ぼちぼち日記

大切な日々のこと

映画『ワンピース・カラクリ城のメカ巨兵』

2006-03-12 15:10:49 | 映画
風の強い、あたたかな日曜日。息子に付き合って、映画を観てきました。
(やはり観たいと言っていた)『ドラえもん』は、私の妹が、連れていってくれると立候補してくれたので、こちらに、私が付き合うことになったのです。
いつも、母に付き合ってくれる息子なので、たまには、ね。

正直言って、おもしろかった。ものすごく。
ストーリーもしっかりしていて、何より、懲悪の対象がいなかったので、安心して観ていられたのが良かった。
息子と同じで、私も、完全なる悪の存在には弱いのです。

しかし、なにより驚いたのは、スピードの速さ。
台詞まわしも場面の展開も、目が回るほどの速さなのです。
私が子どもの頃に見たアニメは、もう少し、ゆっくりしていた気がするなあ。
宇宙戦艦ヤマトの時代の話ですが・・・

読書離れが騒がれていますが、このスピードに慣れてしまったら、本なんて、まどろっこしくて読んでられないよなぁ・・・と思ってしまった私です。
こんなアニメばかりを一日中観ていたら、どうなっちゃうんだろう。頭。
そんな余計な心配を、なんの根拠もなく、悶々と考えながら帰ってきた母でした。

それでも、ワンピースはおもしろかった。
たまに観る分には、ジェットコースターに乗るみたいでね。
サンジくん、かっこよかったしね(笑)

『だいふくもち』

2006-03-12 05:34:38 | 息子と読んだ本のこと・絵本

『だいふくもち』
田島征三・作

ある冬の夜、怠け者のごさくの家の床下から、「ごさく」と呼ぶものがある。
床をめくってみると その下には 三百年も住みついているという、だいふくもちがいて、「あずきをくわせろ」と言うではないか。
あんまりうるさいので、となりのもさくの家から、あずきをもらってきて、だいふくもちに食べさせてやると・・・あれあれ不思議!だいふくもちが、あずきを食べて、こんまいだいふくもちを産んだではないか!!おかげで、大金持ちになるごさくだが、欲をかきすぎて・・・・

欲をかきすぎて、とんでもない目にあうお話は結構あるけれど、こんな恐ろしい結末には、おめにかかったことがありません。
というのも、だいふくもちが小さくなって消えてしまうと同時に、ごさくも消えてしまうのです。
けれど、
「怖いね~」とうなる母の横で、息子は、平然と「何が?」だって。
怖がりの息子が、なんと、ちっとも怖がっていない!

少しずつ、恐怖を感じる物語の運びではなく、最後にこの結末!というのが、あまり恐怖感をあおらなかったのだろうか?首をひねる母。
いやいや、もしかしたら、人間が消えてしまうということ自体に、そんなに恐怖感がないのかも。彼にとっては、だいふくもちが消えたんだから、人間が消えちゃうのも、ごく自然のことなのかもなあ。

色々と考える母の横で、息子は、いたって冷静でした。
「明日は、プー横丁読んでね。」
あ、そうきましたか。・・・・・原因は、そこですか?もしかして?


『かいぞくポケット13・ゆうれいせんペサ』

2006-03-11 22:43:53 | 息子と読んだ本のこと・児童書

『かいぞくポケット13・ゆうれいせんペサ』
寺村輝夫・作  永井郁子・絵

4日間かけて、ついに13巻目を読み終えた。
今回のポケットは、ゆうれい船に遭遇。ゆうれい船に乗り込んだポケットたちが、次々に不思議な出来事に巻き込まれていくという話だ。

物語には、結末という結末がない。
ただ、不思議なことが起きて、それを体験したポケットたちが、無事にポケット号にもどってきてオシマイ。
もしも、この物語を批評の対象にするのなら、賛否両論ありそうだ。
「おわり」と言った瞬間、息子は、「は?もうオシマイ?」というような表情をしていた。まだ、気持ちが最高に盛り上がっているというのに、突然、ポン!と放り投げられてしまった感じ。
この気持ち、どうやって静めたらよろしいんですか?

それでも、もう13巻。ここまでポケットと一緒に冒険してくると、なんだか、それもアリかな?と思えてくるから不思議だ。起承転結がはっきりしている物がお好みの(好き嫌いがハッキリしている)私が、そう思うのだから、これはスゴイことなのだ。もしかしたら、これこそがポケットの魅力なのかも?


『パウラ・モーダーゾーン=ベッカー展』

2006-03-09 09:02:18 | つぶやき

昨日は、用事のない休日。
こんな日こそ、おうちで大人しく家事をやればいいのです。わかっていたのです。
けれど、やっぱり・・・出かけたい~
しかし、昨日は、旦那さまもお休み・・・。観たい映画があったんだけど、この映画は、一人の方がいいしなあ。

そんな時、ブログで、美術展の様子を読みました。そういえば、最近、美術館行ってない!よし、決めた!『神奈川県立近代美術館』に行くことに、決定!
おまけに、ずっと行ってみたかった葉山館の企画が、なかなか良さそう!今まで、葉山館は行くチャンスがなかった(行きたいと思える展示にめぐり合えなかった)のです。葉山館の企画展は、『パウラ・モーダーゾーン=ベッカー展』。
HPで観た彼女の絵。その力強い色彩と筆使いに、すっかり釘付けになりました。

葉山館は、静かで、光に満ち溢れていて、思っていた通り、素晴らしい美術館でした。そして、『パウラ・モーダーゾーン=ベッカー』も良かった。予想以上でした。
まず、入り口にかけられた、彼女の自画像に出会った瞬間、思わず立ち尽くしてしまいました。
鋭い眼。深く、自分を見つめる彼女の姿勢が、ぐんと迫ってくるようでした。
私は、こんなにも深く、冷静に、自分の内面を見つめたことがあっただろうか。
まるで、彼女に心の奥まで見透かされてしまうようで・・・思わず後ずさりしてしまいました。

それにしても、豊富な作品群。これだけの作品を、いっぺんに、ゆっくりと観ることが出きるなんて・・・それだけで感動です。
おまけに、天気の良いこと!のんびりと美術館のまわりを散策していたら、あっという間に帰る時間になってしまいました。
天気に誘われた方が多かったのでしょう。下りの海岸線は、ひどい渋滞で、息子の帰宅時間にもどれるのか、ヒヤヒヤでした(行きは、1時間半で行けたのに~)。

久しぶりの海も堪能できたし、素敵な休日でした。
よし、仕事がんばってこよう!行ってきます!!


『クマのプーさん』 岩波世界児童文学集

2006-03-07 06:18:15 | 息子と読んだ本のこと・児童書

『クリストファー・ロビンが、プーの慰労会をひらきます
       そして、わたしたちは、さようならをいたします』

この巻は、とうとう、今日の物語でオシマイ。
・・・というのに、物語は、いつもの難解な言い回し、難しい熟語の多いものでした。息子は、首をかしげたり、「どういう意味?」「慰労ってなに?」などの質問の嵐を私にぶつけてきます。やれやれ。
コブタを大水から助けたプーのために、クリストファー・ロビンが慰労会を開くという、ただそれだけの物語なんですがね。

悲観屋のイーヨーの大演説や、ロビンがプーにくれたプレゼントをプーが勝手に、自分に良いように解釈してしまう場面では、さらに詳しい説明が必要で、私の語彙力もフル活動。はあ。
なにしろ、英語でのダジャレを訳すんだから、無理も出てくるってものです。ああ、英語が出来たらなあ。もっと、粋な説明ができるだろうになあ。

それにしても、このプーさん、意外にも、皮肉がたくさん含まれていました。
なんでも悪い方に考えてしまうイーヨー。(知識はないのに)偉そうな言い回しで、知識人を装っているフクロ(それに、まんまと引っかかってしまうプーなどの森の住人たち)。仕切りたがりやのウサギ。
何気ない、馬鹿馬鹿しい物語の中でこそ、それらの登場人物が、滑稽に、皮肉っぽく映し出されていくのです。
『チャーリーとチョコレート工場』ほどストレートじゃない所が、私には好感が持てます。
この皮肉を笑えるのは、大人になってから。けれど、子どもは、意識的にではないけれど、ちゃんと、感じとっているだろうと思います。

