ポジャギアートYangja-pang

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現実はキビシイ

2006-07-23 16:44:23 | ノンジャンル
昨日ポジャギ仲間のお1人から、
5本の紐を使ったマクラメ編みを見せていただきました。
う~ん、こういうのも楽しいね、やってみよ~!
と勇んでウチに帰ってみたものの
なんだかんだと雑事を片付けているうちに
当然のことながら方法をすっかり失念(-_-;)

そのようなわけで、マクラメならぬ組紐の「角結び」で
ちょっと遊んでみました。



使用したのは、1㎜の紐4本と直径5㎜大のトンボ玉。
2本目はまだ編みかけです。

イメージしたのは(あくまでも、理想ですよ)
京都の伊藤組紐店に並んでいた、トンボ玉+組紐のストラップ。
「素敵だな~」と思いつつ、いささかお高くて手が出なかったんですね。
「こんな感じだったかな…」と思いつつ真似っこしてみましたが
当たり前のことながら、現実はキビシイ…(~_~;)


御仏のお導き(京都の旅その3)

2006-07-21 20:48:28 | ノンジャンル
《なおかつ前回からの続きです》

わたしのこ~ころに か~ねがなる~♪
し~ろいきょ~とに 雨がふる~♪
(↑この歌を知ってる人は、かなりの歌謡曲通だと思います)
と思わず口ずさみたくなるほど、よう降りまんなあ……
先斗町の「長竹」で美味しいお酒とお料理をたんまりいただき、
小ぢんまりと居心地のよいギンモントホテルでぐっすり眠った翌日も
外は相変わらずの雨!

それでも午前中はやや小康状態とのことなので、
こちらでも紹介されている「法金剛院」を訪れ
蓮の花を拝見してきました。

平安時代の末に極楽浄土を模した庭園が造られたという同寺は、
枝垂桜、花菖蒲、紫陽花、紅葉なども美しいとのこと。
しかしこの時期は何と言っても蓮!
それも白蓮の清らかさはまさに目が洗われるようです。



ご本尊は「阿弥陀如来」(重要文化財)
穏やかなお顔の、やさしい仏さまです。
この仏さまの有難いお導きか、蓮の花にカメラを向けたとたん、
日頃しょ~もない写真の腕前が、なぜか俄かに向上。
ホンマに私が撮ったんかいな?と思わず目を瞠るような
いつになくキレイな写真が撮れてしまいました。



なので調子に乗って、もう数枚!




街歩きには恨めしいけれど、
蓮の庭には恵みの雨。
みずみずしい草花の色がいっそう際立ちます。





ポジャギにはよく蓮の葉のモチーフが使われます。
メドップにも「蓮のつぼみ」(釈迦玉)という名称がありますね。
手工芸の中にも極楽浄土への思いをこめたいと願った
先人たちの心に思いをはせつつ……



末世の子である私メはさらなる物欲の道へと進むのでありました。

《この続きはまた……》

紐ざんまい(京都の旅その2)

2006-07-20 19:26:01 | ノンジャンル
《前回からの続きです》

一口に飾り結びと言っても、その用途は多彩。
長い時間をかけて培われ、練り上げられてきた装飾性は
言うまでもなく素晴らしく、心を奪われます。
しかしそれは、あくまでも使う人あってこそのもの。
目的をもって作られなければ、あの美しさは生まれないのですね。
考えてみれば昔は、布一切れ、紐一本も無駄には扱えなかったはず。
「用の美」というほど大げさなものではないにしても、
結び一つにもきちんと目的意識をもたねば…と
膨大な作品群を眺めつつ、
柄にもなく殊勝な思いにとらわれる私メでありました。



さて、申し上げるが遅れてしまいましたが、今回の旅をプロデュースしてくださったのは、京都に造詣の深い布茶さんです。
私メはただ単に「紐展見た~い! あのお店に行きた~い!」と騒いでいただけ。なにしろ京都はまるっきり不案内なものですから(京都に限りませんけど)、実際には布茶さんのナビゲーション&ディレクションにお任せしっぱなしでした。
この場を借りてお礼申し上げます<(_ _)>

「結びの美」を堪能した後のランチは、「素夢子古茶家」で。
一度は行ってみたいと思っていた伝統茶のお店です。

 入り口とカウンター席を程よく仕切っているのは巨大なモシのポジャギ。全体的に柿渋・土壁トーンのほの暗い屋内に、白と生成りが爽やかです。他に柿渋の濃淡を生かしたものもありましたが、残念ながら写真がピンボケ(~_~;)




他のお客さんの迷惑も顧みず覗き込んだ奥の部屋には、こんな可愛い蝉のステンドグラス↓
 
       

ランチの後は温かい五味子茶でほっこり(*^_^*)
いつまでも腰を落ち着けていたい気分ではありますが、
まだまだ当日の予定は終了しておりません。
雨にもめげず、今回第2の目的地である伊藤組紐店へと向かいます。
実を申しますと、このお店を訪れるにあたって、
私メは密かにビビッていたのですね。
なにしろ創業170有余年(!)に及ぶ寺町の名店。
しかも美術工芸・茶道・寺院関係がメイン顧客などという畏れ多い所に
訳のわからぬ「いちげんさん」がふらりと入りこんで
「江戸打ち見せてくださ~い」なんぞと言ってよいものか……
しかし、そのような心配はまったく無用でありました。
ま、全面的にウェルカム状態ではないのでしょうが、
とりあえず見せてほしいものを告げれば、
あとはほどよく放っておいてくれるので
見本を眺めながらじっくり迷うことができるというわけ。
もちろん質問には丁寧に答えてくれます。

