山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

奥穂高岳・前穂高岳(最終回)

2009-09-25 | 北アルプス
天狗沢

ここは天狗沢と呼ばれているところです。
遠くに奥穂から西穂までの稜線がよくみえます。
先日、NHKで放映したのは奥穂からジャンダルムまで
のようでした。
その先はもっと厳しい岩稜帯が続きます。

岳沢ヒュッテ跡

岳沢ヒュッテ(跡)につきました。
途中トラブルがあり、紀美子平から約3時間半かかりました。
ここには小屋があったのですが、数年前に雪崩で押し潰されました。
上高地から登ってくるにも奥穂から降りてくるにもよい場所です。
建物はきれいに片付けられていました。
簡易トイレもありましたが、ロープで縛ってあって使えません。

案内板

こんな案内板がありました。
いろんな問題があり、当分再建できないようです。
何とか復旧して欲しいと思います。


展 望

小屋前からの眺めです。
上高地やその奥の乗鞍岳がよくみえます。
ここにベンチで生ビールを片手にこの展望を楽しんだ
ことでしょう。
上高地からここまで来るだけでも価値があると思いました。


コウシンヤマハッカ

20分くらい展望を楽しんで、小屋跡をでました。
途中にたくさんのシソ科の植物がでてきました。
ヤマハッカの仲間でコウシンヤマハッカです。
ハッカという名前がついていますが、匂いはありませんでした。


ヨツバヒヨドリ

ヨツバヒヨドリも咲いていました。
花だけみると秋の七草の一つのフジバカマによく似ています。
葉っぱが4枚輪生しています。
輪生していなければヒヨドリバナです。
アサギマダラが好きな花です。

登山道

登山道が一変しました。
樹林帯に入ってきました。
いよいよ上高地が近くなったようです。
自然に足も速くなりました。

登山口

登山口に到着です。
途中ロスタイムがありましたが、穂高岳山荘を朝早くでてから
10時間30分かかりました。
ロスがなくても8時間以上かかるコースです。
ここにも岳沢ヒュッテ閉鎖の案内板がありました。


六百山と霞沢岳

これから上高地のかっぱ橋に向かいます。
途中で大きな山が見えました。
正面が六百山でその右奥が霞沢岳です。
六百山には登るルートがありませんが、霞沢岳には
登れます。
徳本(とくごう)峠小屋に2泊する必要があります。
この小屋は「ランプの小屋」として知られています。
大滝山経由で蝶ヶ岳まで歩いた時泊まりました。
小さな小屋ですが、なかなか素晴らしい小屋でした。

木道

木道が現れました。
ここはかっぱ橋から明神に行く遊歩道になっています。
春はニリンソウが群生しています。
賑やかな声が聞こえてきました。
もうすぐかっぱ橋のようです。


かっぱ橋

かっぱ橋に到着しました。
さすが、ここまでくると家族連れも多くなります。
観光バスで来てこのあたりを散策して帰る人も多いようです。
いろんなツアー会社のバッジを胸につけて歩いていました。

焼 岳

かっぱ橋の真ん中から焼岳を見ました。
前穂からはかなり下に見えたのですが、ここからは大きく
見えます。
春先に釜トンネルを歩いてスノーシューでここまできたことを
思い出しました。
誰もいなくて静かな上高地でした。

岳 沢

最後に岳沢を眺めました。
白い雲がかかっているのが奥穂高岳です。
あの山を越えて前穂高岳に登り、岳沢を降りてきました。
晴天に恵まれ、素晴らしい山行でした。


今晩の夜行バスで室堂に入ります。
明日(26日)から大日三山を縦走します。
27日の夜、帰ってくる予定です。
どんな出会いが待っているのか、楽しみです。