もう一度イギリス人になって、
世界を見渡すと、
さらにたくさんのことが見えてくる。
前記のように大英帝国は直観的な
「リム・ランド理論」に基づいて、
彼らの地図の右側に広がるユーラシア大陸を
マージナル・シーに沿って東進した。
アフリカのケープタウンまで行き、
インド洋に入りインドを制圧した。
そして、シンガポール、
香港を抑えて日本まできたのである。
またイギリスにとって途中のインドは、
最も重要かつイギリスを豊かにした植民地であり、
そのインドに早く出るためにスエズ運河も作った。
彼らは大陸沿いの大事な箇所に港を築き、
必要な物資を運ぶ港までの陸路も作り、
交易体制を整えたのである。
そして行き着いたのが、チャイナであり、日本だった。
イギリスは一方、地図の左側、
すなわち大西洋を越えて
北アメリカに植民地を築いた。
これが後にアメリカ合衆国に発展することは
周知の通りである。
「最強兵器としての地政学」
藤井 厳喜 著
イギリス大英帝国の覇権の経過をみると
改めて世界制覇というシナリオの凄まじさを改めて思い知る
でもヨーロッパにおいて君臨するためには
それが必須だったのか
単なる帝国の野望だったのか気になるところである
それにしても制覇してきた道筋を追ってみると
日本という国はいかにも遠い最果ての極東
そしてその極東に日本という優れた統治された国があり
その上、立派な軍事力を有し有能な民族がいたとなれば
日本国制覇というのは困難を想定したに違いない
さらにイギリスは日本の明治維新にも
深く関わっていると聞いている
薩長を応援し、山縣有朋や伊藤博文ら
維新の志士たちを援助して留学を受け入れている
単に目的とする国に軍事攻撃をかけるだけでなく
深く内政にくさびを打ち込み
紛争の種を埋め込んでいく
なんとも言えない凄まじい謀略を垣間見てしまう
とは言え、日本は遠すぎる極東なるがゆに
日英同盟が成立したのかもしれない
早起き鳥
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