A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

たまには主役でもやってみるか

2007-05-31 | MY FAVORITE ALBUM
MIDNIGHT OIL / JEROME RICHARDSON

目立ちたがり屋と謙虚で控えめな性格。
リーダーシップのある者と、良き女房役。
人間には両方のタイプがあるから、組織が成り立ち、世の中うまく廻っている。
これが同じタイプの人間ばかりだったらと思うと、寒々しい思いがする。

でも、最近平均的な人間が多くなって、両極端がいなくなっているような気がする。
誰をみてもそこそこ及第点、暴れん坊もいなければ、地味でこつこつタイプも少なくなった。自分の周りだけでもなさそうだ。

久々にチャールスロイドのフルートを聴いたが、我々世代はフルートいえばまずはハービーマン。
しかし、JAZZの歴史の中で早くからフルートを吹いていたプレーヤーといえばJerome Richardsonという話もどこかで聞いたことがある。
サド・メル設立時のリードアルトだが、実は彼はクインシージョーンズとも関係が深い。
クインシーがハンプトンのバンドに入った時の先輩がこのリチャードソンだったそうだ。クインシーの自伝にも、このリチャードソンの回顧録が載っている。

実は、このリチャードソンは典型的な女房役。それも大家族の取りまとめ役。
サドメルの前には、クインシーのオーケストラに参加して、ヨーロッパの“死のロード”にも参加している。このアルバムを録音してから1年後のことだ。

といったキャリアでありキャラなので、オーケストラを含めてセッションへの参加は非常に多いのだが、リーダーアルバムは極端に少ない。その中の一枚がこのアルバム。彼のフルートとテナーを思う存分聴ける。

特に、Caravanのフルートのプレーとトロンバーンのサウンドのミックスした響きがこの曲の雰囲気と実によくマッチしている。
この曲も色々なプレーヤーがやっているが、このリチャードソンのプレーもなかなかなものだ。

いつもは脇役に徹しているが、たまには前面に出てやってみてもいいのにと思うプレーヤーが他にも結構いる。実力は十分なのだから。
たまには、主役も悪くないんじゃないの?

MINORALLY
WAY IN BLUES
DELERIOUS TRIMMINGS
CARAVAN
LYRIC

Jerome Richardson (ts,fl)
Jimmy Cleveland (tb)
Hank Jones (p)
Kenny Burrell (g)
Joe Benjamin (b)
Charlie Persip (ds)

Recorded in Hackensack, N.J,October 10,1958
コメント
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