彦四郎の中国生活

中国滞在記

11月となり、今年もまた秋がすすみ始める❶—京都は紅葉の季節がぼちぼち始まった

2021-11-15 07:30:17 | 滞在記

 亜熱帯地方の中国福建省に暮らして8年間あまりだが、この地方には秋という季節は11月のわずか1か月間あまり。ほとんどが常緑樹なので、季節感もほとんど感じられない。5月~10月まての半年間はほぼ夏なので、気温が30度から少し下がり25度前後となり、少し涼しくなったと感じられるのが福建省の秋だ。

 日本の春夏秋冬のほぼ3カ月間ずつの四季の変化は、季節感を豊かにもつ民族の感性をもたらし、短歌を育み俳句を生んだ。そして、今年も日本に晩秋の季節が訪れてきている。新型コロナウイルス感染の世界的パンデミックのために、日本に長期間滞在し、中国の学生たちとオンライン授業をする日々も2年間近くになろうとしているが、来年の早々には、中国に渡航しなければならなくなってきたようだ。渡航すれば、4週間のホテル隔離が待っている。これがまあ辛い‥‥。どんな1カ月間になるやら‥。

 まあ、今、日本滞在での2度目の晩秋を迎えている。

 日本の秋の季節、10月中旬くらいから紅葉する木々として欅(けやき)などがあるが、早く紅葉する木々の一つがハナミズキ。哲学の道にも近い吉田山山麓の娘の家の前にあるハナミズキも10月下旬には真っ赤に紅葉していた。南天(ナンテン)の実も赤くなる。

 毎週、娘の子(孫)の寛太をベビーカーに乗せて散歩する吉田山山麓の金戒光明寺や真如堂界隈。真如堂も青モミジや紅葉の美しい名所。11月上旬には、数本のモミジやカエデの木々の紅葉が始まっていた。ツワブキの黄色い花も満開となる。ちなみに、このツワブキの葉は、古来よりの湿布(シップ)の効用がある植物。火で少し炙ると、葉の水分が少し出てくる。その葉をそそのまま、患部にあてて、上から包帯で巻く。家で祖母がよくやっていた。

 この真如堂の墓地には、明智光秀の片腕的武将だった斎藤利三と絵師の海北友松の墓が並んでいる。海北友松の絵は、京都の建仁寺の襖絵に多く見られる。

 10月下旬頃から我が家の金木犀(きんもくせい)の花が開花し始めた。1週間ほどは香りを漂わせた。金木犀の横にある富有柿も色付く。今日、11月15日の朝、食べ頃に色づく柿は100個以上はあるだろうか。家から車で20分ほどのところにある京田辺市大住地区にある稲田のそばのメタセコイヤの木々が、真っ赤になった柿ごしに、黄金色に紅葉している。

 京阪電鉄が毎月発行しているパンフレット雑誌『K-PREES』(テークフリー)。今年もまた11月号は「秋色の時季—特集:色鮮やな紅葉に心奪われて」の、京阪電車沿線の紅葉特集。30箇所ほどの紅葉の名所が紹介されているが、その全てが京都とその周辺。

 京都は実に、青モミジや紅葉の美しいところが多い。吉田山山麓から鴨川べりに広がる京都大学の吉田キャンパスもその一つだ。11月10日に孫の寛太と農学部や理学部のある北部校区に行ってみた。モミジやカエデの紅葉はまだまだだが、銀杏(いちょう)並木がかなり色付き始めていた。メタセコイヤやハナミズキは紅葉の盛りだった。

 哲学の道にもこの日行ってみた。ツワブキの花が美しい。山茶花(サザンカ)の大木の白い花が雪を被ったようにも見えるこの季節。モミジやカエデの紅葉はまだまだだ。11月下旬には疎水沿いの哲学の道は紅葉が美しくなるだろう。寛太はベビーカーを下りて、土の上で遊び始めていた。夕暮れが迫る。

 

 

 

 


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