人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

アニエス・ヴァルダ監督「5時から7時までのクレオ」、「幸福(しあわせ)」を観る~モーツアルト「アダージョとフーガ」「クラリネット五重奏曲」がふんだんに流れる:早稲田松竹

2018年03月27日 07時52分06秒 | 日記

27日(火)。わが家に来てから今日で1273日目を迎え、安倍首相が26日の参院予算委員会で、財務省による森友学園の決裁文書改ざん問題について「全容を解明し、組織を根本から立て直していく。首相としてその責任を果たしていく決意だ」とし、野党が求める昭恵首相夫人の説明は「私がこの場で責任をもって答えている。(昭恵氏に)これを聞いてもらいたいと私に言っていただければ、私が答える」と語った というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     まるで昭恵夫人には人格がないみたいな言い方だ 男女平等主義者じゃなかったの?

 

          

 

昨日、夕食に「ビーフシチュー」と「生野菜サラダ」を作りました わが家の「ビーフシチュー」はブロック肉でなく切り落としを使います。好みの問題ですが、わが家は全員が切り落としの方が好きです

 

     

 

          

 

昨日、早稲田松竹でアニエス・ヴァルダ監督「5時から7時までのクレオ」と「幸福(しあわせ)」の2本立てを観ました

「5時から7時までのクレオ」はアニエス・ヴァルダ監督・脚本・作詞による1961年フランス/イタリア映画(モノクロ・90分)です

シャンソン歌手クレオは占い師の前で、自分がガンかもしれないという不安と恐怖から涙を流していた 今は5時だが、7時には精密検査の結果がわかる。不安を抱えたままパリの街に繰り出す彼女だが、だれも自分を気にかけてくれない 挙句の果てに、作曲家のボブが持ってきた曲の詩も哀しくてやりきれない 一人で黒い服をまとって街を彷徨うクレオだが、あてもなく公園に入るとアルジェリアから休暇で戻った兵士が話かけてくる。最初は警戒していたクレオだが、再び戦場に戻る男の苦悩はクレオの不安を鎮めてくれる そして一緒に病院に行って検査結果を聞く決心をしてバスに乗る

 

     

 

クレオを演じたのは当時売り出し中の歌手コリンヌ・マルシャンです わがままなで気ままなシャンソン歌手クレオの心が、2時間の間に微妙に変化していく様を魅力的に演じています

 

          

 

「幸福(しあわせ)」はアニエス・ヴァルダ監督・脚本による1964年フランス映画(カラー・80分)です

パリ郊外に住む若い夫婦は二人の子どもを持ち、休日には家族そろってピクニックに出かけるという平凡ながら幸福な毎日を送っていた ある日、夫フランソワが郵便局員のエミリーと出会い 愛し合うようになるが、彼には家庭を捨てるつもりはない 彼は「新しい幸福が一つ増えるだけなんだ」と妻テレーズにも自分にも言い聞かせる   フランソワは妻が納得してすべてがうまくいく と思い込んでいたが、思いもよらない悲劇が待ち受けていた

 

     

 

主人公の夫婦(ジャン=クロード・ドルオとクレール・ドルオ)と彼らの二人の娘たちは実際の夫婦・子どもだとのことですが、子どもたちの自然な”演技”を見て納得です

この映画の冒頭場面は画面いっぱいに広がる ひまわりの花。バックに流れるのはモーツアルトの「アダージョとフーガ  ハ短調K.546」です  この曲は1788年6月26日にウィーンで作曲された弦楽合奏のための曲ですが、なぜかこのシーンでは管楽器によって演奏されます この曲を聴いたことがある人なら分かると思いますが、何か不吉な事件が起こりそうな予感を呼ぶ 運命的な曲想です   この映画では 実際そのようになるのですが   この曲が終わると 今度は同じモーツアルトの「クラリネット五重奏曲イ長調K.581」の第1楽章「アレグロ」が流れます  この2曲はあとのシーンでも頻繁に流れ、ルノワールの絵画のような鮮やかな色彩の映像に彩を添えます

気になったのは、冒頭の場面では管楽器によって演奏されていた「アダージョとフーガ」が、フィナーレのシーンでは弦楽合奏によって演奏されていたことです ある事件によって主役の一人が入れ替わったことを 音色の変化で表したのでしょうか? それは女性のアニエス・ヴァルダ監督にしか分かりません   

さらに、なぜ「クラリネット五重奏曲」が選ばれたのか、ということでは、フランソワ一家4人に彼の新たな恋人エミリーを加えた5人の人生模様を描こうとしたのだろうか、と思ったりしますが、多分考えすぎでしょう なぜなら「クラリネット五重奏曲」のどの楽章にも不協和音がないからです

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする