ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

満足を提供するスポーツクラブ  スモールアイデア NO317

2019-08-21 17:38:40 | 日記


 現在のフィットネス(スポーツクラブ)業界は、市場規模4500億円、施設数4500軒、会員数400万人程度の規模で営まれています。これらのスポーツクラブでは、常連会員を多く囲い込むことが1つの成功要因になります。その安定した状態で、会員の要望をかなえていくことで、スクール経営を実現していくことになります。スクールビジネスでは、常連会員が多くいると安定した収入が見込めます。会員の方も、通い続けることで体調を管理し、健康を維持できるというメリットを享受できることになります。もちろん、楽しさの要素も不可欠です。
 スポーツクラブ業界の年間の個人消費金額は、平均して10万円前後になるようです。月会費にすれば、8000円程度です。1万円を超える月会費のときには、他のクラブとは違う付加価値が必要になります。会員の要望を、早く確実に満たす仕組みが求められます。会員は、要望が満たされなかったり、楽しく学べなければすぐにやめてしまいます。スクール事業を経営していくのなら、「会員はあっさりやめるもの」と覚悟しておくことです。移り気な面を持っていることを、忘れてはいけないでしょう。一方、信頼を得ることも大切です。保護者が、子どもを安心して預けられる学習塾があるそうです。そこでは、「塾に通うだけでは成績は上がらない」とはっきり保護者に言い放すそうです。学び事は、教える側だけでなく、学ぶ側が真剣にならなければ、成果を上げることができません。スポーツクラブにおいても、この学ぶと教えるの関係は成立します。会員はあっさりやめるものと覚悟して、そのうえでどのように対応するかが重要になります。
 そこで、スポーツクラブの経営を上手に運営する方法を考えてみました。そのヒントは、定額食堂にあるようです。動画や音楽を定額配信するサブスクリプション(サブスク)の波が、飲食店に広がっています。例えば、あるラーメン店は、8600円を払えば1ヶ月食べられる仕組みになっています。12杯食べれば、元が取れるといううたい文句です。飲食業では利用が何度でも利用されると、食材費などのコストが比例して増えることになります。上手く運営するカギは、利用者数と損益分岐点の予測になります。一般に飲食業の売上高は、客の回転率と客単価で決まります。定額制の場合、客単価は決まっています。客の払うお金は定額になりますので、契約が多く来店者数が少なければ大きく儲け、たくさん来ると赤字ということになります。それでも、一定数の利用客を安定して確保できる魅力があります。赤字にならずに、定額食堂を運営しているお店の中に、スポーツクラブの求めるヒントがあるわけです。
 スポーツクラブは、百花繚乱をなしてきています。ダンスやヨガスタジオ、スイミングスクール、女性専用のフィットネスクラブやヨガスタジオ、ランニングスクール、ボルダリングとますます増え続けています。様々なスクールが増えたことも、安定した会員の確保を難しくしているようです。さらに、歌、ギターなどの音楽教室、料理教室、カメラ教室、語学教室などの文化系スクールも乱立してきました。スポーツクラブは、他業種との「時間の奪い合い」競争にもさらされています。
 そんな中で、新しい芽が見えるようです。あるスポーツクラブは、新会員募集のために健康診断の受診を条件にプールの利用券を発行したり、懸賞を用意したりしたする手法を使い始めました。水泳だけでなく、健康や懸賞を前面に押し出してきているわけです。ここから、出てくるアイデアは、競争にさらされているスポーツクラブを、各自の健康や興味関心に合わせて再統合してはどうかというものです。乱立しているスポーツクラブや文化系のスクールを、会員のニーズにしたがって、統合していくのです。スイミングをしてから、ヨガスタジオに寄って、ギターなどの音楽教室を経て、料理教室で昼食を食べ、夜のおかずを1~2品作っていくなどのコースを設けられたら楽しいでしょう。このコースを1万円で、可能にするわけです。8000円を超える満足を1万円のコースで満喫してもらうことになります。