富岡製糸場世界遺産伝道師協会 世界遺産情報

「富岡製糸場と絹産業遺産群」は日本で初めての近代産業遺産として2014年6月25日付でユネスコ世界遺産に登録されました。

謹賀新年(富岡製糸場世界遺産伝道師協会会長)

2011年01月04日 23時24分59秒 | 世界遺産伝道師協会

 2011年の年頭に当たり、新年のご挨拶を申し上げます。

本協会は、20048月に設立されて以来、今年で7年が経過します。当初から10年は頑張らなければと漠然と考えていましたが、最近になって、後3年程度で世界遺産登録が実現する見通しが出てきたと感じており、やはりこうした運動は最短でも10年はかかるものと改めて感じております。

振り返りますと2010年は「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産運動にとって大変大きな節目を迎えた年であったと思います。

伝道師協会では、活動内容が多彩になり、イベント等に参加してくださる皆様にも様々な喜びを感じて帰っていただけるようになったと思います。県外の活動の舞台も広がり “平城遷都1300年祭”でのキャンペーン、“文化遺産フォーラムin石見銀山”での事例発表など、全国で「富岡製糸場と絹産業遺産群」の知名度アップに貢献したものと確信しております。

更に、群馬県内でも、活動が“点”から“面”に拡大し、東毛、中毛、北毛、西毛で新たな活動が広がっていきました。各支部長の呼びかけに快く答えてくださる伝道師の方々も増えたことでメンバーが華やかになりました。

さて、推薦書の作成に向けて群馬県では、昨年2回国際シンポジウムを開催しました。その中ですべての国内外の専門家が、「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産として相応しい価値「Outstanding Universal ValueOUV=顕著な普遍的価値)」について疑問符はつけませんでした。11月に来日したイコモス・ハンガリー事務局長のタマシュ・フェラルディ氏の発言の通り、その価値をいかに“ユネスコ語”<イコモスが実物を見なくても書面で納得し、世界遺産員会にも通用する内容・表現>で書けるか、これがこれからの課題なのだろうと思います。

このような情勢の中、本年、伝道師協会としましては、活動をさらに幅広く、柔軟に、焦らず、慌てず、いつも”Boys be ambitious”の気持ちで前向きに展開したいと考えています。

加えて、県が進めようとしている世界遺産になる絹産業遺産を始めとした県民にとってはかけがえのない絹遺産のネットワークづくりにも参加したいと考えています。

群馬県の絹の産業と文化は、県民が長い年月をかけて力を合わせて築き上げてきたものです。そして、今、それぞれの伝道師の自発的な活動によって、このことを数多くの県民の皆様に再認識していただくための運動を展開することは、かけがえのない素晴らしいことであると思うからです。

地域の絹産業遺産を少しでも多く残して、後世に伝えていく運動が世界遺産実現に向けて大切なことと思います。

最後に、一人ひとりの伝道師の地道な活動が、世界遺産登録までの時間を短くすること、そして、「市民運動無くして、世界遺産登録の実現なし」を再確認し、今年も数多くの伝道師皆様の活動への参加をお願いして新年の挨拶といたします。

富岡製糸場世界遺産伝道師協会 会長 近藤 功

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