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6月14日に終了した座繰り講習会に講師を引き受けてくださった蚕糸園芸課の狩野絹主監が作られたテキストから基本的知識と思われることをいくつか引用しながら書いてみます。
1 生糸
絹の糸の呼び方
○ 繭糸・・・1個の繭から取り出した1本の糸のこと。
○ 生糸・・・繭糸を2本以上より合わせて作った糸のこと。
○ 絹糸・・・生糸に精練、撚糸などの加工を施した糸のこと。
2 繭
蚕は、首を振りながら糸を出し、糸同士をくっつけて自分の体を取り囲み、繭を作ります。繭になるまで、およそ2日間に吐いた糸は、約1000メートルです。この蚕が吐いた糸を逆に引き出せば1本の繭糸になります。糸をくっつけているセリシンは、水に溶けるので、繭を煮ると自然に糸がほぐれて生糸を得る事ができます。
3 乾燥
蚕は蛹になってから8日間くらいで蛾になり繭を突き破ります。繭を保存するのには、蛹を殺して蛾が発生しないようにし、貯蔵中にカビが生えないように乾燥が必要です。
乾燥方法には、天日乾燥、炭火などによる高熱乾燥、加熱空気を送って乾燥する気熱乾燥法があります。
4 生糸の繊度
生糸の繊度は「デニール」で表示されます。糸長450メートルで0.05グラムあるものをデニールと定めています。すなわち、デニールの数値は、9000メートル当たりのグラム数で表されます。
煮繭等の技術的なことは省略させていただきます。
写真はブルーモスクのミナレットと飛行機雲