この何気なさが、名作と言われる所以なのかも。ふむふむ。
そんなことを考えながら、本を閉じました。
もちろん、次は『プー横丁にたった家』。それまで、しばしのお別れです。


『クマのプーさん』 岩波世界児童文学集

2006-03-05 11:28:20 | 息子と読んだ本のこと・児童書

『コブタが、ぜんぜん、水にかこまれるお話』

プーたちの森が大雨に見舞われ、とうとう、木の上のコブタの家まで水かさが増してきます。不安にかられるコブタ。誰かに助けを求めなくては!さて、コブタの考えた秘策とは!?

前回の話よりは、混線が少ないようで・・・息子からの質問も、ほとんどナシ。
おまけに、プーの決め台詞「いやんなっちゃう!」もとびだし、蜂蜜食べたさに水に向ってダイビング!もあり。
思った通りのプーの行動に、息子は、よほど満足したのだろう。今朝になっても、その満足感が消えることがないようです。

ご飯を食べながら、宿題をやりながら、ことあるごとに「いやんなっちゃう!」を連発。言いたくて仕方がないらしい。
最初のうちは、それは微笑ましい光景だったが、度が過ぎてくると・・・
仕舞いには、「黙ってやらないなら、もうやらなくていい!」と、母のカミナリが落ちてしまいました。けれど・・・
「いやんなっちゃう!」
ここぞとばかりに大声を張り上げ、満足そうな息子なのでした。


『クマのプーさん』 岩波世界児童文学集

2006-03-04 07:10:24 | 息子と読んだ本のこと・児童書

『クリストファー・ロビンがてんけん隊を率いて北極へ行く話』

訳が難しいのか?原文が難しいのか?
とにかく、難解な文章に、大人の私も・・・意味わかんない~!!

おまけに、息子の「どういう意味?」「なんのこと?」「もう一回読み直して」の嵐。
読み終えるのに、いつもの倍の時間がかかり、母は、すっかり疲れ果ててしまいました。
これを子ども自身が読むとなると、どうなるんだろうか?
母のそんな心配を横目に、息子は、終始ケラケラと笑い・・・とにかく楽しそう。
なんだか腑に落ちなくて、つい、自分の中のルールをとっぱらって質問してしまいました。

「こんなに訳がわからない文章なのに、何がそんなにおかしいの?」
「訳がわからないから、おかしいんじゃないか!」

あ、そうでしたか。どうもスイマセン


『クマのプーさん』 岩波世界児童文学集

2006-03-03 08:00:30 | 息子と読んだ本のこと・児童書
『クマのプーさん』 岩波世界児童文学集
A.A.ミルン ・ 石井 桃子訳


息子が、あまりに「プー、プー。」言うので、絵本をやめて文庫を借りてきました。
これなら、借りてくるのは一冊ですみますから。
(次は、プー横丁を借りてくるだけ!)
昨晩読んだのは、『イーヨーが、しっぽをなくし、プーが、しっぽをみつけるお話』

プーが、悲しがり屋のイーヨーのしっぽを見つけてあげるという物語。
イーヨーとのやりとり、フクロとのやりとり。どちらも、愉快で、馬鹿ばかしく、息子の笑いのツボを刺激してくれたようです。

「ほら、蜂蜜食べたくなったんだよ~」「字が読めないんだよ~」
プーの行動パターンが読めてきた息子は、先を読む前から笑いだし、ワクワクしながら聞いています。ふむふむ、なるほど。
良いタイミングで、必ずお腹がすいてしまうプー。字を読んだり、難しい話が苦手なプー。水戸黄門のような楽しさがありますな。これは。

