2月1日(木)、この日から大学は実質冬休み期間に入った。多くの学生がこの日までに大学から故郷に帰省をしていなくなったため、大学食堂などもガランとしていた。2月2日(金)の午後、私も日本に帰国するため福州空港に到着した。台湾の台北行の搭乗口には、台湾帰省の人が並んでいた。「この人たちは、厦門航空便・台湾行の飛行機のチケットがとれた人たちだなあ、よかったなあ--」と思った。私と同じ関西空港行き搭乗口の厦門航空便の飛行機に乗る学生たちのようなグループの若い女性たちが、出発待ちの飛行機を背景に、パスポートとチケットを上に挙げて記念写真を撮っていた。中国の若い人たちは、このような集団撮影でいろいろなアイデアを出すのがとても得意だ。1時間遅れで飛行機が出発した。日本の自宅には午後10時ころに戻った。かなりかなり日本は寒かった。
翌日の朝、窓を開けてみると、裏庭の水仙が満開となっている。越前海岸沿いの故郷の我が家の山に自生する「越前水仙」だ。2月4日(日)、久しぶりに京都三条大橋界隈に行ってみた。寒風の中、鴨川沿いを歩く大学弓道部の連中。服装が「きまってる」なあと思う。この日の夕方、中国遼寧省大連の「遼寧師範大学外国語学部日本語学科教員」の友人である亀田さんと会って、白川石畳沿いにある「侘助(わびすけ)」で一献をかたむけた。胃潰瘍治療のため絶っていた酒を約1か月ぶりに本格解禁した。
店の外でタバコを吸っていたら、中国人らしい3人グループが店の中を外から覗いていたので、「この店は美味しくでいい店ですわ」と言ったら、店に入って行った。香港から来ているらしい。店の中で、3人はほとんど会話をせず、スマホ携帯ばかりをそれぞれがしていた。最近の中国人の携帯依存症は日本の比ではないように思う。
亀田さんと「再見」(さようなら)をした後、まだ腹が空いていたので、「丼物」の「松屋」に入る。アジア圏から来ていた観光客が多い。食券販売機を見たら、「日本語・中国語・韓国語・英語など」の表記があって、それぞれの言語で買えるようになっていたのに、改めて驚いた。
そういえば、自宅近くのコンビニも「中国のお客さんが携帯電話のアプリから支払いができる」機能が用意されていた。時代はかわるなあと思った。また、自宅近くのツジトミ・スーパーには、店員さにんお金を支払わず、機械で支払うシステムとなっていた。「ありがとうございました」の言葉もなにもない、無味乾燥な支払方法だな。翌日の5日(月)、京都市内の「錦市場」に行くと、平日の昼日中にもかかわらず、中華圏からの観光客でごった返していた。ここは、客と店の人のやりとりが息づいている市場だと思った。
2月8日(木)と9日(金)、久しぶりに京都市内も天候がよくなった。この二日間、京都市内の北にある「宝が池」や京都駅近くの「梅小路公園」などに、娘と孫の3人で過ごした。この梅小路公園には初めて行った。近年にできた「京都市水族館」に初めて入った。イルカショーを見ていると、その背景に「東寺の五重塔」が小さく見えた。「京都鉄道博物館」などもあり、1歳と3カ月ほどの孫と遊ぶにはなかなかいいところだった。
なつかしい「京都市電」も5車両が置かれていて、自由に出入りもできる。水族館の「大人2050円は館の内容からすれば高すぎる」(年間パスポートは4000円ほどと安い)が、公園と一体化している場所なので、まあまあ、孫と遊ぶにはとてもいい場所だった。
今日で日本に帰国して1週間が経過した。胃潰瘍で痩せこけていた顔も、少しふっくらと回復してきている。