とりがら時事放談『コラム新喜劇』

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役に立つのか無題使いか、トラベル会話本

2009年08月09日 14時45分18秒 | 旅(海外・国内)
お盆休みが始まった。

例年のごとくテレビや新聞は、
「今日の成田空港や関西空港はお盆休みや夏休みを利用した海外出国組みで大変な混雑です」
と伝えている。

若干いつもと違うのは、酒井法子の逃避行(これも一種の旅行といえなくもない)が前面に伝えられているので、成田や関空のニュースが少しばかり小さくなっていることだろう。
相変わらずの内容のないニュースであふれている。

ご存知の通り、私も旅は大好きだ。
国内国外を問わず知らない場所、知っている場でも遠いところを訪れるのはものすごく魅力的だ。

そんなわけで、この十年間だけでも訪れた国は、結構ある。

タイ、ミャンマー、ベトナム、ラオス、シンガポール、台湾、米国と言った具合だ。
米国以外が近場なのは遠くに行く時間がないからなのと、遠くに行くお金がないことが複合して原因している。
米国は遠くてもいけたのは出張だったからだ。

ともかくこの中で一回しか訪れなかったのは台湾、ベトナムと米国だが、米国も約10年おきに3回行っていることを思えば初めてではない。

で、外国を訪れるといつも困るのが土地の言葉。
そこで話すことの出来ない外国語を何とかしようと安直に考え、購入してしまうのが「トラベル会話帳」の書籍類。
これさえ買えば短期の旅行中はなんとかなると考え、買ってみるのだが、結果は喜劇である。

試しに会話本を持って街に繰り出したとしよう。

まず、したい質問のページを捜すのが一苦労だ。
道を聞きたいのか、店の場所を聞きたいのか、キップを買いたいのか、腹が痛いのか、カテゴリーで分けられているものの、ターゲットの文を探すのは並大抵ではない。
知らない人を呼び止めてから質問するまで時間がかかると私のようなおっさんの場合は迷惑がられるのが関の山だ。

で、やっと見つけて話しかけようとすると、そこに書かれているのは読むことも出来ない文字(タイ語やミャンマー語など)と発音を示す「カタカナ文字」。
で読めない文字をスキップしてカタカナで書かれているように言ってみても、発音の微妙なところやイントネーションが異なるので、まず最初は通じない。
何度か繰り返しているうちに、こっちの表情が壮絶になるため、相手は次第に恐れをなして離れていくか、運がよければ気の毒がってトラベル本を覗き込もうとする。
覗き込まれたら、こっちのもの。
そこに書かれているこっちには読めない文字、でも向こうには親しみのある文字が初めて機能するのだ。

「あああ」
と言った具合に相手は速攻で理解。
大抵の場合、ニコッと笑って質問に答えてくれる。

で、ここで新たな問題が発生する。
質問が「イエス」「ノー」形式であればそう複雑なことはないのだが簡単、そうでない場合は、また新たな戦いが始まってしまう。

つまり親切に応えてくれている相手の回答が理解できないのだ。
端的に言って、何を言っているのか理解できない。

当然のことながら話すことも読むことも出来ない外国語。
聞き取ることなんかできるわけがない。

そこで、回答に相当するページを探すことになるのだが、これが一苦労になる。
またまた相手に凄い時間を取らせてしまい、こっちもまたまた苦渋に満ちた必死の形相に変化するのだ。

そんなわけで結局、トラベル会話本は以後使われなくなり「地球の歩き方」や「わがまま歩き」「ブルーバックス」などがメインになるのだ。
それでも心配だから、
「いざと言うとき使えるかも」
と考えてお荷物になるだけのトラベル会話帳をバックパックに詰め込んで歩くことになる。
本当にご苦労さんだ。

結局、海外旅行では下手にトラベル会話帳なんぞに頼らず、わからなければ日本語か知っている英単語をつないで大阪のおばちゃんのように大きな声でしゃべるほうが効果がある。
不思議なことだが、人間同士、わからない言葉でわめいていたら、なぜか意味が伝わるようなのだ。

タイ然り、
ミャンマー然り、
ベトナム然り、

台湾なんぞは英語と日本語で話していたら、
「すいません、日本語でお願いします。私、英語だめなんです」
と流暢な日本語で言われてびっくりしたくらいだった。

なお、会話帳で唯一役に立ちそうなのが「指さし会話帳」。

でもこれとて他のトラベル本と変わるところはほとんどない。
しかし他のと違うのは絵が豊富で漫画として楽しめるところに実用性があるといえるだろう。


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