よっちゃん農場のドタバタ日記

「よっちゃん農場」の日常。
 ~いち農家から小さなブランド作りの奮闘記~~

ナラ枯れ。

2021年03月13日 | 農家の風景。



久しぶりにサム副隊長とゆっくり散歩。

大雪で、竹も、そして雑木も杉も倒された年、一回りするとけっこうな数。

最低限、危なくないようには手を入れないと今年の間伐は終われないな〜。



そして、ナラの木の根元にふと目をやると木くず。

能天気に「キツツキでも上でつついたか」と思ってると、あっちもこっちも。

木くずの落ち方が変だなぁとじっくり観察すると、爪楊枝で指した程度の穴が多数。

これはおかしいと調べると「カシナガキクイムシ」という虫。

これが全国各地で猛威を奮っていてナラ枯れの原因の一つらしい。。。

薬はあるにはあるけれど高価で効果が確実なものでもないらしく(現時点)、

もう、すばやく切り倒し、萌芽更新で新しい芽吹きを待つしか今はこれといって手立て無いとのこと。

うーむ。

倒しても薪にして利用するからいいけれど。。。。

うちでたけのこ掘ってみると竹だけの地帯と雑木の葉がよく落ちるところは土も違えばその質も違い、間伐も雑木を活かすようにやっています。

うーむ。


10年。

2021年03月11日 | Weblog

早いもので震災から10年。

今日この日も竹林で迎えました。10年目の間伐。

朝イチ、いつもご注文くださるお客様から、

「応援の気持ちで」

と、いつもよりもたくさんご注文の電話からはじまりました。

震災前から、ずっとこういう気持ちに支えられて今日もご飯が食べれています。

本当に感謝の気持ちしかありません。




とてもかわいがっていた猫、メルが来たのは震災数日後でした。

2度目の4月の大地震も一緒に経験し、

来たばっかりなのに地震に驚きしっぽを踏んでしまったのを思い出します。

メルの写真を整理していたら、当時の写真も出てきました。


3.11後すぐにGAIA清水さんの弟・さだはる店主やっさんがお手伝いに来てくれて、

電気がない中太陽と共に起き、日が沈めば呑んで寝る、という生活が続きました。

毎日が必死で不安。心強い助っ人でした。

そんなGAIAのスタッフや取引先から、初めて支援金を頂いて感謝と共に、とまどったことも思い出します。




このお金をどう活かすか、と、とりあえず仲間と考えて佐藤農場に鳴子に避難中の方々を招待しての炊き出し。

仕事場も家も失った方々に、

「すんません。俺らこんなことしかできません。なんかこれからお手伝い出来ることはありますか?」

と失礼ながらも思いをぶつけたら、返してくれた言葉が、

「失ったものは取り返せない。それでも明日から、を考えなくてはならない。

 だから、仕事が欲しい」

高知・四万十の畦地さんたちに協力していただいた海の手山の手ネットの新聞ばっぐ作りへのキッカケが出来た瞬間です。

それが、10年目で楽天田中投手復帰での記念新聞ばっぐ受注へとつながっています。

そして、竹林、風景へ想いをはせるキッカケもこのときでした。


  


出来る仕事を作ろうと、農家仲間で農家の仕事をやってもらうのと並行し、

復興販売イベントへの出店依頼も頂いてたので「商品作ろう!」と、

我が家の、当時は荒れ放題で歩くのもままならない竹やぶで竹切り出し、

海山代表・曽木さんに教えてもらいながら花を植え商品に。

この時に仕事してくれたおじいちゃんの言葉でした。

「おれは家も仕事場も全部無くなった。こんなに立派な山があるんだ。もったいないぞ!」

その一言にガーンと来ました。

畑を活かすテクニックでなく、在る風景からキチンと組み立てようと、以来の間伐です。




まだまだ満足行くほどではないですが、当時からすると見違えました。

あの時のおじいちゃんが元気であれば、ぜひとも見て欲しい。

これが、自分の中の震災への答えの一つだと思って取り組んでいます。



(さんさん商店街から。防災センター、左にてっぺんのみ見えます)

先日、竹やぶ会議in南三陸がありました。

しばらくぶりで、また景色が一変して防潮堤だらけで道路に迷いました。

会議前に、新聞ばっぐをずっと折ってくれているけい子さん宅に寄ると、

旬のワカメで大忙しそう。

以前ワカメの間引き手伝いに行ったらしこたま船酔いし、

出荷までの海仕事も初めて目の当たりに体験させてもらったのもけい子さん。

それからはワカメ美味しさが1段上がりました。

やっぱり生業は人を元気にします。

自分もありがたく、竹林で気持ちいい汗を流せています。


復興がどういうことなのか、は相変わらずよくわからないけれど、

日々を大事に、また明日からも暮らしたいと思います。










終盤。

2021年03月03日 | 農家の風景。
本日は亡き「よっちゃん」の命日。


不幸があった集落の方にお知らせ頂きました。

地震被害無いかと思っていたらバッコリとお墓がやられてしまってました。

親父と応急処置で直し、無事に命日を迎えて一安心。





月曜日は気仙沼から斉吉商店さんが家族で間伐お手伝いに来てくださいました。


昨年は春の生鮮便にお世話になり、よっちゃんなんばんも取り扱って頂いております。





山も海も、宮城だからこそ!の味を伝えましょうよ!という姿勢に、

毎度学びを刺激を頂いております。

驚いたのは来年年長だというお孫ちゃんがまー、よく働くこと働くこと!

だいたいすぐ飽きちゃう年齢なのですが、午後いっぱいずーっと粉砕する材料をあちこちから運んで働いてくれました。



なんだか、とてもうれしいです。



昨日は春の生たけのこでお世話になっている坂上さんアテンドで、いたがきさんチームが視察に。

まだまだ取組は濃くなるので、そのあたりを色濃く共有できたらいーなー。

春彼岸まで間伐終盤、やれるとこまでバチッと仕上げます。




竹細工も仕上げが終盤です。


師匠にほぼ編んでもらった、なんちゃって一作目から、

下手でもなんでも自力で完成まで、と向かっている二作目。


今日は最後の縁を付ける前の仕上げ「かぎ編み」までこぎつけました。

これまたムズイ。

編んではやり直し、で折れ箇所多数、骨折だらけですがあと少し。



そして三作目に突入。

仕上げまで自力で悪戦苦闘してみると、師匠のいう、

ヒゴがきれいに取れたら半分完成したようなもんだよ。

という言葉が、感覚としてしっかり実感できています。奥深い。

これは数をこなすしか無い。

20年後にこれで食べれたらと考えていた竹細工ですが、

今からしっかりやっとかないと20年後もないなと、

結構本気モードになってきました。



メルがいなくなってもう2週間経とうとしていますが、今だ、

玄関を開けると無意識にいるものだと思っちゃいます。

夏はカミさん、冬は私の布団に居座って一緒に寝ていただけに、

毛布の奪い合いがないことが、、、とても寂しいっす。