Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

キャプテンアメリカ・ウインターソルジャー(ネタバレ注意)

2014-04-26 18:33:48 | 映画
今回は映画「キャプテンアメリカ・ウインターソルジャー」について。





僕が好きなクリスエヴァンス君主演の映画の第2弾。今回はロバートレッドフォードも出演しているということもあって、あと、当然クリス君を観るためにも、行ってきました。


ここで内容を・・・



アベンジャーズのメンバーとして戦ってから2年、キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)はS.H.I.E.L.D.(シールド)の一員として活動していた。ある日、キャプテン・アメリカとブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)を世界屈指の暗殺者ウィンター・ソルジャーが襲撃。さらにウィンター・ソルジャーの正体は、キャプテン・アメリカの親友で第2次世界大戦で亡くなったバッキー・バーンズ(セバスチャン・スタン)で……。




と書いてあります(笑)。




今回も、きっちりキャプテンアメリカしていたクリス君でした(笑)。というのも、前回はまだ戦争中の話だったので、それが前回のアベンジャーズから現代に来て、戸惑う所もあるけど、しっかり正義感を示していて、「古き良きアメリカの正義感」が出ていたのですが、今回もしっかりその流れを踏襲していると思いました。だから、また、ブラックウイドウにもあまりなびかないっていう副作用もある気がしますが。

今回サミュエル・L・ジャクソン演じるニックが死ぬという場面があって、物語の流れがすこし変化するのも面白かったです。ウインターソルジャーの正体がわかったあとも、誰が、彼を生かしていて、現代によみがえらせたのかというところがストーリーの核心です。


クリス君のすばらしい体は冒頭のランニングのシーンからで、アンダーアーマーのぴっちりしたシャツのしたの体がすごいことになっています(笑)。個人的にはこのくらいでかいのはあんまりタイプではないのですが、彼の顔ならまだ許せます。

前回を観ていなくても、簡単なストーリー説明があるので、良いと思うのですが、できれば、前作を観ておいた方が楽しめると思います。

今回、新しいキャラクターが登場します。ファルコンっていう名前で、特殊な羽を装着して空を飛ぶ人なんですけど、この人、仏の人なのに、すごいんですよね。このキャラクターも今後登場してくるんでしょうね。死ななかったから。

ロバートレッドフォードにも注目です。


ここからはネタバレですから、絶対にご覧になっていない方は読まないでくださいね。




















で、まずニックが殺される理由(でも、ラストで死んだことになっているということがわかります)と、キャプテンアメリカも抹殺される理由が「ヒドラ」なんですよ。僕はコミックを読んだことが無いのでわからないのですが、前作と今作、そして、この次の作品(映画のエンドロールの最後に映像が出てきます)にも「ヒドラ」が出てくることから、キャプテンアメリカの敵はヒドラなんですね。ヒドラはナチスドイツのパロディのような存在で、アメリカの脅威となる存在。そのヒドラが現代にも脈々と受け継がれていて、そのヒドラがS.H.I.E.L.D.(シールド)内部にたくさんいて、そいつらが自分たちの意見にそぐわない人たちを抹殺してしまうという計画が、おおもとにあるストーリーなんです。

そのS.H.I.E.L.D.(シールド)内のヒドラ幹部がロバートレッドフォードだったんです。そして、彼がウインターソルジャーを使って、キャップ達を襲わせていたというオチ。ちなみに、レッドフォードは殺されてしまいます。

ニックも結局生きていたけど、世間的には死んだことにしておいた方が良いということで、そのまま墓標も残し。次の映画に続いていきます。

キャップは親友だったバッキー(ウインターソルジャー)になんとか記憶を戻らせてあげたいと戦いの中で、考え殺すことはしないのです。ラスト近くに水中に落ちたキャップを救うウインターソルジャーの姿があるので、どうやら記憶は戻ったみたい?

まだまだ、ヒドラは世界征服を目論んでいますから、戦いは続くんでしょうね。



クリス君のタンクトップ姿は見れるので、ご安心を(笑)。でも胸毛がないのが。個人的には残念です。ということで、胸毛ありのクリス君を。









アデル・ブルーは熱い色

2014-04-21 14:43:59 | Weblog
今回は映画「アデル・ブルーは熱い色」について。




カンヌ映画祭でパルムドールを監督と主演女優二人に与えられたという、異例の映画なんですね。

レズビアンのカップルの映画ということで、ゲイの僕が観ないわけにはいきません(笑)。


ここで、内容を・・・



教師を夢見る高校生アデル(アデル・エグザルコプロス)は、運命的に出会った青い髪の画家エマ(レア・セドゥ)の知性や独特の雰囲気に魅了され、二人は情熱的に愛し合うようになる。数年後、念願の教師になったアデルは自らをモデルに絵を描くエマと一緒に住み、幸せに満ちあふれた毎日を過ごしていた。しかしエマの作品披露パーティーをきっかけに、二人の気持ちは徐々に擦れ違っていき……。


