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Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

キャプテンフィリップス

2013-12-05 17:16:02 | 映画
今回は映画「キャプテンフィリップス」について。





主演はトムハンクス。監督はボーンシリーズのポール・グリーングラス。実話をもとにした映画です。当然実話なので、ストーリーは決まっています。そう、船長であるリチャード・フィリップは助かるのですが、そこまでがどのようになっていくのかが、知りたくて観に行きました。ちなみに映画館で映画を観るのは2か月ぶりくらいになってしまいました(笑)。


ここで内容を・・・



2009年4月、ソマリア海域を航海中のコンテナ船、マークス・アラバマ号を海賊が襲撃。武器を所持していた4人の海賊に、武装していなかったアラバマ号はあっという間に占拠されてしまう。船長のリチャード・フィリップス(トム・ハンクス)は、20人の乗組員を自由にしてもらう代わりに自らが海賊の人質となり……。




と、書いてあります。




映画を観終わって、「演技じゃないみたい」というのが第一の感想です。トムハンクスがすごいという評判だったのですが、もちろん彼の演技はすごいと感じました。演技ということを感じさせない、生の人間の感情がそのままあふれている、すばらしいものだったのですが、それ以上にすごいと思ったのがソマリアの海賊を演じた、人たちだったのです。

映画の中の彼らは、漁師なのに、軍事政権からの容赦ない金の徴収から海賊となっていく苦悩や、まともな教育も受けられず、ただ、感情のままに行動する、暴力的な人間になってしまう悲劇、などを、ほんとうにうまく演じていると思いました。特にフィリップ船長の船に、入ってから、「意外と頭がきれるなぁ」と思ったムサという男を演じたバーガット・アブディは、ほんとうにそういう人みたいで、すごかったです。僕は彼らに何か賞をあげたくなりました(笑)。

ポール・グリーングラス監督の映画では、リアルさというのがすごく意味をなすと思うのですが、そういう意味では、ソマリアの海賊を演じた人たちと、あともう一つ特殊部隊シールズを演じていた(というか、何もセリフがなく、最後に銃で海賊を撃つのですが)人たちもすごい「本当の人たち」みたいでした。

海軍が出てきた時点で、「絶対勝ち目なんかない」と思うと同時に、船長は助かるとわかっていても、ハラハラしてしまう演出はさすがだと思いました。

すごいアクションを期待してみる映画ではないし、ほとんど、救命艇の中だし、手振れのするカメラなのでちょっと気持ち悪くなるし(笑)、皆さんにおすすめするという映画ではないかもしれませんが、こういうことがあったのかという事実(のようなもの)が知りたいと思う方はぜひご覧になってみてください。


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