前にも書いたが、「ヒターノ」はスペイン語読みのジプシー。ジプシーは英語のEgyptian(エジプシャン)が訛ったものだ。定住をしない流浪の民。
ジプシーの起源は北インドのロマニ族のようだ。10世紀ころに北インドのラジャスターン地方から放浪の旅に出て、エジプトやヨーロッパに住みついた。
1500年のころ、ジプシーたちは、放浪する犯罪者の温床と考えられ、都市では彼らが現れたら教会の鐘を鳴らして合図し排撃されるようになった。差別の歴史のはじまりだ。
今もスペインだけでもこのヒターノは100万人以上いるとされている。欧州全体では1,000万人ほど。
実は、学生の頃、マドリッドの場末の「バル」でフラメンコ「バイレ」を見た。
悲しげな歌声で始まるカンテ(歌)。そのイントロは、迫害されてきたヒターノの、苦痛や悲痛のうめき声とも嘆き節とも云われている。
放浪の旅を続けて定住せず、風のように自由に生きていたという彼らは、綺麗な水があるそばに住み、そこが誰かの土地であろうが関係なく生活したという。
迫害が続く耐えがたい生活状況。苦しみに満ちた生活の中にも喜びを見つけていく人々。フラメンコ
(バイレ) を踊るダンサーの表情は、苦悩に満ちながらも希望を信じ、それを見つけたかのように思える。胸を張って力強く踊るバイラオール、バイラオーラは、その場にいる全ての者が一つとなるドゥエンデ(不思議な魅力)に引きずり込んだ。
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