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患者望む暮らし 手伝い 有償介護支援 キャンナス高岡設立

2015-01-13 16:06:15 | ダイバーシティ
以下、北陸中日新聞【富山】から転載
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患者望む暮らし 手伝い 有償介護支援 キャンナス高岡設立

2015年1月12日
キャンナス高岡の発会式であいさつする江畑美由紀さん(右)=高岡市末広町のウイング・ウイング高岡で


 高岡市の介護支援専門員、江畑美由紀さん(49)が十一日、看護師が在宅介護を有償ボランティアで支える「キャンナス高岡」を立ち上げた。県内の「キャンナス」は南砺市に次ぎ二カ所目。同日、高岡市のウイング・ウイング高岡であった発会式で江畑さんは「いろいろな人の『できる』をつなぐ会にしたい」と笑顔で意欲を語った。(高島碧)

 キャンナスは「できる(Can)」と「看護師(Nurse=ナース)」を合わせた造語。「介護に疲れた家族を休ませたい」と一九九六年に神奈川県の看護師菅原由美さんらが始め、全国に広がった。菅原さんが代表の全国訪問ボランティアナースの会では高岡が七十二番目。

 キャンナスでは看護師が、宿泊しながらの夜間見守りや、遠出の旅行、買い物の付き添いのほか、通常は主治医の許可なしにはできないみとりも行う。

 江畑さんはもともと訪問看護師だったが、五年前の交通事故をきっかけに右腕が不自由になり断念。同市の地域包括支援センターで相談員となった。

 そこで聞いたのは「介護保険のしばりが多く、お年寄りに合わせた支援が難しい」との現場の声。訪問看護は訪問看護ステーションに属する看護師しかできず、江畑さん自身も相談に訪れた末期がんの男性に「あなたに介護してほしい」と言われながら、実現できなかったことを経験していた。

 「お年寄りがその人らしく生きられるようにしたい」との思いからベテラン看護師の二人とともに設立に踏み切った。さらに看護師らの参加を求めている。

 発会式には菅原さんや江畑さんの「背中を押した」というダイバーシティ研究所の柴垣禎客員研究員が駆けつけた。ものがたり診療所(砺波市)の医師佐藤伸彦所長の記念講演もあった。江畑さんは「話し相手になる主婦でもいい。おせっかいさんの集まりにして、地域でお年寄りを支えたい」と話す。事務局は高岡市東上関の「コミュニティハウスひとのま」内。問い合わせは、事務局=電080(8995)1992=へ。