人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

梅田俊明+パーヴェル・ミリューコフ+東京都交響楽団でチャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」、シューマン「交響曲第1番」他を聴く~春の伊吹を届けてくれた演奏に拍手!

2018年03月16日 07時51分01秒 | 日記

16日(金)。わが家に来てから今日で1262日目を迎え、ネット通販最大手の米アマゾンの日本法人「アマゾンジャパン」が、取引先に対して不当な「協力金」を負担させた疑いがあるとして、公正取引委員会が同社に独占禁止法違反(優越的地位の乱用)容疑で立ち入り検査した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       アマゾンは責任を痛感すべきところを 責任を通販してるらしい(今日は苦しいな)

 

         

 

昨日、夕食に「ニラのスタミナ丼」「生野菜とサーモンのサラダ」「ワンタンスープ」を作りました 「ニラ~」は息子のリクエストですが、美味しく出来ました

 

     

 

         

 

昨夕、池袋の東京芸術劇場コンサートホールで東京都交響楽団のコンサートを聴きました これは「2018都民芸術フェスティバル」参加公演です。プログラムは①ドヴォルザーク:序曲「謝肉祭」、②チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲ニ長調」、③シューマン「交響曲第1番変ロ長調”春”」です ②のヴァイオリン独奏は2015年チャイコフスキー国際コンクール第3位のパーヴェル・ミリューコフ、指揮は梅田俊明です

 

     

 

「2018都民芸術フェルティバル オーケストラ・シリーズ」も今回が最終回です 自席1階J列10番、左ブロック右から3つ目の席ともこれでお別れです

オケのメンバーが配置に着きます。弦は左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの都響の編成です  コンマスは山本友重氏、第2ヴァイオリン首席には双紙氏の隣にエンカナ(遠藤香奈子)さん、ヴィオラ首席・鈴木学氏の隣には先日聴いたエピス・クァルテットの村田恵子さんがスタンバイしています

1曲目はドヴォルザークの序曲「謝肉祭」です ドヴォルザーク(1841~1904)は1891年から翌年にかけて演奏会用序曲「自然と人生と愛」を作曲しましたが、これは第1部「自然の中で」、第2部「人生(謝肉祭)」、第3部「愛(オセロ)」の3部作からなります この第2部が単独で演奏される機会が多いというわけです あえて名前は伏せますが、当ブログの読者ゆえさんはこの曲が大好きです

梅田氏が指揮台に上がり、さっそく演奏に入ります。冒頭から「謝肉祭」のタイトル通り、お祭りの賑やかな光景が目に浮かぶような色彩感溢れる演奏が繰り広げられます この1曲を取ってみてもドヴォルザークはチャイコフスキーと並ぶメロディーメーカーだと思います

2曲目はチャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲ニ長調」です この曲は、チャイコフスキーの友人(実は男性の愛人)のヴァイオリニスト、ヨシフ・コーテクがもたらしたラロの「スペイン交響曲」(実質的なヴァイオリン協奏曲)に刺激を受けて作曲した作品です 当時の大ヴァイオリニスト、レオポルド・アウアーから演奏不能と言われたりして不運なスタートを切った作品ですが、モスクワ音楽院教授のアドルフ・ブロツキーの後押しを得て世に認められるようになったと言われています 今ではとても信じられないことです 第1楽章「アレグロ・モデラート~モデラート・アッサイ」、第2楽章「カンツォネッタ:アンダンテ」、第3楽章「フィナーレ:アレグロ・ヴィヴァシッシモ」の3楽章から成ります

上のチラシの写真と違って顎髭を蓄えたパーヴェル・ミリューコフが登場しスタンバイします 彼はサンクトペテルブルクにおいて演奏家の育成に取り組んでいる「音楽の家」と日本演奏連盟との若手演奏家の交流の一環として、同連盟の招聘により来日したとのことです

梅田氏のタクトで第1楽章が開始されます 序奏が終わりミリューコフのヴァイオリンのソロが演奏されます。最初に感じたのはパワフルなヴァイオリンだな、ということです オケを巻き込んだ第1楽章の熱演が終わると、2階右サイドから拍手が起こりました 先日のチャイコフスキー「悲愴交響曲」でのフライングと同じ位置の席と思われます。第1楽章が終わっただけなのに、なぜ拍手が起こるのか? それはプログラムの解説を読んでいないからです 少なくともこの曲は3つの楽章から構成されていることをあらかじめ調べておくべきで、楽章間で拍手をすることは指揮者と演奏者の緊張感の持続を損なう可能性が強いということを知るべきです

ミリューコフは、第2楽章に入ると一転、抒情的な演奏に終始します そして第3楽章では再度パワフルな演奏を展開、圧倒的なフィナーレを迎えます 全楽章を通じてオーボエ、クラリネット、フルートといった木管楽器群が素晴らしい演奏でソリストを支えました

鳴りやまない拍手とブラボーに、ミリューコフはイザイの「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番」から「バラード」を圧倒的な超絶技巧で演奏し、聴衆の度肝を抜きました

 

     

 

休憩時間に、昨年夏の「フェスタサマーミューザ」でご一緒した神奈川在住のSさんと会い、あいさつしました お互いにこのシリーズの8公演連続券の購入者ですが、彼は2階席で私は1階席のため、シリーズ1回目=1月19日の東京フィルのコンサートで挨拶して以来 昨日までお会いできませんでした 「ヴァイオリン、迫力がありましたね」「良かったですね」「次回は夏のミューザですね。聴きに行かれるでしょう?」「行きます」「それではその時まで」という会話を交わして別れました。考えてみると、私はその前に、3~4月に「東京・春・音楽祭」があり、5月に「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」があり、6月に「サントリーホール・チェンバーミュージック・ガーデン」があります でも、そんなの あっという間にやってくるでしょう

休憩後のプログラム後半は、シューマン「交響曲第1番変ロ長調”春”」です シューマンは1840年9月、ピアノの師であるフリードリヒ・ヴィークの執拗な反対を押し切って娘クララと結婚しますが、その翌年の1841年に交響曲第1番の作曲に取り掛かり 同年3月31日にメンデルスゾーン指揮ゲヴァントハウス管弦楽団により初演されました   第1楽章「アンダンテ・ウン・ポコ・マエストーソ~アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ」、第2楽章「ラルゲット」、第3楽章「スケルツォ:モルト・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ・アニマート・エ・グラツィオーソ」の4楽章から成ります 当初シューマンは各楽章に「春のはじめ」「たそがれ」「楽しい遊び」「春たけなわ」というタイトルを付けましたが、最終的には削除しています しかし、このタイトルはこの作品を聴くうえで大きな助けになります 第1楽章冒頭の金管楽器によるファンファーレは、まさに「春のはじめ」を表現しています 抒情的な第2楽章は「黄昏」そのものです 第3楽章の弾むようなスケルツォは「楽しい遊び」に満ちています そして第4楽章の喜びに満ちた音楽はまさに「春たけなわ」です

梅田俊明+都響は、演奏を通して春の伊吹を会場の聴衆に届けました 時は2018年3月15日、この日にピッタリの「スプリング・シンフォニー」でした

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