人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

海老原光+小林美樹+金子三勇士+がんばろう日本!スーパーオーケストラでメンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」、リスト「ピアノ協奏曲第1番」、ベートーヴェン「交響曲第7番」を聴く

2018年03月08日 07時58分17秒 | 日記

8日(木)。毎週水曜日の朝日夕刊に連載している黒木瞳さんのエッセイ「ひみつのHちゃん」を愛読しています 昨日は花粉症撃退の秘策を公開していました。瞳さんが雑誌「現代農業」で編集長と対談した時、「ある農家の人が、西洋ワサビを毎日食べていたら花粉症が治った」という話を聞いたということでした 食べ方は、西洋ワサビをすりおろし、それを醤油につけたものをご飯の上に小さじ一杯かけて食べるだけとのこと 瞳さんは「人によっては効く効かないはあるかもしれないけれど、万一効いたら儲けもんだ」と書いています。花粉の飛散量は昨年の1.5倍と聞きましたが、花粉症の人はダメ元でやってみてはいかがでしょうか ところで西洋ワサビってどこで売っているのでしょうか? ご自分で調べてください

ということで、わが家に来てから今日で1254日目を迎え、森友学園との国有地取引に関する財務省の決裁文書が書き換えられた疑いをめぐり、自民、公明両党が7日、同省に対し資料の調査と関係者の聞き取りを行い 8日までに国会へ報告するよう政府に求めた というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

         決済文書を書き換えたらケッタイ文書じゃん  財務省は罪無省のつもりじゃね?

 

          

 

昨日、夕食に「海鞘(ほや)の炊き込みご飯」「生野菜と生ハムのサラダ」「ふかひれスープ」「アジと えぼ鯛の塩焼き」を作りました 「ほやご飯の素」と「フカヒレスープ」は息子が宮城県に行った時に買ってきたもので、アジと えぼ鯛は勝浦在住の大学時代の友人S君が送ってくれた逸品で、これが最後です 「ほや」は嫌いな人は嫌いだと思いますが、わが家は海産物はほとんど大好きなので問題ありません

 

     

 

          

 

6日(火)は新国立劇場の「ホフマン物語」が終わり カーテンコールに途中まで付き合って劇場を出たのが午後5時50分でした  その後 地下鉄に乗って初台から市ヶ谷経由で溜池山王まで行き、サントリーホールに着いたのは6時20分過ぎでした。途中 コンビニで買ったおにぎりをカラヤン広場のテラスのテーブルで食べて 開場時間の6時半にはホールに入りました こういう忙しないコンサートのハシゴは健康に良くないですね

ということで、一昨日 午後7時からサントリーホールで「がんばろう日本!スーパーオーケストラ」のコンサートを聴きました  これは3.11東日本大震災のあった2011年から毎年開かれている「毎日希望奨学金チャリティーコンサート」の第8回公演です。プログラムは①メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲ホ短調」、②リスト「ピアノ協奏曲第1番変ホ長調」、③ベートーヴェン「交響曲第7番イ長調」です ①のヴァイオリン独奏は小林美樹、②のピアノ独奏は金子三勇士、指揮は海老原光です

 

     

 

自席は1階13列39番、センターブロック右通路側です。会場は8割方入っているでしょうか

オケの面々が入場し配置に着きます。コンマスの小森谷巧氏を中心に読響のメンバーが多く約70人のうち18人います 次に多いのは被災地の仙台フィルのメンバーで14人です このほか、東京からはN響、都響、東響、東京フィル、藝大フィル、イルミナートフィルなど、地方からは千葉響、群馬響、神奈川フィル、山形響、中部フィル、広島響などからも参加、また ソリストとして活躍している演奏者も参加しています

第1ヴァイオリンの小森谷コンマスの隣は同じ読響アシスタント・コンマス伝田氏、第2ヴァイオリン首席は読響の瀧村依里さん、その隣はソリストの会田莉凡さんです   読響の皆さんは前日コバケンとの「都民芸術フェルティバル」公演があったので連チャンです  リハーサルの時間がかなり限られていたのではないかと想像します

最初の曲はメンデルスゾーン(1809-1847)の「ヴァイオリン協奏曲ホ短調」です  この曲はゲヴァントハウス管弦楽団のコンマスだったダーヴィトのために書かれ、1845年に初演されました 第1楽章「アレグロ・モルト・アパッショナート」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「アレグレット・ノン・トロッポ~アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ」の3楽章から成りますが、続けて演奏されます

