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ものすごく嫌うようにできている。
そしてこのことが、
資産運用の判断を歪める大きな原因になる。
「損得の非対称性」
から投資家の典型的な行動が説明できる。
①ちょっとでも損をすると
慌てて売ってしまう
②損失が大きくなると逆に
売れなくなって、塩漬けにする
③さらに損が膨らむと、一発逆転を狙って
ハイリスクな取引を好むようになる
この三つを組み合わせると
たいていはロクなことにならない
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橘 玲 著
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①の「損をすると」は
「儲けそこなうと」という意味の方が
わかりやすいのではないだろうか・・・
要するに含み益が少しでも目減りすると
すぐに利益確定をしてしまう
そして利益確定したと同時に
株価は上昇を始めるからムカついてしまう
②の含み損が膨らむと塩漬けしてお祈りを始める
「せめて買値まで・・・」
そして株価はさらに下落していくのである
③のさらに含み損が膨らむと
今度は信用枠いっぱい使って、ナンピン買いに走る
そして株価はさらに下落して
買値の半分、3分の1と悲惨な状況になって
もう耐えきれずと思うと
追証という悲惨な通告がやってくる
そして、一発退場の憂き目に遭遇
でも相場の神様はその投資家の思いを見透かしたように
逆に反転を始める
なぜそうなるのか、全く不思議な世界である
ならば逆に
①多少、「儲けそこなっても」キープ
②5%の含み損ならロスカット
③信用枠を使ってのナンピンは絶対しない
とやったとしても
株価はあまのじゃくに
ことごとく自分の思いとは逆に動く
ビックボーイと称される内外の機関投資家にくわえ、
百戦錬磨のトレーダー達がひしめく相場の世界に
定年退職した素人が
なけなしの退職金を手に参戦しても
それはカモにされるだけの世界であること
肝に命じておかねば・・・
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