Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

彼は秘密の女友達(ネタバレ注意)

2015-09-15 17:08:28 | 映画
今回は映画「彼は秘密の女友達」について。




この映画、監督がフランソワ・オゾンということで、しかもなんとなくトランスセクシャルな映画なのかなと思い観に行くことにしました。


ここで、内容を・・・




親友が死去し気を落としていたクレール(アナイス・ドゥムースティエ)は、残された夫ダヴィッド(ロマン・デュリス)と赤ん坊の様子を見るために彼らの家に行くと、亡き妻の服を着て娘の世話をするダヴィッドに出くわす。彼から女性の服を着たいと打ち明けられ困惑するクレールだったが、やがてダヴィッドをヴィルジニアと呼び夫に内緒で交流を重ねるうちに、クレール自身も女性としての輝きが増していく。


と書いてあります(笑)。




なんとも不思議な映画でした。きっと賛否が分かれると思います。僕はゲイですが、このダヴィッドはゲイではないので、ここがこの映画を理解する上で重要になると思います。じゃあ、なぜ女装をするのかなのですが。

クレールもダヴィッドもローラのことがとっても好きだったというところが、この映画の鍵となります。


僕は、すごく好きな映画かと聞かれたら、そうではないのですが、ラストシーンでほほえましい気分になる映画だと思います。


お好きな方はご覧になってみてください。



ここからはネタバレです。ご覧になっていない方は読まないでくださいね。





























で、ダヴィッドはゲイではなく、女装趣味の男性だということ。しかもあまりに女性が好きでその女性になりたいという願望がある男性なので、セックスの対象は女性なのです。そして、クレールは男性と結婚はしているものの、学生時代から美しいローラのことが好きでそれが、レズビアン的な愛情だったところから、ダヴィッドとクレールはお互いに惹かれあっていくという、不思議な恋愛関係になります。

ただ、物語の後半、クレールと女装しているダヴィッドとセックスをしそうになるところで、クレールが「あなたは本当の女じゃない」って言ってしまうシーンがあります。このことでダヴィッドは非常に傷つき、交通事故にあってしまいます。意識が無く昏睡状態のダヴィッドにクレールが女装をさせてあげて、「あなたは、本当の女」と言葉をかけるのです。
目が覚めたダヴィッドにクレールはある決意を示します。

それが夫と別れ、ダヴィッドとともにローラの子供を育てていくという決意。そう、結局イケメン夫と別れ、ダヴィッドと夫婦になるっていうストーリー!

ラストは、夫婦(といっても、どっちも女)で子どもを学校に迎えに行き、一緒に家へ帰るというシーン。

なんだか不思議ですが、ほほえましいエンディング。


映画の途中で、クレールが自分のイケメン夫とダヴィッドがシャワー室でセックスしているという妄想にとりつかれるシーンがあるのですが、ゲイ的には興奮するところでした(笑)。でも、それは妄想で、ふつうにシャワーしているだけなんですけどね。

おもしろいっていう感覚の映画ではないけど、こういう世界、嫌いじゃないです(笑)。