山形弦楽四重奏団 ブログ

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山形Q練習49-vol.15(今井記)

2013-10-13 23:43:02 | 練習日誌
 もう霞んでしまうくらい記憶の彼方ですが。。。私が大学生で就職活動をしていたときのことです。
 某会社で、就職説明会の時にされた話が忘れられません。担当者の方がいきなりこう切り出しました。「皆さん、緊張するととっても大事な事を忘れてしまうんです。試験や面接で、しょっちゅうそんな機会に出会うと思うのですが、何だかわかりますか?」何を言い出すのかと身構えながら、考えを巡らす就活生たち。数秒後、担当者の方が、(なぜかやや嬉しそうに)こう言葉を続けました。「呼吸ですよ!皆さん、緊張したときでもどうかコレを忘れずに、ゆっくり息をして心を落ち着かせて下さいね!」
 既にかなり昔の話ですが、折にふれてこのことを思い出すのです。やはり常に呼吸を意識する仕事をしているからでしょうね。
 アンサンブルの練習は、音やフレーズのキャラクターを決めたり、和声のバランスを取ったりと、やることは様々ですが、「呼吸を合わせる」という作業はかなりの割合を占めると言えるでしょう。次の流れをつくるパートに乗る。ユニゾンを弾く。全て、その前にとる呼吸が次の音楽を決めているのです。
 しかし言うは易しですが、これがなかなか難しい。定期演奏会もカウントダウンに入っておりますが、「時期が時期ですし、そこはあまり深追いせずに。。。」というような取り繕いをしないのが山形Q。今日も色々シビアな揺さぶりをかけつつ、音楽により精彩を放つべく、アンサンブルを掘り下げていきます。そんなわけで随分消耗もしますが、これで曲がくっきりとした輪郭を表してくるものですから、やっぱり室内楽は面白い。いい年の大人がよってたかって、四分音符の長さ一つに血眼になったりして作り上げるカルテットの世界、覗いてみたくなった方は、是非10月19日、文翔館にお越し下さいませ☆
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