よっちゃん農場のドタバタ日記

「よっちゃん農場」の日常。
 ~いち農家から小さなブランド作りの奮闘記~~

at GAIA。

2011年05月28日 | Weblog

当日。残念ながら雨。
それでも緊張してテンションだけはMAXで会場入り。
いよいよ「海の手山の手ネットワーク」の第一歩。

GAIA社長の気遣いもあって、当初は「よっちゃん農場」での出展を変更し、海山ネットで。
しかも入って正面、という一等地の場所。

今出来る事。
目一杯の想いを、みんなで一日中訴え続けました。

結果は大盛況でした!
見せ方やポップなど、相も変わらず当日も目一杯で、
不備をあげたらキリがないほどの「売り場」になっちゃいましたが、
終了時間まで、人が途切れる事がないくらい、みんなが立ち寄ってくれました。

GAIA清水さんの話だと、たぶん会場内での売上もトップかも!との事。

正直もっと売りたかった!
いつもの商売の「売上」とは違い、
今回は「海の手」、つまり沿岸部の人たちが作った品物、彼らが一生懸命作ってくれた品物を預かって来てたから。

私らの考える復興支援は「与える」ものではない。
エラそうでもなんでもなく、失ったものがとてつもない彼らだって、
いつかは「自分で再スタート」しなくてはならない時期が来る。

海山ネットの活動は、自分の想いから。
被害の大小はあれ、私も自身で被災。被害額でいったらかなりのもの。
当初はホントに落ち込んだ。
腐って「なるようになれ!俺だけじゃないし…」なんて思った事もあった。

けれども、時間の経過と共にカミさんを守らないと、家族を守らないと…前に進まないと!
と思う様になった。
そして再び前を向いた時に感じた。応援してくれる人のなんと多い事か

そこで自分の中の違和感が消えた。やる事が見えた。
311から数日後、沿岸部を見に行った時に、言葉に出来ないほどのショックを受けて帰って来た。
それからず~~~~~~~~~~と考え続けて来た「自分に何が出来るんだろう」。
たとえ、一億持っててそれを義援金にしたところできっと「やった。自分にも何か出来た」とは思えない。

そんな時に沿岸部の人たちが近くに長期避難。ここだと思った。
自分にやれることを実現するタイミング、その状況だと思った。

そっから仲間と共に、避難している人たちと会い、話した。
やれる事は微々たることかもしれない。
それでも、彼らが再び立ち上がって前を向こうと思ったときに、隣に居て力を貸そう。
それが自分の考える復興支援。
今は復興需要で他県から色々と引き合いも多い。

でも、「宮城の復興が東北の復興。東北の復興が日本の復興!」

そうならば、山の手だけが盛り上がっても海の手も一緒に元気にならなければ意味がないはずだ。


だから、海の手にも商品を作ってもらった。残っている「手」で。
地方の人間に海も山もない。同じ様に自然を相手に生活してるし共通するものはいっぱいある。
ならばとアイデアを出しあい、一緒に考えて、お金を出来るだけかけず収入が手元に残る様な手仕事な数々。
●地方紙 河北新報で作ったエコバック
●青竹を使った「ミニ盆栽」
●趣味を活かして、津波を逃れた余りギレで作った手芸品
(肝心の写真が… 後日



だからもっと売りたかった。



(埼玉からわざわざ来てくれたWさん。震災以来ずっと、よっちゃん応援してくれてました。ありがとうございます)


それでも、よっちゃんを知ってて賛同してくれたお客さんを始め、取引先のスタッフや、出展仲間、GAIAを通じ知り合った沢山の人…
本当に多くの方が真剣に話を聞いてくれて、買ってくれた。

途中、ツイッターでも「来てくれ来てくれ」つぶやき叫び、応えてギリギリに来てくれたお客さんも居た。
「あれ、こんなに真剣な自分は何年ぶりだろうか…」なんて反省もした自分が居たなー

そして、来れなかった佐藤農場の宗一さんに連絡を入れる度に、何度も泣いた。
今回、あえてその沿岸部のタカちゃんに同行してもらったが、それはお客さんへの同情を買う為のアピールではなく、
我々の仲間「海の手」のスタッフとしてだ。
そんな彼女が、開場から閉場まで目一杯、ずっと、一番声を張り上げていた。
我々が思っている事を、彼女も「仲間」として訴え続けてくれた。

通じている事がうれしかった。
バタバタバタバタして、どうするのかこうするのか分からないまま「一緒にやろうよ!」と、
勢いだけは切らさずに走って来た我々。彼女、いや沿岸部の避難者達は疑い半分、興味半分だろうと思ってきた。
そうじゃないことが、間違いなく気持ちが通じている事が、なんともうれしかった。
接客中でも、後ろからその「声」が聞こえてくると涙が出てしょうがなかった。
他の山の手メンバーも同じ。目を見ると皆ウルウルしちゃっていた。



大きな一歩。とてつもない一歩。
反省も多いけど、そのウン十倍の収穫があった。

歩みが確かなものになった。


(お世話になってるやまもとようこさんとパチリ。南三陸の手仕事作品とともに)


こちらでも。
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