富岡製糸場世界遺産伝道師協会 世界遺産情報

「富岡製糸場と絹産業遺産群」は日本で初めての近代産業遺産として2014年6月25日付でユネスコ世界遺産に登録されました。

富岡市立高田小学校で学校キャラバン実施

2020年05月10日 10時07分35秒 | 世界遺産伝道師協会

富岡市立高田小学校で学校キャラバン実施

去る11月19日(火)10:40~12:15まで標記高田小学校で、J保千代子伝道師、除Y和子伝道師、大O塚初子伝道師、今I井規雄伝道師の4名が参加して3年生18名を対象に学校キャラバンを実施しました。

 本校は明治7年1月下高田村真福寺を仮校舎として開校したことに始まる歴史の古い学校です。校区は市の西北部旧妙義町に位置し、妙義山に源を発する高田川に沿った自然豊かな田園地帯にあり、高田川は富岡製糸場の当初の水源であったとも言われています。先日の台風19号では学校の近くを流れる高田川の氾濫はなかったが、校庭は大雨で壊滅状態になってしまったとのことでした。

 9:40分に現地集合し、早速2階の図工室へ資材を運んで準備に取り掛かりました(私は少し早めに行って校長先生にごあいさつを済ませる)。そして教室を半分に分け、1コマずつ「講話」と「座繰り」を行うことにしました。会場設営に当たっては大机の移動、諸準備等教頭先生がいろいろご配慮くださり予定より早く済ませることができました。

煮繭やプロジェクターの設定等準備完了後、簡単な打ち合わせをして児童の入室を待ちました。二階の会場には暖かい朝の日差しが降り注ぎ、ゆったりと時間が流れる感じでした。

やがて時間となり、担任の先生に引率された生徒がきちんと整列して入室してきました。

まずはI井伝道師がパワーポイントを使い「蚕とまゆ、世界遺産のはなし」と題し、自己の養蚕経験に基づいて、蚕の生態や繭、生糸など3年生にわかりやすく、また話しかけるように、時には質問をしたりするなど楽しく講話してくれました。そして「子どもたちから引き出す」発問にも心掛け、児童と伝道師が一体となる講話でした。

そしてこれから体験する「座繰り」についても、動機づけになるよう映像を見せながら簡単な説明を加えました。

その後本論に入り、世界遺産の4資産について収集した資料をもとに児童の心に響き、感動を与えるよう留意し、「なぜ4資産は世界遺産になったのか」を、発達段階を踏まえて解説しました。そして「これからこの4つの世界遺産をどうしていきたいか」考えさせ、子どもたちからは「大切にしていきたい」という思いが発表されました。

なお、「庭屋静太郎」「田島弥平」「高山長五郎」といった人物を通して世界遺産を理解してもらうことにも努めました。

講話終了後子どもたちが楽しみにしている座繰り体験に移りました。座繰りはハンドルを回す人、ミゴボウキを扱う人、糸をつける人(接緒)の3人一組でやり、全員がそれぞれを体験してもらうことにしました。神保伝道師から座繰り体験の導入として「繭」や「生糸」について詳しい説明があり、繭糸はセリシンとフィブロインから成り立っていることにも触れました。「煮繭」ということにも触れ、煮繭した繭から糸を引き出してみせると、児童からは「わあっ」と驚きの歓声が起こりました。そして座繰り器への糸の掛け方を実演し、「おばちゃんがやって見せます」と座繰りの模範演技を示しました。

それから児童は座繰り体験に入り、J保伝道師、Y村伝道師、O塚伝道師3人の伝道師が一体となって「左の手はゆっくりと」「右の友達は鍋の縁を片仮名の『ノ』を書いて。平仮名の『の』ではありませんよ」などと声を掛けながら一人ひとりに応じた指導をしてくれました。子どもたちの手捌きも教えられたとおり、みるみる上達していきました。最初は硬い表情でしたが、慣れるに従って楽しさに変わっていきました。

最後は担任の先生に小枠に巻かれた生糸をはさみで切ってもらいましたが、その瞬間「わあっ」という歓声が起こりました。一人ひとりの子が手で触り生糸の感触を確かめていました。

子どもたちは今日一日真剣に取り組んでくれ、感動や感激がたくさんあったように思われました。

末筆になりましたが、校長先生、教頭先生、担任の先生はじめ職員の皆様には大変お世話になりありがとうございました。

また伝道師の皆さんには子どもたちと一体となって熱心に伝道してくれ、本当にありがとうございました。

                               〈I井 規雄 記)

 

 

 

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