彦四郎の中国生活

中国滞在記

重要会議が省内で開催のため、大学の「新学期開始を1週間遅らせる」という忖度?

2017-09-24 04:45:06 | 滞在記

  9月上旬に新学期(新学年)から始まる中国の大学。福建省内の大学は、今年は例年と違って1週間遅れの9月11日(月)から始まった。その理由は、習近平国家主席が出席する国際会議が福建省の厦門(アモイ)で9月4日(月)から数日間行われるためだった。

 6月下旬に日本に帰国する前日、大学から配られた新学期の年間カレンダーでは9月4日始まりだったので、9月1日に中国・福州に戻る予定で航空券を購入した。しかし、7月中旬に大学から突然、「アモイで重要会議が開催されるので、新学期は9月11日始まりと変更します」との連絡が入った。「ええっ!困るな!このため必要な授業日数確保のため、冬休み期間はドミノ式に1週間短くなるし、航空券もキャンセルして、新たに購入する必要もあるし…」。インターネットで航空券を購入した場合、キャンセルをすると20%くらいしか返金がないようなので大損である。

 国家主席が参加する会議が省内で開催されるから、1週間も大学の開始を延期するなど日本では考えられないが、これが今の中国。大学関係者が、習近平氏とその周辺に必要以上に「おもねる」というか、「忖度(そんたく)する」というか、そんな雰囲気をビンビン感じる。これも中国社会という権力構造の実態の小さな一端かと思う。

 中国に戻った9月8日(金)の翌日、1回生の授業の教科書をもらうために、大学に久しぶりに行った。閩江大学の正門(南門)が新しくなっていた。広々とした正門になっていた。正面に「MINGJIAN UNIVERSITY」(閩江大学)と記された石が置かかれていた。正門を入って左に見える「学術交流中心(センター)所」の建物も、「閩(びん)文化=福建文化」風の伝統的な建物を取り入れた作りとなって完成していた。来年9月の新学期の「福建省重点大学」指定を目指して、大学構内諸整備の事業が着々とすすめられているようだ。

 広い大学構内のバナナの木にバナナの房がみられる。バナナは1年に2回、実をならせる植物のようだ。半年前の春先にも実がなっていた。研究室のある福万楼の建物の周囲には竹も多い。この日の気温は38度とすごい湿気の一日だった。亜熱帯の真夏の盛りの中、冷房が寒いくらいよく効く研究室で毛布をかぶってしばらく昼寝をした。

 夕方近くになり、バスを乗り換えながらアパートに戻る道すがら、バス停でバス待ちをする。バス停の宣伝板が強い太陽の光で反射していた。アパート近くでは、大きな「冬瓜(とうがん)」が売られていた。

 

 

 

 

 

 


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