山形弦楽四重奏団 ブログ

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山形Q 練習日誌65-vol.6(茂木記)

2017-09-09 22:35:36 | 練習日誌
 本日もリハーサルでした。定期と定期のちょうど中間にあたる今、譜読みの気負いは抜けて、本番前の追い込みからは程よく遠く、悪く言うところの中だるみの時期です。よく言うと、ゆとりをもって作品と接し、作曲家や作品と仲良くなる時期です。我々にとってハイドンとベートーヴェンはよく馴染んだ作曲家で仲良しを自負するところなので、さらにしっくりくる様に親交をあたためているところ。一方、ヒンデミットの室内楽は、、、まだまだ、これから仲良くなる必要があります。

 ヒンデミットの作品は、オーケストラだと「画家マティス」や「ウェーバーの主題による交響的変容」あたりが有名だと思いますが、山形では演奏される機会がとても少なく、私が入ってからは室内オーケストラ的な小編成の作品を演奏しただけだと記憶しています。

 実は、ヴィオラ奏者やチェロ奏者には独奏曲などで良い作品が残されているので、学生の頃から接していて馴染みがあります。山形でも山形交響楽団のチェロ奏者久良木夏海さんが、リサイタルで無伴奏ソナタを至極素敵に演奏されたのが強く記憶に残っているところです。私も学生の頃に無伴奏ソナタや協奏曲などを勉強する機会がありました。

 ヒンデミット自身様々な楽器を演奏できたと言われていますが、弦楽四重奏を結成した時にはヴィオラを担当しました。作品もヴィオラのためにはとくに優れたものを残しています。なのでヴィオラの倉田氏も彼の作品に造詣が深く、山形Qでは作風に一番馴染んでいます。

 ヒンデミットの色々な作品を聴いてゆくと、作風がじつに豊かで、さらに遊び心や温かさが色々なところにちりばめられていて、ずっと聴いていても飽きません。

 私が学生の頃からよく聴く作品にKammer Musikと題された作品たちがあります。Op.24-1, 2は12の独奏楽器のための作品と5重奏曲、Op.36-1, 2, 3, 4とOp.46-1, 2は独奏楽器と小編成のアンサンブルによる室内協奏曲です。

 「ヒンデミットってどんなよ?」という方は、Kammer Musikのシリーズを聴いてみると、彼の音楽が体に入りやすくなるかも知れません。その後、オーケストラ作品を聴きに走るもよし、室内楽作品に走るもよし、といった感じかと。ひとまずOp.24-1が楽しくて学生の頃からずっとお気に入りです。私は最初、リッカルド・シャイー指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のCDを聴いたのですが、OP.36-2でのリン・ハレル(Vc.)とOP.36-4でのキム・カシュカシアン(Vla.)それぞれの独奏が圧巻でした。

チラシを貼らせていただいたり、置かせてもらう活動をしています。
 ただいま31箇所

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