チューリヒ、そして広島

スイス・チューリヒに住んで(た時)の雑感と帰国後のスイス関連話題。2007年4月からは広島移住。タイトルも変えました。

次々改版されてもな

2007年09月02日 18時41分34秒 | Weblog
新約聖書概論のスタンダードになっている1冊に、ドイツはハレ大学の教授 Udo Schnelle によるEinleitung in das Neue Testament があります。初版が出たのは1994年でした。

僕が買ったのは第3版。新しい文献や研究動向を紹介してくれていて、何かと重宝するので、割に間もなく第4版が出たのですが、奮発してこれも買いました(2002年)。

驚いたのは、チューリヒにいた当時(2004年秋)、街の本屋で第5版を見つけたことです。よくもまぁそんなにぽんぽんと新版が出せるもんだと呆れたのですが(それだけ売れてるってことか)、なんと今年(2007年)7月には第6版が。しかも「新改訂版」と銘打ってあるではないですか。5000円を超えるような本をそう何度も買い替えることなどとても出来ません。

ドイツの学者は、同じ本を改版するたびに中身をいじるのが好きなようですが(注解書にもよくあります)、どの版を見ているかによって参照指示ページが違ったりすることもあるので、時として非常に不便します。書き足したければ、後に書き加えて、その部分だけ別売りも作る、とでもしてくれれば、旧版もムダにならないでしょうに。

かくいう自分も、共著で出した教科書に改訂新版を作ったことがありますが、それ以外では一度としてそういうマネをしたことはありません。というか、第2版が出た本が他にありません。早く初版が売り切れてほしいものです。