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tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

御田植祭田植式(2)

2009-05-07 22:38:26 | プチ放浪 都会編

 
 
 
 

【撮影地】 千葉県香取市香取1697(香取神社)(2009.4月撮影)
Copyrights(c) 2005-2009 TETUJIN
all rights reserved.

御田植祭田植式は、初日の耕田式、翌日の田植式と2日間にわたって4月の第1週の週末に行われる。
耕田式は、拝殿前において鎌・鍬・鋤・牛を使って田んぼを耕す風景を模した儀式だ。
また、8人の稚児による田舞や、早乙女手代による植初め行事が奏される。
2日目の田植式では、稚児や神職等が参道から御神田へと向かい、早乙女手代が田植え歌を唄いながら苗を植える。

写真は、神宮から一キロの所にある御神田。祭壇では修祓・降神・献饌・祝詞奏上・玉串奉納と神事が行われ、田植えが行われる。
 
♪めでたいものは芋の種 茎長く葉広く子をふやす♪
 
御田植が終ると宮司から苗代主に虫除札が下され、田圃に立てられる。

御田植祭の全てが終ると、山際の細い道を行列を組んで帰還。
途中、早乙女手代に「お疲れさま」と声をかけると、にっこり笑って小さく応えてくれた。
8つの大華傘の文字は、大神田、司田、犬丸田、金丸田、利助田、駒田、長田、狭田。
香取神宮の8つの神田を記しているらしい。。
 
古来より、祖先はこのようにして、神に祈りながら米を育てていた。
日本中が飽食に浮かれる中、お金を出せばなんでも食べ物が手に入るというこの状況は、ひと時の幻影でしかない。人口爆発の近未来に向けて、食糧危機はすぐそこに迫っている。フツヌシノカミがお怒りになる前に、なにかしらの行動をおこさなくては。。


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御田植祭田植式(1)

2009-05-06 12:17:05 | プチ放浪 都会編

 
 
 
 

【撮影地】 千葉県香取市香取1697(香取神社)(2009.4月撮影)
Copyrights(c) 2005-2009 TETUJIN
all rights reserved.

日本に中国大陸や朝鮮半島から農耕文化が伝わって来たのは、縄文時代の末期ごろのことであろう。出雲族の始祖スサノオは、葦原中つ国(日本)にやってきて、偉大な呪術王として新たにこの国に君臨することを認められたのだ。

出雲から弥生時代にさかのぼる鉄の鍛造所はまだ発見されていないのだが、おそらくは、早くから鉄の生産が行われていた可能性があるように思われる。神話に見られる、巨大な八俣のオロチをスサノオが斬り殺すというストーリーは、従来の呪術に従った文化をスサノオがもたらした新しい文化で駆逐したことを象徴しているのかもしれない。
さらに、斬り殺したオロチの体から剣が発見された話は、斐伊川の上流一帯が古くからの砂鉄の産地であり、この地域で鉄剣が造られていたことを示唆するものと思われる。つまりは、多集団が武力で侵略しあっていた時代のこと。

スサノオは八俣の大蛇を殺したあと、稲田姫と幸福な結婚生活を送るのだが、やがて根の国(冥界)にくだってしまう。その後、出雲神話の中心人物となるのは、オオクニヌシだ。
出雲の名を冠する神社は丹波、山城、大和、信濃、武蔵、周防、伊予に及んでいる。また、大国主命を祀る神社も、能登、大和、播磨、筑前、大隅にある。つまり、出雲文化は、ほぼ日本海沿岸を中心に、西日本から東日本、四国や九州にも及ぶものであったのだ。

さて、この広く及んだ出雲文化も、オオクニヌシが高天原系の始祖天照大神(伊勢神宮・内宮の御祭神)に屈伏し、国の支配権が移ったことから大きな変化を遂げることになる。いわゆる、チョー有名な出雲の国譲りである。
武甕槌神(タケミカツチノカミ)と天鳥船神(アマノトリフネノカミ)(『日本書紀』では武甕槌神と経津主神(フツヌシノカミ))が天照大神により遣わされ、稲佐の浜に剣を突き立てて国譲りを迫ったのだ。

オオクニヌシのふたりの息子のうちのひとり、事代主神(コトシロヌシノカミ)は国譲りに承諾するのだが、もうひとりの息子、健御名方神(タケミナカタノカミ)は反対する。そこで、健御名方神と武甕槌神の間で武力抗争が行われ、オオクニヌシの息子が敗れてしまう。敗れたタケミナカタノカミは諏訪まで逃げ、その地に引き籠もって諏訪神社の祭神になったとされている。
国譲りという神話ではあるが、実際は、オオクニヌシが造りあげた国土を、天孫族が剣を突き刺して迫り、武力で奪っているわけだ。

この、天照大神により派遣された経津主大神(フツヌシノカミ)を御祭神としたのが香取神社。古くから国家鎮護の神として皇室からの崇敬が篤く、毎年1月1日の早朝に天皇陛下は東方の香取・鹿島両神宮を御拝されるらしい。

写真の五穀豊穣を祈る御田植祭は、大阪住吉大社・三重伊勢神宮とならび日本三大御田植祭の一つに数えられている。

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