個人的なことを言えば、メンデルスゾーンという作曲家は大好きなのですが、この曲ばかりは外来の高名な演奏家が来日すると必ずといっても良いほどこの通俗名曲「メンコン」を演奏するので、いささか嫌気がさしています 日本の聴衆をバカにしているのかと憤りさえ感じています もっとも、演奏する側は別の曲を演奏したいのに、日本側からの要望が「通俗名曲でないとお客が入らないから」として押し付けているということかも知れません いずれにしても、この曲が名曲であることに変わりはありません 

朱色の鮮やかな衣装を身にまとった背の高い小林美樹さんが颯爽と登場します 彼女は2011年の第14回ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクールで第2位に入賞しています 海老原氏のタクトで第1楽章が開始されます この曲を聴くたびに思うのは、これほど「流麗」という言葉がピッタリな曲があるだろうか、ということです 何の苦もなく美しいメロディーを紡いでいく小林美樹さんの演奏姿を見ていると 余裕さえ感じます 後のインタビューで「この曲は20回くらい演奏してきたと思います」と答えていましたが、その実績が背景にあるのでしょう   とくに素晴らしいと思ったのは第2楽章のヴィブラートをかけた高音部の演奏です。キラキラと煌めいていました

グランド・ピアノがセンターに移動し、リスト「ピアノ協奏曲第1番」の演奏に備えます。この曲は何度かの改訂の後、1855年2月にリストが宮廷楽長を務めていたドイツのワイマールで本人の独奏、ベルリオーズの指揮で初演されました 第1楽章「アレグロ・マエストーソ、テンポ・ジュスト」、第2楽章「クワジ・アダージョ」、第3楽章「アレグレット・ヴィヴァーチェ~アレグロ・アニマート」、第4楽章「アレグロ・マルツィアーレ・アニマート~プレスト」の4楽章から成りますが、続けて演奏されます

オケがスタンバイしますが、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンの首席の間にトライアングル奏者が座ります 後の海老原氏の解説によると これはハンガリーのゾルターン・コチシュが考案した配置とのことです 第3楽章と第4楽章でトライアングルが活躍しますが、この位置なら音が良く聴こえます 当時としては珍しい楽器起用で、保守派の批評家ハンスリックから「トライアングル協奏曲」と揶揄されたと言われています

1989年に日本人の父とハンガリー人の母のもとに生まれ、ハンガリーで学び、2008年にバルトーク国際ピアノコンクールで優勝した金子三勇士が登場しスタンバイします 後のインタビューで語ったところによると「三勇士(みゅうじ)という名前は、ミュージックから採られたのかとよく言われますが、大変申し訳ありませんが、三男で勇気ある子に育ってほしいとして付けられた名前です」とのことでした

海老原氏のタクトで第1楽章がドラマティックな序奏で開始され、独奏ピアノが力強く入ってきますが、金子三勇士のピアノはアタックが半端なく強烈で、ピアノが壊れるのではないかと心配したくらいです 第2楽章では一転、抒情的な演奏に終始しました 第3楽章に入ると、トライアングルが活躍し演奏に彩を与えます 第4楽章は管弦楽総動員のもとに駆け抜けたノンストップ超特急の演奏でした

 

     

 

休憩後はベートーヴェン「交響曲第7番イ長調」です この曲は かつてテレビ番組で一世を風靡した「のだめカンタービレ」で使われ 一気にクラシック・ファンを増やしたと言われるノリのいい曲です  ワーグナーはこの曲を「舞踏の聖化」と呼びましたが、音楽の3要素(リズム、メロディー、ハーモニー)のうちリズムを中心に据えた音楽です   1813年12月にウィーン大学旧講堂で開かれた「(ナポレオン軍との)ハーナウ戦没傷病兵に救援資金を贈るチャリティ・コンサート」で公開初演されました 第1楽章「ポコ・ソステヌート~ヴィヴァーチェ」、第2楽章「アレグレット」、第3楽章「プレスト」、第4楽章「アレグロ・コン・ブリオ」の4楽章なら成ります

海老原氏のタクトで演奏が開始されます 後半の楽章では管楽器に一部お疲れ気味のところも垣間見られましたが、全国から集まったプロの演奏家による1年に1度のコンサートということで「一期一会の集中力」とでも言うべき渾身の演奏を展開し、聴衆の心を熱くし、会場の温度を上昇させました 海老原氏の指揮はテンポが良く、見ていて気持ちが良いものがありました 私はとくに第4楽章終盤のコントラバスによる音のうねりが大好きですが、この日は座席がコントラバスに近い方向だったこともあり、重低音の魅力を十分堪能することができました

最後に ソリストの二人も再登場し、会場の聴衆も加わってオケの伴奏により「ふるさと」を歌いました 「ふるさとを国歌に」という主張もあるようですが、分かります、その気持ち

 

     

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