人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

新国立オペラでオッフェンバック「ホフマン物語」を観る~コルチャック、ベルキナ、コ二エチュニー、安井陽子にブラボー!

2018年03月07日 08時15分12秒 | 日記

7日(水)。わが家に来てから今日で1253日目を迎え、韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が4月末に南北軍事境界線上にある板門店の韓国側施設「平和の家」で南北首脳会談を行うことになったが、韓国側の説明によれば、北朝鮮は非核化の意志を表明し、対話が続く間は核実験や弾道ミサイルの試射は行わないとした というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       この合意に至るのに 韓国側は裏取引でどれだけの経済援助を求められたんだろう?

 

          

 

昨日、夕食に「ひき肉と大根の煮物」と「生野菜サラダ」を作りました 「ひき肉~」ほど安上がりなメニューも少ないかも知れません

 

     

 

           

 

昨日午後2時から 初台の新国立劇場でオッフェンバックのオペラ「ホフマン物語」を、午後7時からサントリーホールで「がんばろう日本!スーパーオーケストラ チャリティ―コンサート」を聴きました ここでは、初台の新国立劇場「オペラハウス」で開かれたジャック・オッフェンバックのオペラ「ホフマン物語」について書きます 

これは、2月28日のプルミエ公演が新日本フィルのコンサートと重なったため振り替えたものです。出演は、ホフマン=ディミトリ―・コルチャック、ニクラウス/ミューズ=レナ・ベルキナ、オランピア=安井陽子、アントニア=砂川涼子、ジュリエッタ=横山恵子、リンドルフ/コッペリウス/ミラクル博士/ダベルトゥット(4役)=トマス・コ二エチュニー、アンドレ/コシュ二ーユ/フランツ/ピティキナッチョ(4役)=青地英幸ほか、管弦楽=東京フィルハーモニー、合唱=新国立劇場合唱団、演出=フィリップ・アルロー、指揮=セバスティアン・ルランです

 

     

 

舞台は歌劇場に隣接するドイツの酒場 公演終演後に恋する歌姫ステッラとの逢瀬の約束を交わした詩人で音楽家のホフマンは、酒を飲みながら3人の過去の女性との失恋物語を学生たちに語り始める 最初は機械仕掛けの人形オランピアに 人形とは知らずに恋をする物語 二番目は 胸の病を抱える恋人アントニアが激しく歌い生き途絶える物語   最後は ヴェネツィアの高級娼婦ジュリエッタに影を奪われる物語   回想を終え、恋の虚しさに絶望して酔いつぶれたホフマンの前に、詩の女神ミューズが姿を現す

 

     

 

私がフィリップ・アルローの演出で新国立オペラの「ホフマン物語」を観るのは 2003年11月、2005年11月、2013年11月に次いで今回が4回目です この日の公演は「前奏曲」「第1幕 プロローグ」「第2幕 オランピアの幕」(休憩30分)「第3幕 アントニアの幕」(休憩30分)「第4幕 ジュリエッタの幕」「エピローグ」という構成で進行しました

短い前奏曲に続いて第1幕が始まります 合唱に続いて歌われるミューズのソロを聴いて、何か普段聴いているオペラと違うなあ、と思ってよく考えたら「ホフマン物語」はフランス語のオペラでした このミューズを歌ったレナ・ベルキナはウクライナ出身のメゾソプラノですが、新国立オペラでは「フィガロの結婚」のケルビーノ、「セビリアの理髪師」のロジーナを歌っています メゾでも良く通る美しい声でニクラウス(ミューズの化身)を歌い上げました

主人公のホフマンを歌ったロシア生まれのディミトリ―・コルチャックは、新国立オペラでは「ウェルテル」のタイトルロールを歌っていますが、今や世界中の歌劇場から引っ張りだこの人気テノールです 甘い声、輝く高音で聴衆を魅了します 第1幕で余興代わりに歌う「クラインザックの物語」は聴きどころでした

ステッラを巡るホフマンの恋敵リンドルフ(あと3役も)を歌ったトマス・コ二エチュニーはポーランド出身のバス・バリトンですが、ワーグナー歌手として世界中にその名を轟かせています 東京・春・音楽祭の「ワーグナー・シリーズ」でもお馴染みです。声が甘く、ドラマティックなバス・バリトンで声が良く通ります

第2幕の観どころ聴きどころは、何と言ってもオランピアの歌と動きです ホフマンが恋したオランピアはゼンマイ仕掛けの人形ですが、安井陽子さんはシャンソン「クマシデ並木の鳥たちから」を 人形らしいぎこちない身振りとカタコト口調で超絶技巧を伴いながら歌い上げ聴衆を笑いの渦に巻き込み、拍手喝さいを浴びました 安井陽子さんといえば「魔笛」の「夜の女王のアリア」を思い浮かべるほど超絶技巧コロラトゥーラ歌手ですが、オランピアでもその実力を遺憾なく発揮しました

第3幕の聴きどころは、冒頭のアントニアの「きじ鳩は逃げた」ですが、2003年、2005年にも同役を歌っている砂川涼子さんの歌は寂寥感に満ち、思わず感情移入してしまいました また、この幕では医師ミラクル(コ二エチュニー)とアントニアの父親クレスペル(大久保光哉)とホフマン(コルチェック)による三重唱は不気味な雰囲気がよく出ていました

第4幕の聴きどころは、冒頭と第5幕エピローグへの間奏曲として流れる「ホフマンの舟歌」です このオペラはこの舟歌によって世界中で知られていると言っても過言ではないでしょう

この日の公演の陰の主役はセバスティアン・ルラン指揮東京フィルハーモニー、新国立劇場合唱団の演奏です 後にいくほど流れの良い演奏になりました

このオペラの最後は「人は愛で大きくなり、涙でいっそう成長する」という歌で幕を閉じます 深いですね、オッフェンバック

 

     

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