息吹

季節は冬。

紅葉の成田山公園で一眼レフカメラやデジタル一眼レフカメラを持った人々が三脚を利用して何かを撮影していた。
“いったいどんな被写体を狙っているのだろう？”と不思議に思った僕は何人かの１人に声をかけレンズを覗かせてもらった。

そこに写る被写体は太い木にコケが生え、そこから小さな息吹を感じさせる紅葉がアクセントのように映っていたのです。
斬新なその被写体を見て「僕などとは、狙うものが違うな」と感心してしまいました。
その方が言うのです。
「写真は光の角度や度合いによって感じも変わってしまう。その一瞬を狙っているんです。見てごらんなさい。一つの生命があの木のコケの上に新たに生まれたのです・・・。」

僕も同じように撮影してみたのが上の写真です。もう少しアップで撮影したかったのですが私のコンパクトデジタルカメラではこれが精一杯でした。

きっと今こうしている時にも、またどこかで新たに小さな生命が誕生しているのでしょうね。