ポジャギアートYangja-pang

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

ピンクの共時性

2006-07-03 23:38:01 | ポジャギ2006
現在アンティークとして扱われているポジャギの多くは19世紀以降に作られたものと言われています。おそらくこの時期から、化学染料による染色も行われるようになったのでしょう。絹製品の発色は、自然染めの多いモシとは明らかに異なったトーンをもっています。
日本の繊維業界では明治の近代化とともに「鮮やかな赤」へのニーズが猛烈な勢いで高まったそうですが、朝鮮半島においてはそれが「ピンク」だったのではないか……と、私メは勝手に推測しています。
それというのも、この時期に作られた(とされる)ポジャギの中に、明らかに共通性のある「ピンク使い」が散見されるからです。



一見自由奔放に見えるデザインも実は「セットン」のバリエーションであり、五方色の色相をしっかりと踏襲しています。ある意味ではそこがポジャギの最大にして最小の規定ラインなのかもしれませんが、それにしてもこの鮮やかなピンク使いは、いったい何に由来するのでしょうか? チンダルレの色? それともムクゲ?



……とまあ、いつになく真面目に考察しておりますが、朝鮮半島のピンクには理屈では割り切れないパワーがあることも事実。



先日スッカラショップで見せていただいたアンティークポジャギ↓にも、そのような迫力がむんむんしておりました。私個人としては、作家さん方の瀟洒な作品よりも(もちろん、それらも素晴らしいのですが)そちらのほうに目が釘付けになってしまって……申し訳のないことです(~_~;)。



ところで本日使用した写真はクレジットをつけてしかるべきなのですが、詳細不明のため明記しておりません。問題があれば即削除いたします。