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生活

2017-04-06 22:35:37 | 日記
「遠藤に勝つと生活がラクになる」と言ったのは、大相撲の安美錦関である。遠藤関は人気があって、彼との取り組みには7本ぐらい県漿幕が出る。1本につき6万円、半分は勝ち力士に渡されるから21万円のキャッシュが手に入る。安美錦関はそのことを言ったわけだが、私はこの種のユーモアが大好きである。

生活とは何か。衣食住であると答えれば65点ぐらいにはなるだろう。寒いときには厚着する。涼しくなったら薄着になる。朝はコーヒーを飲み、トーストと目玉焼きを食べ、子供はウィンナーとハンバーグの入った弁当を持ち、夜はみんなで寄せ鍋を囲む。風呂に入って、きれいに掃除された部屋に敷かれた布団に入る。そうそう寝る前にトイレに行っておかなくては~と、これが生活である。衣食住である。それだけでも人間は生きている。死ぬことはない。でも、生きている価値はあるだろうか。

男の人生は、所詮、呑む、打つ、買うである…と書いたのは山口瞳先生である。ノム、ウツ、カウは生活とは別に存在する。酒を呑まなくても人は生きていけるし、むしろその方が健康で長生きするだろう。酒以外のこともある。家人はフラダンスに行く。旅行が好きだ。フラを踊ることも、箱根の湯に浸かることも生活ではない。

生活と表紙に書いたノートブックがある。ページ数を100とすると、75枚目までは生活のことが記されている。残りの25ページが余白である。人はみんなその余白に生活以外のことを書く。山口瞳先生なら、酒、相撲、将棋、野球、散歩、旅、読書、昼寝とお書きになるのではないか。家人はフラダンス、コーラス、旅行、料理、ショッピング、甘いもの、長電話、マッサージあたりか。私はそのノートブックの25ページが人生だと思っている。遊びをせんとや、生まれけん…という言葉を思い出す。

値段

2017-04-06 22:26:52 | 日記
家人宛に洋品のカタログが送られて来る。何種類かあるが、どれも似ている。週刊誌2冊分の厚さがある。表紙が似ている。75%引とあって、よく見ると小さな文字で最大と書いてある。送料無料なんていうのもある。1,2枚ページをめくってみると、すべての賞品に9の文字がついている。ヒダの細かい(プリーツと言うのか?)スカートは999円である。ちょっとした上衣が4,999円である。確かに安い。安いと思う。999円のスカートだって、充分に外出用になるだろう。布地のことはわからないが、たとえ化繊の割合が多くたって、誰も気にすることはない。「あら、ずいぶんお安いのを選んでいらっしゃるのね」とはならないはずだ。皆さん、たいていは9並びを着ているのだ。私は999円を軽蔑しない。1枚3千円のスカートを買うよりは、9な℟倍を3枚買う方が楽しいと思う。今日は何色で行こうかと考える時間は楽しいはずだと想像する。

家人宛にファックスが来る。小旅行の案内が来る。伊豆方面が多いようだ。8,900円の大きな文字があり、食べ物の写真がある。アワビ、カニ、エビが主力のようだ。呑み放題というのがあって、酎ハイ、発泡酒、日本酒、ハイボール、ソフトドリンクとなっている。どんな日本酒なのか。ハイボールに用いるウィスキーは何なのか、などと余計なことを考える。腰痛老人はヒマなのだ。

娘にもらった日本酒を50CCほどぬるめの燗にしてもらう。水割りは2杯呑む。サントリーオールドと角を混ぜて60CC、ジョニ黒を60CC、それぞれ1杯ずつ呑む。つまみのレギュラーはQBチーズとクラッカー、カズノコの入ったワサビ粕漬、冷奴、カボチャとレーズンのサラダで、あとはその日の主菜と、ヒトクチの味噌汁を待つ。この晩酌はいくらだろうか。ジョニ黒1本は2千円である。1本で12杯の水割りが出来る。ま、面倒なので計算はやめておくが、昔を考えれば安い、安い。呑み放題の宿ではジョニ黒もオールドも出ることはない。競馬の税金は25%である。50枚の馬券を買えば、1,250円取られてしまう。これを思えば安い、安い。この世で一番安いのは、自宅の食卓で呑む酒ではないだろうか。

昭和25年

2017-04-06 22:09:07 | 日記
昭和25年発行の「西条八十詩集」をめぐって展開する森村誠一サスペンス『人間の証明』をテレビ録画で観た。先に観た娘が「2時間モノでは無理だ」と行っていたが、その通り、お決まりの作りになってしまった。もう1つ私には、藤原竜也君という俳優の好さが見えない。魅力といったものがわからない。わかったのは、鈴木京香さんが当代一、二を争う美人であるということだった。

昭和25年。プロ野球が2つのリーグに分裂した。セントラル・リーグには巨人、阪神、中日が残り、パシフィック・リーグには南海、阪急が残った。リーグ優勝したのはセが松竹ロビンスであり、パは毎日オリオンズだった。私はなんとしても松竹に勝たせたかった。相手の毎日は、私が応援している阪神タイガースの中心選手(若林忠志、別当薫、本堂保次、土井恒武など)を引き抜いて結成されたチ0ムだったからだった。松竹は勝てると思っていた。第1回の日本シリーズの勝者になると見ていた。投手に真田重蔵、大島信雄がいた。小鶴誠、岩本義行、大岡虎雄のクリーンアップが史上最強である。しかし(これはのちになってわかることだが、チーム間に不和があって)結果として、2勝4敗で終わった。

昭和25年。朝鮮戦争が始まった。日本に金ヘン景気がやって来る。空き缶を集めれば、ナンボかの金になった。1皿30円の焼きそばが食べられた。少年草野球のチームで八百屋の息子が家から持ち出して来たリヤカーを引いて、町の中のあちこちの工場や商店をまわってクズ鉄をもらい集めた。好調の日はリヤカー1杯で300円になった。軟式のニューボールは1個100円で買えた。前に書いた、祖母の遺品の銀のスプーンを1本120円で売るのは、もう少し後のことになる。