『くんちゃんのだいりょこう』

2006-03-02 06:14:20 | 息子と読んだ本のこと・絵本

くんちゃんのだいりょこう
ドロシー・マリノ 文・絵 
石井桃子 訳

「え~!また~」と言う息子を説き伏せて読んだ本。
というのも、数日前に、お父さんに読み聞かせてもらったらしいのだ。(私が、仕事の講演会で、寝るまでに帰ってこれなかった日があったので)
我が家のアイドルの一人・くんちゃん。楽しみに借りてきたのに~!と、悔しい母。
そんな訳で、息子が付き合ってくれたのですが・・・

やっぱり、かわいいなあ~くんちゃん。
くんちゃんの世界には、もう脱帽です。くんちゃんの発想も最高!ですが、大人の言葉が、またいいんですよね。

今回は、南にわたる渡り鳥に憧れて、南に旅行したいと言い出す、くんちゃん。
「くまは 冬はねむるものです」と言うお母さんに、お父さんは、「やらせてみなさい」と言うのです。
ここで、ちゃ~んと、くんちゃんを守るヒントをあげるお父さん。
「だが、くんちゃん、かえりみちを よくおぼえておくんだよ。あのおかのうえの 大きな まつの木をめじるしにしてね。」

くんちゃんは、大旅行(といっても、松の木と家との果てしない往復ですが)をしながら、様々なことを考え、感じ、結局、昼寝してから再出発することにし、深い眠りへ。春に目覚めたときには、どんな冒険を考え付くことやら。そんなことを考えると、おかしくなっちゃいます。
母に付き合ってくれた息子は、静かにきいておりました。
本当は、くまはくまでも、プーが読みたかっただろうにね。ありがとう!
くんちゃん、また読もうね!


『くいしんぼうのあおむしくん』

2006-03-01 05:50:28 | 息子と読んだ本のこと・絵本

『くいしんぼうのあおむしくん』こどものとも傑作集
槇 ひろし 文・前川 欣三 絵

こんなお話しってあるかしら!
ある日のこと。まさおの帽子をかじっていたのは、何でも食べる青虫くん。
帽子を食べ、紙くずを食べ、おもちゃを食べ、それでも我慢できないのです。
仕方なく、まさおは、町中のゴミを集めて食べさせてあげます。町は美しくなり、町の人たちも大喜び。けれど、それだけでは、
お腹が一杯になりません。
そして、ある朝、まさおが目を覚ましてみると・・・なんと!まさおの周りには、何もなかったのです!家もパパやママも、何もかも!パパとママを食べちゃうなんて!!
それでもなお、お腹のすいている青虫くん。二人は、食べるものを探して旅に出ます。途中、工場を食べて、周りの農家の人々に喜ばれ、パーティによばれるのですが、やっぱり、パーティごと食べてしまいます。世界を食べつくした青虫くん。
・・・ついに泣き出した、まさお。すると青虫くんは、なんと!ついに、まさおのことまで、ぱくり。

え~?え、え~???
結末にむけて何の伏線もなく、どんどん、青虫が世界を食べつくしていくストーリー展開は、もう、あっけにとられるしかありません。
絵が素朴で、とても可愛らしいのが、さらに恐ろしさを引き立てます。
ゴミや工場の場面では、ちょっぴり皮肉も含まれていて、もう、何がいいんだか、悪いんだかわからなくなって、どうなるの?どうなるの?の連続。
私は夢中で読んでいて、息子の様子を横目で見る暇もありませんでしたが、息子が、布団を顎まで引き上げたところで、ああ、怖いんだなと気がつきました。当たり前か。
そして・・・まさに意外な?壮大な?はちゃめちゃな?最後には、ため息しか出ませんでした。

大好きなブログで、この本と出会い、
何故か一目ぼれ。けれど、ここまでとは。
こんな不思議な読書感。今まで体験したことなかったかも?
息子は、布団に入ってからも「ありえねえ。絶対にありえねえ。」と繰り返しておりました。
「いや、この地球・・・本当はこの本通りなのかもよ。」と言ったら、さらに「ありえねえ!」を連発。息子の目が真剣すぎて、それ以上、この会話を続けるのをやめました。夢に出てこなかったかしら?