彦四郎の中国生活

中国滞在記

中国の「联合梯田」に行ってきた②―世界遺産「フィリピン・中国」の棚田―

2015-05-02 14:29:43 | 滞在記

 上記の写真は、中国雲南省紅河ハニ族自治州元陽県(※ベトナムとの国境にほど近い)の棚田群である。2013年に世界遺産になったこの棚田群は、8世紀の「唐」の時代から形成され始め、1300年の歴史がある。世界で最も規模が大きく、最も美しい棚田群と言われている。
 米(稲作)の原産地は、インド北東部からミャンマー北部・ラオス北部・中国雲南省にかけての山岳地帯だとされる。水稲耕作は、水の確保と収穫時の水はけを両立しなければならないため、最初は棚田方式から始まったと考えられている。
 この雲南省は、日本の食文化と関係の深い地方でもある。日本に昔から伝わる、「納豆」や「なれずし」などの発酵技術、麹を使った醸造法、餅やおこわ類の食物は、中国の雲南省あたりを中心として、東南アジアから日本まで広がる食文化であるらしい。

  上記左(フィリピン・ルソン島「バナウエ」の棚田) 上記中・右(日本の棚田)
 
 1995年に初めて世界遺産に認定された棚田群は、フィリピン・ルソン島北中部にある「バナウエ」の棚田群である。最大傾斜75度もある棚田群である。「天国へ登る階段」とも称される。そして、2014年に、棚田群とて2番目に世界遺産として認定されたのが「雲南省元陽」の棚田群であった。この棚田群は、「大地の彫刻」とも称されている。
 中国では、南部・中部では、主に「細長く粘り気のないインディカ米」が食べられ、東北部では、主に「日本の米と同じジャポニカ種」が食べられている。また、北部や西部では、小麦を原料としたパンや麺が主食となっている。ここ福州では、「インディカ種」が食べられている。大学の食堂の米は質が特によくないためか、ぱさぱさした味もないご飯なので、美味しいと思ったことは一度もない。宿舎では、スーパーで買った「中国東北米(ジャポニカ種)」を食べている。
 米は、小麦・トウモロコシとともに「世界の三大穀物」の一つだが、その90%はアジア諸国で生産されている。[1位中国(2億万トン)、2位インド(1.2億万トン)、3位インドネシア(6600万トン)、4位バングラデシュ、5位ベトナム、6位ミャンマー、7位タイ、8位ブラジル、9位アメリカ(1100万トン)、10位日本(1000万トン)]

 福建省の「联合梯田」の棚田見学を終えて、2時間ほどかけて「三明市尤渓」に戻った。

 学生の知り合いの家に食事を招待された。かまどが現在でも使われていた。かまどに使う「木」が家の軒下に積まれている。中国の宴会食事は、何時見ても驚く。料理の品数がやたらと多い。また、間断なく酒が注がれる。

 食事や酒の宴席の合間に、時々外に出て、近所の子供たち(姉と弟)と遊んだりした。二人ともとても可愛い。弟は3才で姉は小学3年生。簡単な中国語会話を交えながら、とても楽しく遊んだ。
 

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