と書いてあります(笑)。



この映画、3時間くらいあるのですが、さほど長さを僕は感じませんでした。

そして、観終わってみると、レズビアンですが、普通の恋愛映画なんだなぁと思ったんです。

運命的にであって、すぐに惹かれあい、レズということから、お互いの両親に会う時には、友達として紹介したり(この辺はゲイの僕たちも一緒ですが)しますが愛を育むあたりは、普通の恋愛映画。そのSEXシーンが話題になりましたが、本当にすごい(笑)。女優さんってすごなぁとただ感心するばかり。いわゆるAV(ノンケ用)にあるレズシーンとは全く違う、リアルなレズビアンのセックスがそこにはあって、その映像にはただ、息をのむばかり。レズのセックスは終わりが無い(笑)。その点ゲイはお互いイっちゃえば終了ですからね。

時間の経過もうまく表現されていると思いました。最初高校生だったアデルも教師になっていって、その大人になっていく感じもとてもうまかったと思います。

そして、アデルがエマの仕事が忙しく家を空けるようになるところから、二人の関係が変わっていくんです。エマと仲良くしている友人の女性(妊娠しています)との関係に焦りを感じ、孤独を感じたアデルは同量の男性と関係を持ってしまいます。それに執拗に怒るエマ。必死に許しを請うアデルですが、エマの気持ちは変わりません。

家を追い出されてしまうのです。

ここで、おもったのですが、もともとアデルがエマにであったときには、エマにつきあっている人がいたんですよね。たぶんその人と分かれて、アデルと付き合ったのですが、付き合う前に、二股状態だったのはエマも同じなのでは、と思いました。

分かれて、3年後に合う二人の様子が、切なくて。

アデルはずっとエマのこと好きだったので、その気持ちがよく伝わるシーンです。

3時間もあるし、レズの映画だし、フランス語だし、よほど好きな人じゃないと観ない映画だと思いますが、劇場で一人でみることをお勧めします。

にしても、レズのセックス、すごすぎです。

フルートベール駅で

2014-04-21 14:43:23 | 映画
今回は映画「フルートベール駅で」について。



この作品は事実をもとに描かれている作品です。2009年1月1日に実際に起きた、黒人青年を警官が射殺してしまった事件についてです。ニュースを見ていたのですが、その裏にある背景などを知ると、この事件の理不尽さやいまだにある人種差別の実態を感じずにはいられません。


ここで内容を・・・



2009年、新年を迎えたサンフランシスコのフルートベール駅。多くの人が入り乱れるホームで、22歳の黒人青年オスカー・グラント(マイケル・B・ジョーダン)が銃で撃たれてこの世を去る。命を失ったオスカーにとって、母の誕生日を祝い、娘と遊び、家族や友人と過ごしたいつもの日常が、悲しいことに最後の日となってしまった。


と書いてあります。




オスカーはちゃんとした人間になりたかったのに、それを許さなかった「貧困」と「格差」。自ら、麻薬がらみの罪を認め刑務所に入ったのに、刑務所内では、「仲間を売った」と喧嘩を売られ、出所して職に就こうを思えば、代わりの人がいるので雇えないと言われ、結局麻薬がらみでお金を得るしかないという現実。それでも、妻と約束したように、麻薬の売人に再びなることは無く、売買の寸前で、海に麻薬を捨ててしまうオスカーの姿に、野良犬が車に引かれて、誰も助けようとしないのに、自分が助けようとするオスカーの姿に、「格差や貧困によって、こんなにまっとうになろうとしている人間を救えないのか」という切ない気持ちが出てきます。

オスカーのお母さんを演じている、オクタヴィア・スペンサーがとてもうまいんですよ。息子のこと本当に心配している姿が。刑務所で息子と面会している時に、相手の挑発にのってしまった息子を「何にもかわっていない」と言って、出ていくシーンは親の気持ちがすごくよく出ていると思いました。


電車の中で、オスカーを挑発したのは白人なのに、その白人は警察に捕まらず、黒人だけが電車から降ろされ、拘束され、状況を説明しようとすると、殴られたり。



黒人に対する、差別的な感情がやはり、この事件の根底にはあると思うのです。そして、それを大きくしているのが、貧困なのでしょうね。黒人などは勉強の機会や、良い就職などもなく、ドラッグや麻薬、ギャングなどがすぐそばにあって、いつでも足を踏み入れることができる環境にあるのが、この問題を大きくしているのだと思いました。

