4日(日)。わが家に来てから今日で1250日目を迎え、トランプ米大統領が鉄鋼とアルミニウムの関税引き上げを表明したことに対し、欧州連合(EU)が報復関税の検討に入った というニュースを見て感想を述べるモコタロです
トランプ一人で世界中を引っ掻き回している感じだな そのうち自業自得になるぞ
昨日、ミューザ川崎シンフォニーホールで東京交響楽団の「モーツアルト・マチネ第32回演奏会」を聴きました プログラムはモーツアルトの①歌劇「皇帝ティトの慈悲」序曲、②英雄劇「エジプト王ターモス」のための3つの合唱と5つの幕間音楽です 演奏は、バス=妻屋秀和、ソプラノ=松原典子、アルト=松浦麗、テノール=児玉和弘、バス=金子宏、合唱=東響コーラス、指揮=秋山和慶です
自席は1C6列29番、センターブロック右から3つ目ですが、この席も今回で最後です
東響コーラスのメンバーがステージ奥に入場し、オケのメンバーが配置に着きます コンマスは水谷晃氏、オケの並びはいつもの東響の通りで、左サイドにヴァイオリン・セクションを集めています
1曲目は歌劇「皇帝ティトの慈悲」序曲です 「皇帝ティトの慈悲K.621」はモーツアルト(1756-1791)が作曲した最後のオペラです。モーツアルトは1791年(死の年)6月、ボヘミア王国からレオポルド2世の国王即位の祝典のためのオペラの作曲を依頼され、6月末(か7月半ば)から9月5日までのわずか2か月程度で完成させたのが古代ローマ帝国を舞台としたこのオペラです
指揮者の秋山和慶氏が登場、さっそく演奏に入ります 皇帝の威厳を表すかのような力強いテーマにより開始されますが、途中穏やかで優美なメロディーがオーボエとフルートによって奏でられます 荒木奏美さんのオーボエと甲藤さちさんのフルートは、皇帝ティトの慈悲深さを表したかのような素晴らしい演奏でした
ここで、今や新国立オペラではなくてはならない存在となったバスの妻屋秀和氏ほか4名のソリストが入場し オケの後方にスタンバイします
2曲目は英雄劇「『エジプト王ターモス』のための3つの合唱と5つの幕間音楽」です この曲はモーツアルトが作曲した唯一の劇付随音楽です。劇作家トヴィアス・フィリップ・フォン・ゲ―ブラー男爵が1774年4月にウィーンのケルントナー劇場で上演するにあたり、劇音楽をモーツアルトに依頼したことを受けて1773年(作曲者17歳)に作曲したものです
戯曲は全5幕から成りますが、ヘリオポリスの太陽神殿を舞台とし、ターモス戴冠の日の朝から翌日の晩までの出来事を描いています この日演奏されたのは第1曲(第1幕)合唱「太陽よ、光の敵手たる」、第2曲(同)間奏曲、第3曲(第2幕)間奏曲、第4曲(第4幕)「間奏曲」、第5曲(同)間奏曲、第6曲(第5幕)合唱「すべてに全能な神よ!」、第7曲a(同)間奏曲、第7曲(同)独唱と合唱「そなたら塵芥の子らよ、震えおののけ」の8曲です
第1曲では、ソプラノとアルトが乙女たちを、テノールとバスが僧侶たちを演じ、太陽への讃歌とターモス王と祖国の勝利への祈りを歌うのですが、4人のソリストは健闘しました また東響コーラスの壮麗な合唱が素晴らしい
第2曲「間奏曲」の緊迫感あふれる音楽を聴いていたら「魔笛」の3和音を想い起こしました
第3曲「間奏曲」では荒木奏美さんのオーボエが冴えわたりました
第6曲「合唱~すべてに全能な神よ!」では東響コーラスの力強く迫力ある合唱が会場に響き渡りました
第7曲「独唱と合唱~そなたら塵芥の子らよ、震えおののけ」になって、やっと真打登場です 1994年から2001年までドイツ・ライプツィヒ歌劇場、2002年から2011年までワイマールのドイツ国民劇場の専属歌手を務め、今や日本を代表するバスと言ってもよい妻屋秀和氏の出番です 管弦楽の大音響を乗り越えて「そなたら塵芥の子らよ、震えおののけ」と祭司長の威厳のあるバスが会場を震わせます ほんの数分だけの出番で 贅沢な起用だと思いますが、東響もやってくれます 最後はオケ、ソリスト、合唱の総力戦で、太陽への賛美と祈りを力強く歌い上げました
私がこの曲を聴くのは今回が初めてでしたが、どこを切り取ってもモーツアルトです この曲を完成させた17歳の時、すでに「モーツアルトというDNA」が完成していたころが窺えます
今回の公演は特に、東響コーラスの健闘に大きな拍手を送ります
この公演に先立って、次年度の「モーツアルト・マチネ」のチケットを引き取りました チケットぴあで「4回分引き換え券」を取っておいたので、それと引き換えに4回分のチケットを受け取りました 次年度は、高関健氏の「ポストホルン・セレナーデ」、ソプラノの田中彩子さんによる「コンサート・アリア」、ユベール・スダーン氏の「プラハ」、小菅優さんの「ピアノ協奏曲第8番&第21番」という充実プログラムです 今から楽しみです