A Daily Life Diary

日常や思い出を綴ったblog

衝撃

2011-10-08 | 旅行エッセイ
「あなたは東京へ行ったことがありますか?あなたは大阪に行ったことがありますか?」
と問われたら何と答えるだろう?
その国に住んでいてもその首都や第2の都市に行かずに一生を終える人も多いのではないだろうか?
バリを旅したとき、日本人女性に誘われ祭に行ったことがあった。
その祭の途中、寄った家は周りが田んぼで庭では鶏が放し飼いされていて家畜の豚もバックヤードにいた。彼女は「この地区に住む人はクタやサヌールに行ったことのない人も多い」と話していた。

チベットから上海まで流れる中国の大河、長江。その距離6300km。
その河の流域を俳優・阿部力(あべつよし)さんが旅する大紀行番組を3夜連続で観た。興味深い、いい番組だった。中国黒竜江省で生れ9歳までその土地で育った中国系日本人俳優の阿部力さんは中国語が堪能。僕も中国を旅行したことがあるがこの番組を観て中国を旅するときは中国語が話せた方がいい旅が出来るとしみじみ感じた。
この番組の中でシャングリラに住むチベット族の18歳になる女の子と知り合いになる阿部さん。彼女に「上海とラサ(チベット仏教の聖地)どっち行きたい?」と質問すると彼女は「上海に行きたい」と答えた。彼女は大型の航空機に400人が搭乗して空を飛ぶことが信じられない。100階建ての建物が存在することが信じられない。阿部さんは上海行きを誘うがそのときは伯父に反対され、上海行きは叶わなかった。
それでも彼女は諦めず伯父を説得し、上海に来て阿部さんに街を案内してもらう。
彼女は地下に電車が走っていることが信じられない。
高層ビルを見上げて「私の方に倒れてきそう」と言った。
上海で見るもの全てが彼女の住むシャングリラとは違っていた。
阿部さんも中国黒竜江省から日本に初めて来たときは高層ビルや自動販売機、タクシーのドアに衝撃を受けたという。
僕は初めて東京に行ってもそんなに衝撃を受けなかった。(電車は1時間に1本と思っていたので東京で5~10分おきに来ることには驚いた)それはきっとTVで映像を観ていたからだと思う。もし何の情報もなく、今住んでいる田舎からいきなり東京に行ったらきっと衝撃を受けたに違いない。

年を重ねるとともに経験を重ね新鮮に衝撃を受けることが少なくなってきたように思う。
これから先どんどんそんな衝撃を感じることが少なくなっていくのかな?と思うと少し寂しくなった。
いや、きっと衝撃を感じることはまだまだあるが、僕がそこに行かないだけなんだ。
















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