「それでも夜は明ける」は過去の話でしたが、現代でも差別は大きな問題であることを改めて思いました。

興味がある方はご覧になってみてください。


それでも夜は明ける

2014-04-04 17:11:32 | 映画
今回は映画「それでも夜は明ける」について。



アカデミー賞、作品賞を獲った作品ですから、観に行くことにしました。でも、内容がとても重たいのである程度心づもりを作ってから行きました。



ここで内容を・・・



1841年、奴隷制廃止以前のニューヨーク、家族と一緒に幸せに暮らしていた黒人音楽家ソロモン(キウェテル・イジョフォー)は、ある日突然拉致され、奴隷として南部の綿花農園に売られてしまう。狂信的な選民主義者エップス(マイケル・ファスベンダー)ら白人たちの非道な仕打ちに虐げられながらも、彼は自身の尊厳を守り続ける。やがて12年の歳月が流れ、ソロモンは奴隷制度撤廃を唱えるカナダ人労働者バス(ブラッド・ピット)と出会い……。



書いてあります。




こういった、事実をもとにした映画をみるといつも思うのですが、「こんなことが実際にあったとは」という驚きです。奴隷を描いた作品はアミスタッドなどもあります。今回の映画は奴隷ではない黒人が拉致されて(ブローカーがお金を得るため)、その後12年間過酷な労働に耐え、やっと拉致された黒人とわかるまでの12年間が描かれています。知識や教養もある普通に生活していたソロモンがいっきに人権も何もない、状況に落とされてしまうのですから、観るこちら側も感情移入してしまいます。

奴隷の過酷さは、やはり何度見ても衝撃的です。同じ人間として、こんなことができるということに疑問を感じてしまいますね。




キリスト教を自分たちに都合の良いように解釈して、奴隷たちにひどいことをしていく農園主たち。

なんの罪もないのに、ここまでひどいことをされなければいけないのか、そして、それが当たり前だと思って虐待し続ける白人達、の構図を嫌というほど、見せつけられる作品です。

こういった作品が出てくることで、少しはアメリカの白人達にも罪の意識があるんだなと感じました。

すべての人におすすめできる映画ではありませんが、興味があるかたはぜひご覧になってください。


アナと雪の女王(ネタバレ注意)

2014-04-04 16:48:35 | 映画
今回はたぶんこのブログでは初めてかもしれません、アニメの感想です。そう、今話題の「アナと雪の女王」について。




ディズニーがアンデルセンの童話「雪の女王」にインスパイアされて、作ったオリジナルの映画です。

僕は吹き替え版で観ました。というのもやはり話題の松たか子の歌が聴きたくて(笑)。事前にyouTubeなどで観ていたのですが、日本語の歌詞が非常に良いので、「これなら、日本語で観てもよいかも」と思ったんです。ミュージカルの日本語ってどうも歌詞としてうまくいっていないと感じることが多いのですが、これは違いました。きちんと日本語の歌としても成立しています。英語の歌詞は韻を踏む関係上、言葉を選ぶのですが、それをその通り日本語にすると、とっても違和感がある場合が多いです。今回は本当にうまく英語のニュアンスをくみながら、綺麗に日本語があてはまっていると感じました。


ここで内容を・・・


エルサとアナは美しき王家の姉妹。しかし、触ったものを凍らせてしまう秘められた力を持つ姉エルサが、真夏の王国を冬の世界に変化させてしまった。行方不明になったエルサと王国を何とかすべく、妹のアナは山男のクリストフ、トナカイのスヴェン、夏に憧れる雪だるまのオラフと一緒に山の奥深くへと入っていく。


と書いてあります(笑)。



観終わってみると、松たか子より、神田沙也加がとてもうまかったという印象でした。雪の女王のエルサは序盤と後半の出演で、ほとんどアナの冒険、ロマンス、なんです。声優というか女優としての、表現力がすごく自然でうまかったですよ。僕は聖子ちゃんのファンなので、ひいき目ということではありません。本当にうまかったです。

あと、雪だるまが誰なのかすごく気になっていて、最後にでたテロップにびっくり!ピエール瀧だったんですねぇ。歌も良かったですが、あのキャラクターにすっかりなりきっていて、驚きました。



アンデルセンの雪の女王のイメージはとても怖いものでした。僕は小さいころロシアで作られたアニメの映画を観ていたのですがこのイメージが強く、怖かったんです。

でも、さすがディズニー!綺麗な姉妹愛のミュージカルになっていました。


子供向けですが、大人も観る価値はあると思います。松たか子の歌が話題ですが、神田沙也加のうまさをぜひ劇場で感じてください。

ここからは、ストーリーにふれていますので、ご覧になっていない方は読まないでくださいね。














で、アンデルセンの雪の女王は友達の男の子がさらわれて、女の子が探しに行く話ですが、今回は雪に閉ざされてしまった世界をもう一度、溶かすためにお姉さんのエルサをアナが説得しにいく話になっています。原作では男の子の心に鏡がささってしまって、それを溶かすのが愛という設定ですが、今回はアナの心に刺さった氷を愛で溶かすという内容に。

