彦四郎の中国生活

中国滞在記

中国に戻って2週間隔離という日が近づきつつあるかな―孫の子守サポート―大学1回生の日本語朗読大会

2020-07-12 11:53:27 | 滞在記

 今年の1月上旬に日本に帰国、大学の後期授業が始まる2月中旬に戻る予定の中国へはCOVID19問題で戻れず。3月中旬から始まった大学のONLINE授業やONLINEでの後期期末試験は、ようやく先週7月10日(金)に後期日程が終了した。来週の17日(金)までには後期担当教科の成績関連資料12種類もを作成し大学側に送信提出することとなる。

 新型コロナウイルス感染拡大で、今年の2月ころの中国から一時帰国していた日系企業の駐在員らが7月10日、日本航空のチャーター便で中国広東省の広州に向けて159人が出発した。チャーター機は、広州にある日本人商工会が手配したもので、成田空港には一時帰国していた日系企業の駐在員の他、新たに赴任する人や、家族らが搭乗した。広州到着後は2週間、ホテルなどでの隔離となる。中国当局は、現地工場の再稼働に携わる人や、その家族の入国を限定的に認め始めた。主に経済活動の分野優先措置なので、私のような教育分野の外国人大学教員もいつ認められるかどうかは、まだ不明だ。

 日本政府は6月18日に、「ベトナム・タイ・オーストラリア・ニュジーランド」の4か国の人の入国を認めると発表していた。そして7月10日、「韓国・中国・台湾・モンゴル・マレーシア・ブルネイ・カンボジア・ミャンマー・ラオス・シンガポール」の往来再開に向けての10か国・地域との協議を始めていると発表した。私の赴任先・中国政府は日本での第二次感染拡大の状況もあるので、どのような判断を協議の中でするのかわからないが、いよいよ中国に戻るXデーが近づきつつあるかと不安とともにひしひしと感じ始めている。

 9月上旬からは前期授業(新学年)が始まる。前期授業の担当教科も6月下旬にはすでに連絡がきているので、8月下旬までには中国に戻らなければならなくなったのだが‥。日本国内でPCR検査を受け「陰性証明」をとり、通常の10倍ほど高額になっている航空券をなんとか予約(おそらく私費での)し、さらに中国では2週間の当局が準備する建物での「隔離検査」を経て福建省福州の自宅アパートにたどり着ける。

 2週間の隔離を換算すると、9月上旬の前期授業に間に合うためには、お盆明けの8月中旬頃に中国に戻る必要性がある。なんとも悩ましく憂鬱だ。今日が7月12日だから、あと1カ月間あまりの私の夏休みとなるかもしれない。できれば、9・10月ころまでは日本からのONLINE授業での実施、11月ころには"すでに隔離は解除"となっていればいいなあと願うのだが、日本での東京都知事や政府の感染抑制の無策にともなう第二次感染拡大の状況を考えるとそうはならないならない可能性がとても大きい。

 「隔離」や「香港安全維持法」の施行(外国人にも適用)というW苦難の状況下、中国に戻るということは、今までにないとてつもない不安の大きさがある。また、今後の新型コロナウイルス感染拡大が世界的にとどまるところを知らない状況なので、来年の1月からの約1カ月間の大学の冬休みに日本に帰国できない事態も当然考えられる。

 1月上旬から1週間に2回ほど、銀閣寺近くの娘の家に1歳と3歳3か月の孫娘(7月現在では1歳半と3歳9か月)たちの子守のサポートに行っていた。特に3月からは新型コロナウイルス感染拡大問題での保育園・幼稚園・小中高大学の休園・休校措置が始まり6月10日ころまで続いたので、サポート時間も多くなった。娘は3人目の子供をこの10月に出産を予定している。

 5月中旬頃から京都も暑い日が多くなり始めた。5月下旬に京都北山山系の貴船に川遊びに娘や孫娘たちと3人と行った。貴船神社の奥の院前にある貴船川の渓流場所は、よちよち歩き1歳半頃の小さな子でも川遊びに適しているところだ。

 6月9日には、娘と小さい方の孫娘と北山山系の八瀬の渓流に川遊びに行った。まだ、青モミジが美しかった。

 この日は30度を超える暑さだったので、川で泳いでいる家族の姿もあった。

 娘の家の近くに「番場公園」という公園がある。私が学生時代に銀閣寺に隣接したアパート(2階の部屋からは真正面に吉田山が見えた)に下宿していたので、たまにこの公園のあたりを通って なだらかな吉田山を越えて 京都大学や鴨川方面にぬけたことも しょっちゅうあった。

 この番場公園はその当時とあまりかわらない。ケヤキや桜の大きな木が何本もあって木陰もつくってくれる。この公園が学校などが休校中に閉鎖になっていなくて本当に助かった。毎日、雨が降らなければ、この公園で孫たちは遊び過ごすことができることが多かったからだ。近所の保育園・幼稚園児だけでなく3月~6月の4カ月間、小学生たちもこの公園で遊び暮らす日々が続いた。孫たちの遊びを見守りながら、そんなようすを見ていた。ONLINE授業の準備と授業の実施、孫たちの世話のサポート、そんな日々がこの半年間続いてきた。来週も火曜日と木曜日に孫たちの世話に行く予定だが、そんな平穏な日本での日々もあとわずかになるのかもしれない。今度 中国に渡航することは ある種の覚悟がいることとなる。

 7月1日に大学の中国人教員・林先生から、「1回生の朗読大会の審査をお願いしたいのですが」という連絡が突然に入った。数日後の7日夜、林先生との2〜3時間のやりとり苦労の末に ようやく林先生からQQというアプリを通じて、17グループの録音された朗読が送信されることに成功。日本語学科1回生たちの「雪国」や「銀河鉄道の夜」などの日本文学の一節を朗読した内容だ。1グループ(2人〜3人)10分程度の朗読時間だった。各グループがQQアプリを使って録音したものを林先生に送信したのだった。

  各グループの成績をつけるEXCELや朗読される17グループの原稿も送信されてきた。7月8日にまる1日をかけて各グループの朗読を聞いて採点をした。評価観点は、①音読の語句の正確さイントネーション(60%)②朗読の速さ(20%)③朗読の情感表現(10%)④バックの音楽の適切さ(10%)。9日に成績を林先生に送信した。

 この1回生たちは昨年の12月上旬には「日本語の歌 カラオケ大会」なるものも行っていた。このような取り組みなどは、日本語の会話能力向上にはけっこう有効かとは思う。