人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

新国立劇場オペラ研修所修了公演でフェッラーリ「イル・カンピエッロ」を聴く~20世紀のオペラでも面白い喜歌劇

2018年03月11日 07時50分04秒 | 日記

11日(日)。わが家に来てから今日で1257日目を迎え、米朝首脳会談の開催合意の発表から一夜明けた10日現在、北朝鮮は米朝関係について沈黙を続けているが、過去の主張との整合性を慎重に計算している模様だ というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                北朝鮮はトランプ氏を「米国の老いぼれた狂人」とか呼んでたし  当たってるけど

 

             

 

昨日、初台の新国立劇場(中劇場)で新国立劇場オペラ研修所修了公演、ヴォルフ=フェッラーリのオペラ「イル・カンピエッロ」(1936年)を聴きました 「カンピエッロ」とは小広場のことで、このオペラはヴェネツィアの とあるカンピエッロを舞台に、結婚を夢見るガスパリ―ナと騎士アストルフィの恋物語を中心として、ニェーゼとゾルゼート、ルシエータとアンゾレートなどの恋人たちやその家族が、笑いあり 喧嘩ありの騒動を巻き起こし、最後にはガスパリ―ナとアストルフィが目出度く結婚して大団円を迎える というドタバタ喜劇です

エルマンノ・ヴォルフ・フェラーリって誰よ?と思いましたが、1876年1月にヴェネツィアで生まれ、多くのオペラを作曲し1948年1月に没した作曲家とのこと 彼の作品の中で今でも名を残しているのはオペラ「マドンナの宝石」(1911年)の間奏曲だということです

 

     

 

3日間の公演で、8日・11日と10日のダブル・キャストになっていて、研修所の18期から20期までの研修生と プロとして活躍している賛助出演者によって歌い 演じられます   管弦楽=新国立アカデミーアンサンブル、合唱=国立音大・昭和音大・桐朋学園・武蔵野音大の各大学有志、エレクトーン=西岡奈津子、指揮=柴田真郁による演奏、粟國淳の演出です

私が聴いたのは10日の公演で、席は8列48番、右ブロック左から2つ目です。8列といってもオーケストラ・ピットがあるので実質的には3列目です

この日は第19期の出演はありませんでした。賛助出演者は、ファブリーツィオを歌った清水那由太をはじめ、さすがに歌唱力、演技力ともに安定感がありました このオペラは、男性が女装して歌う役割もあるのですが、ルシエータの母親ドナ・カーテを演じた渡辺大、ニューゼの母親ドナ・パスクアを演じた伊藤達人の女っぷりには思わず笑ってしまいました

女性で声、歌唱力ともに一番良かったのはガスパリ―ナを演じた18期の西尾友香理さんでした また演技を含めて印象的だったのはルシエータを演じた20期の平野柚香さんでした 男性では騎士アストルフィを演じた20期の野町知弘さんが印象に残りました また、粟國淳の演出は楽しく、良かったと思います

ところで、第3幕の中盤で、3家族入り乱れての大げんかをしているところに、ガスパリ―ナとの結婚話をまとめた騎士アストルフィが出てきて皆を一喝し、一同が押し黙るシーンがありますが、”騎士”が登場する時に鳴り響いたのはモーツアルト「ドン・ジョバン二」で石像の”騎士長”が登場する時のデモーニッシュな音楽にそっくりでした フェッラーリはモーツアルトのオペラ「イドメネオ」の改訂も行っているので、まったくモーツアルトを意識していなかったわけでもなさそうです フェッラーリさん、パクりましたね

 

     

 

それにしても、と思うのは、こういう名も知られていないマイナーなオペラは新国立劇場でも他のオペラ公演でもほとんど上演されないので、こういう機会に聴くしかないというのが寂しいところです この「イル・カンピエッロ」は20世紀のオペラ(1936年)ですが、こういう楽しいオペラならもっと聴きたいと思います

 

     

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする