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学生服

2008年10月27日 | トマス小野田神父(SSPX)のひとり言
アヴェ・マリア!

愛する兄弟の皆様、

 韓国のインチョン空港には、日本からの学生たちがいっぱいいました。女学生たちのようなミニスカートを着ている人は、他にはありませんでした。

 何故、高校生の学生服は「だらしがない」のでしょうか? 何故、女子高生は慎みのないミニスカートを履き、綺麗な黒髪を金髪に染めるのでしょうか?何故、女学生たちは、制服のシャツのボタンを全て閉めずに胸をはだけるように挑発的に大胆になるのでしょうか?感受性の高い青春を保護する羞恥心は、経験不足の私たちを守る羞恥心は、何故失われてしまっているかのように見えるのでしょうか?

 天主様を知らないので、日本人の一般的行動規範は「罪と罪の機会とを避ける」のではなく、「みんなと同じようにする、みんなと同じでないと恥ずかしい」からでしょうか?天主様と聖母マリアと諸聖人という友を知らないので、表面的で目に見える付き合いが全てとなっているからでしょうか?

 それが権威に対する反抗のしるしでカッコイいからでしょうか?それが「大人」になったことで、カッコイいからでしょうか?それとも、大人には権威がなくなってしまっているのでしょうか。みんな「平等」だから、と。それとも、親に対する「復讐」なのでしょうか?仕事ばかりしている親への。

 それとも、テレビの真似、人気歌手の真似、雑誌のグラビアの真似で、ただ踊らされているだけ、テレビ・ファッション・芸能・ゲーム業界のいいカモになっているだけなのでしょうか?それとも、私たちの未来である大切な高校生たちに、与えられた模範・倣うべきモデルには、それしか存在しないからなのでしょうか?!?

 大人が面白おかしいこと、お金のことだけに夢中になってしまっているから、目に見えない大切な価値など存在しない、全ては顔が可愛いか、イケメンか、ヤバいか、キャラが明るいか、ネタが面白いか、でそれだけが価値あることであるかのように四六時中テレビで訴えているから、素直にそう信じ込まされているからでしょうか?

 それとも学生たちは、大人世界を数年遅れで映し出している鏡で、私たちの現実を私たちに教えてくれているのでしょうか?大人たちが、以前はそんな衣装をしていたとしたら品格を疑われてしまうような姿で、今では平然と闊歩し、へそを出し、尻を出し、挑発的な服を着ているのだから、学生諸君もして何が悪いのか、ということでしょうか?この数年後には、へそ出しルック、ローライズけつ出しルック、スリット入りスカート、どこかのバーで働いている女性か、と間違うほどの学生服が出てくるのでしょうか??

 全ては「自由」で、放埒に生きることが、法も王もない、自分こそが法であり王だ、自分がやりたいことは全て実現しなければならない、と信じ込まされているからなのでしょうか?

 学生たちは、慎みがないというよりも、可愛いと思って、そんな格好をしているのでしょうか。また、だらしがないというよりも、かっこいいと思ってボサボサの髪をしているのでしょうか。もしも、だらしがないことが、かっこいいこととなり、慎みがないことが可愛いことになり、悪いことが良いことになっているとしたら、これは私たち大人の社会が病んでいるからなのでしょう。

 私たちは、日本の未来の世代のために何が出来るのでしょうか?暗いと不平を言うよりも明かりをつけることはできないのでしょうか?学生服は、今の私たちへ大切なことを教えてくれているのではないでしょうか?

 若い芽は守ってあげなければ、あまりに弱いから簡単に傷ついて育っていかなくなってしまいます。虫に食われてしまいます。

 ルルドの聖母マリアよ、私たち大人の社会の病を癒やし給え。ルルドの聖母マリアよ、治癒の奇跡を私たちに与え給え。

 イエズス・キリストよ、私たちは御身を信じます。御身に希望します。御身を愛します。主の愛し給うものが病んでいます。主は、お望みなら癒やすことができます。

 主よ、私たちが見えるようにしてください。イエズス・キリストよ、ダヴィドの子イエズスよ、私たちを憐れみ給え。

 主よ、特に、罪に傷ついている学生たち、家族、夫婦、大人、私たちを癒やし給え。年端もいかない内から、貞潔を損なうことを習わされる子供たちを守り給え。

 ルルドの聖母マリアよ、我らのために祈り給え!

天主の御母聖マリアよ、我らのために祈り給え!

天主の御母聖マリアの汚れ無き御心よ、我らの青少年たちのために祈り給え!

文責:トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)ルルドにて

--このブログを聖マリアの汚れなき御心に捧げます--

アヴェ・マリア・インマクラータ!
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