あひる坂

山小屋を拠点にして、ログハウス製作、フライフィッシング・ダッチオーブン料理・石窯ピザ、冬は薪ストーブ生活を楽しむ毎日

ログハウス製作技術編(3) 通しボルト・ダボ

2022-01-30 | あひる坂ログハウスづくり
ログハウスは丸太を積上げていく工法ですが、耐震基準に少しでも近づけるために通しボルトやダボを入れていきます。

この方法を取り入れないで積み上げていくログハウスもあるのではないかと思いますが、地震対策のためにはどうしても取り入れることといたしました。

私が1棟目に造った小さなログハウスは一切、通しボルトやダボを取付けないで製作したのですが、現在も倒壊せずに使用しております。

ただ、震度6以上の大地震に対応できるのかは分かりません。

通しボルトの構造はログハウス丸太の四隅(8カ所)に積んだ丸太に大型のドリルで穴を開けて15mmの鉄筋ボルトを通し、ボルトで上下をしっかりと固定していきます。

そのほかに丸太の中間にダボ(鉄筋10mm)交互に差し込んで強度を補強しました。

これにより窓や玄関を取付けるため開口する部分の補強をすることが出来ます。

大型のドリル(特注品)友人が持っていたログハウス専用を借用しました。


基礎部分から出ているところに穴を開けます。


丸太の中央部に墨線を打って開けます。


ログハウス製作はほとんど一人での作業なので、穴を開けるために丸太に対し直角に穴を開けなければ11段積む丸太にボルトが通らなくなるので、精度を上げるためにドリルの上部に水平器を取付けて作業を行いました。


丸太に10mmの穴を開け鉄筋を下段の丸太まで差し込みます。
窓などの開口部を作ってもこのダボを入れると丸太がずれることがないようになります。

角ログの施工でもこの方法が用いられています。


雪降ろし

2022-01-23 | 山小屋と自然
今日は私が参加しているNPO法人ウヨロ環境トラストの活動日でした。

この時期は団体の事務所で焚く薪割作業でしたが、北海道内の胆振地方としては数年ぶりの大雪になり、活動拠点の小屋に雪が積もり倒壊の恐れがあるため雪降ろしの作業になりました。

会員6名が参加し9時から雪降ろしの作業を初め、休憩を挟み午前中に作業を終わらせることが出来ました。

除雪がされている町道からの500mほど入る小屋までの道路も積雪が深く車両が入れない状況になっています。

近隣にセカンドハウスを所有している方に除雪をお願いしているのですが、重機の調子が良くなく整備をしてからの除雪なのでしばらくこの状態が続きます。

これ以上降雪量が多くならないようにお願いするだけですね。


薪小屋の除雪

道具小屋 勾配が緩やかなので雪が落ちません。


薪小屋にタヌキが凍死していました。外傷がなかったのでどうしたのか。
雪の中に埋葬してあげました。

ログハウス製作技術編(2)ログセット・カット

2022-01-15 | あひる坂ログハウスづくり
ログハウスの2段目から最終段までの積上げは同じ工程が続きます。

丸太を積上げるためにスクライバー(コンパスような器具)を使用して下段の丸太の形状を上段の丸太にカットライン線を描いていきます。

この作業を正確に行わないと積上げた丸太に隙間が出来てしまい寒冷地の建設では断熱効果が失われてしまいます。

とても重要な作業なのですが、一人での作業は2年間も続くと飽きしまうこともありました。

写真でこの工程の説明をします。

シルログ・ハーフログが完成して次の工程になります。

シルログ・ハーフログに上に丸太を乗せしる・ハーフログの形状を乗せる丸太にカットラインを描いていきます。ログハウス製作のすすめで解説します。
スクライバー左右・前後の水平垂直を合わせます。

         
スクライバーで丸太を乗せ左右の段差を測ります。左右の段差を60mm+8mm、合計68mm段差にしてから下段の丸太の形状を乗せる丸太に描きます。図の下段がスクライバーで書いたカットラインになります。

カットラインに沿ってチェンソーで切り刻んでいきます。

カットの途中ですが描いた線に沿ってチェンソーを入れてから積上げをします。この工程を最終段の11段まで行いました。
技術編なのですが文書で表現していくことが難しいですね。私も現場で体験をしながら体で身に着けた方なので至らない点が多く説明になっていません。