ここで、誰もが今回出てくる王子様や山男のクリストフとの愛って思うけど、それが姉妹の愛で氷が溶けるというラストなんですね~。

しかも、アナと婚約した王子様は実は悪い奴で、なんていうちょっとディズニーっぽくない設定も面白かったです。

これも、きっと美女と野獣のように、本格的なミュージカルになるんでしょうねぇ。

劇団四季にだけは、やってほしくないです(笑)。


グランドピアノ狙われた黒鍵(ネタバレ注意)

2014-04-01 13:22:01 | 映画
今回は映画「グランドピアノ狙われた黒鍵」について。




主演はイライジャウッド、監督はスペインのエウヘニオ・ミラという人。なんとこの映画で使われている超何曲と言われる「ラ・シンケッテ」の作曲者でもあるんですね。設定が面白そうだったので観に行ってきました。


ここで内容を・・・




世界屈指の若き天才ピアニストのトム(イライジャ・ウッド)は、およそ5年ぶりの復帰公演のためシカゴ空港に降り立つ。彼は人気女優の妻エマ(ケリー・ビシェ)に励まされながら、今は亡き恩師の追悼コンサートへの参加を決めたものの、すぐに後悔し始める。トムは観客で満席のホールを前に尻込みするが、勇気を奮い立たせてステージへと上がり……



と書いてあります(笑)。



5年前の「ラ・シンケッテ」の演奏で失敗したトムは、それがトラウマとなってステージに立てなくなってしまうんですが、女優で妻の力を借りて、なんとか復帰のコンサートを行うことになります。そこでは、「ラ・シンケッテ」を演奏する予定ではなかったのですが、スタッフから渡された楽譜には、「ラ・シンケッテ」を弾かないと、殺すと書かれています。しかも1音でも間違えばその場で殺すとの内容です。最初は冗談と思うのですが、レーザーの標的が自分の手にあったっていること、休憩時、ステージに銃弾が撃たれること(サイレンサーで観客はわからず)から、本当だと認識します。犯人と直接会話ができる装置を耳につけ、指示通りに動くトム。
犯人の目的は?
観終わってみると、ヒッチコックに対してのオマージュ的な作品だったと感じました。カット割りや編集、巻き込まれていくシチュエーション、会場でおこる殺人、ヒッチコックを彷彿させます。

でも、クラシックのコンサートって考えると、ありえないことばかり(笑)。通常ピアノはオーケストラの前ですが、このコンサートではオーケストラの後ろに高い台があってそこにピアノがあります。だから、曲の途中でもちょっと会話ができたり、途中で抜け出すなんてことができるのですが。

サスペンスとしてみれば、なかなか良くできた作品だと思いました。スピード感もあり、時間も1時間半くらいですから、だれるいことはありません。

イライジャウッドの、あのおどおどした感じ、とても良いですよね。

僕は好きな作品です。興味があればご覧になってみてください。



ここからはネタバレです。ご覧になっていない方は接待に読まないでくださいね。














で、この犯人の狙いがなんなのかが、すごく気になるでしょ(笑)。


ここで重要になるのが、この恩師の「ピアノ」なんです。このコンサートはトムの恩師の追悼コンサートで、彼が持っていたピアノを使用するというのが、第一の条件。


次に超何曲で現在のピアニストの中では、トムしか弾くことのできない「ラ・シンケッテ」を1音も間違えないで弾くことが第2の条件。

犯人はこの二つの条件がそろうと、恩師の隠し財産の「鍵」を手に入れることができると知っている、ピアノを改造した鍵職人だったのです。

わかってみれば、「なぁーんだ」ですよね。

でも、それがわかるまでに、ピアノを弾きながらメールするとか、妻の友人が殺されちゃったりとか、いろいろハプニングが起きるわけです。

ラストは、客には絶対わからない形で、最後の1音をちがう音で弾くトム。

彼には、妻に観客の前で歌わせることで、観客に注目させて妻を守る作戦をたて、直接犯人と接触することになります。

ここで、やっとジョンキューザックが登場します。彼はほとんど声だけの出演。

ここまでくると、もう犯人は最後死ぬんだなとわかりますよね。

そして、ステージの上からピアノの上に落下して死ぬ犯人。

ラストシーンは壊れたピアノをもう1度弾いていくと、中でカギが動きだし・・・

というところでおしまいなんです。


他の人のレビューでは、イマイチとか面白くないという意見もありましたが、僕はけっこう楽しめました。