 
というわけで、かねてより憧れていた江戸打ちの絹紐(特細…1.5㎜/一束3m)を6色購入。3㎜の「細」にもかなり激しく惹かれたのですが、いかんせんお値段がね……(^_^;)
それにしても、いったいこのような高級な紐で、私メは何を結ぼうというのでしょうか……「○×は死ななきゃ~治らない♪」という広沢虎三のだみ声が脳中を駆け巡っております。




雨は一向に止む気配がなく、下鴨神社付近の水路には
ごうごうと音をたてて濁流が流れています。
暑くないのは有難いのですが、地元の人さえ
「祇園祭にこれだけ雨が降ったのは初めてだ」というほどの荒れ模様。
それにもめげず訪れたのは、布茶さんご推薦の「川口美術」です。
折りしもこの日は「ムン・チャンムン展」(格子戸と窓戸)の最終日。
素朴なポジャギや李朝家具が、窓や扉のデザインひとつで
生きいきとした表情を取り戻します。
ちょうど、以前にポジャギを習っていたというお客様もいらして
おいしいお茶を囲みつつ、ひとしきりポジャギ談義に花が咲きました。



↑は川口美術さんの素晴らしいハガキの数々。
お断りするのを忘れてしまったので、店内写真はパス。
過去の催しについてはHPでどうぞ。

《京都の旅、まだまだ続きます》

日韓結び文化京都展(京都の旅その1)

2006-07-19 22:19:34 | ノンジャンル
聞くところによると、豪雨をもたらす梅雨前線が
日本列島にどっかと居座っているらしい……
なのにアナタは京都へいくの~♪(←古いなあ)
はい。大雨にもめげず行ってまいりました「日韓結び文化京都展」
その最終日・17日は、かの祇園祭も最終日。
雨にも負けず、烏丸通りはものすごい人出です。
なにしろ地下鉄の駅から地上に出るのにも一苦労ですが、
我々の目的は祭り見物ではなく、紐見物。
山鉾の通過を待ち望む人々を横目で眺めつつ
ホテルに荷物を預けたら、
何はさておき、会場の京都文化博物館へ直行することにしました。

しか~し! 一歩足を踏み入れたとたん、
雨も祇園祭も頭から吹っ飛んでしまいましたね。
なぜって、日本と韓国それぞれの超絶技巧てんこ盛りの
それはすさまじい作品展だったからです。

 ←大きな会場をいくつかのブースで仕切りってあります。それはこの一角。メドゥプのコーナーですね。ゆったりとしたスペースでじっくりと作品を眺めることができるのは何よりの幸せ。しかも写真OKとなれば、これはもう言うことありません。




まず、目を奪われたのがこのテーブル飾り(?)


メファ(梅花)とナビ(蝶)が網状につながってるぅ~(@_@;)
この作品、今回の目玉の一つだったようで、
しっかりチラシにも写真が載っておりました。

 ←こちらはまた想像を絶するワザ。微妙に形が異なっているのに、長さが揃っているのはなぜ? 
渋い黄色と樺色の調和がまた絶妙です。それにしてもこのよ~な複雑怪奇な結びには、いったい何メートルの紐を要するのでしょうか。
ここまで来ると、もはや「結び」というよりは、緻密な「織り」を見ているようです。

コレを指先と目打ちだけで作り上げるなんて、もうそれだけで「滅相もございません」状態。
それでも身の程を知らず「できることなら真似してみたい」と思った部分をちょっと拡大してみました。



根性入れて学べば、「構造的」にはなんとかなるでしょうか。
「○×言ってんじゃないよ~♪」のメロディーが
耳の後ろで鳴り響くようです。
身の程知らずついでに、いつかはコチラも真似したい。
「いつまで経っても○×な私ね~♪」


白+生成りのモシに豪華なノリゲ。
こんなポジャギ使いも真似してみたいなあ。



会場の約3分の2を占めていたのは、日本の結び。
中でも茶道の伝統に裏打ちされたものは圧巻です。
とくに仕覆の「花結び」は、
お茶に毒物が混ぜられないよう考案されたもので
その結び方は極秘扱いにされていたとか。

     


なつめを入れる袋にも…



 日本の技法を学ぼうとする韓国の方の熱意にも並々ならぬものがあります。この方も、展示作品の前で模写ならぬ「模結び」に没頭。
手違いで光らせてしまったフラッシュにもまったく気づかないほど夢中になっておられました。
一応「写真撮ってもいいですか?」とお聞きし、「イエ~(ええ)」とのお返事をいただいたのですが、たぶん上の空でのお返事だったと思います。勝手にご紹介しちゃってすみません<m(__)m>


一本の紐から無限大の世界を構築する……
ちょっと大げさかもしれませんが、
今回の結び展では、そんな執念にも似た迫力を感じました。
日本も韓国も、残念ながら今回は参加しなかった台湾も
その点にはまったく変わりないと思います。

そもそも「結び」とは神事にかかわるもの。
聖と俗を分ける霊力に満ちた作法です。
そのような結界に足を踏み入れつつある私メは、
やはり○×者でありましょうか。
エライものにハマってしまったわ(-_-;)

会場の出口付近に下げられていた、巨大な「けさ結び」
なんか、サーカスの輪のようだ……