Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

ホワイトゴッド~少女と犬の狂騒曲

2016-03-17 13:57:05 | Weblog
今回は映画「ホワイドゴッド」について。




この作品、ポスターを観たときから気になっていました。少女の周りに多数のイヌがフセをしている状態のポスター。
実際に観に行くことにしました。


ここで内容を・・・


とある町で、雑種犬に対して重税をかける法律が制定される。ハーゲンという犬をかわいがっていた13歳の少女リリ(ジョーフィア・プソッタ)だが、父親にハーゲンを捨てられてしまう。突如として飼い主と引き離された悲しみを抱えたままさまようハーゲンと、その行方を必死になって追い掛けるリリ。やがてハーゲンは、人間に裏切られ、虐げられた果てに、保護施設に放り込まれた犬たちと出会う。その姿を目にして憤怒に駆られ、施設から犬を引き連れて人間への反乱を起こすハーゲンだが……。



と、書いてあります。




この映画に登場する、大人たちはみんな雑種のイヌに対して、非常に冷たく、ひどいことをします。監督はこの雑種のイヌを通して、貧富の差や格差社会に対してのアンチテーゼを描きたかったとのことです。このシーンは非常に胸がつまる思いでした。
そして、ラスト40分はCG無しで250頭の犬達がハンガリーの街を逃走する圧巻のシーンが続きます。
そして、非常に切ないラストシーン。






僕は、この映画を観ていて、人間の動物に対する責任をすごく感じました。何回も泣きましたし(笑)。


あと、すごく関心したのがこの映画に登場する犬達はほとんどが動物保護施設から選んで出演させたそうです。2か月かけてトレーニングして、撮影が終了したあとには、全て里親さんのもとに行ったという話で、このトレーナーの技術に感動しました。

特にすごいなぁと思ったのが、闘犬のシーンです。本当に戦わせたわけではなく、そう見えるように遊びを使って教えたのだそう。なので、シーンとすると、5分くらいなのですが、準備に2か月、撮影に5日かけたとのこと。編集のカメラワークで本当に戦っているように見えるのがすごいです。犬達に苦痛を与えず、楽しんで演技するようにトレーニングするという話を聞いて、大変すばらしいと感じました。


ワンちゃんが好きな方達にとっては、辛いシーンの連続のようなこの映画ですが、このワンちゃん達の「演技」は一件の価値があると思います。

機会があったら、ごらんになってみてください。

ヴィンセントが教えてくれたこと(ネタバレ注意)

2015-10-27 10:02:03 | Weblog
今回は映画「ヴィンセントが教えてくれたこと」について。




主演はビルマーレー。

観終ってみると、この邦題に少し違和感を覚えてしまうという感覚になりました。原題の「セント ヴィンセント」=ヴィンセント聖人という方がずっと良いのにって。

ここで内容を・・・




アルコールとギャンブルが大好きで、ちょっとクセのあるヴィンセント(ビル・マーレイ)は、隣家に引っ越してきたシングルマザーの12歳の息子、オリバー(ジェイデン・リーベラー)の世話をすることになる。酒場や競馬場へと連れ回し、ろくでもないことを教え込むヴィンセントに反発するオリバーだったが、嫌われオヤジに隠された真の優しさや心の傷に気付いてから、徐々に二人は心を通わせていき……。



と書いてあります(笑)。



ビルマーレーは、ちょっとシニカルな役をやらせるとすごくうまいですよね。ブロークンフラワーズもそうでしたが、この手の役をやらせると今のところは右にでるものなしです。

そして、彼の世話というか、いろいろしてくれるダカ(ロシア人ストリッパーというか、娼婦というか)という女性を演じているナオミワッツもすごくうまいです。こんなにもハスッパな役がうまいとは思いませんでした。

少年も喧嘩のしかたや、人としての大事なことをヴィンセントから学んでいき、いじめていた同級生とも仲良くなることもでき、クスッとわらう場面がたくさんちりばめられた前半から、それが伏線となって、後半の感動につながっていきます。

ひさしぶりに、感動で泣きました(笑)。

原題のセントヴィンセントという意味が後半でわかるのです。

ぜひ、ごらんになってみてください。


ここからはネタバレです。ご覧になっていない方は読まないでくださいね。

















さぁ、なぜセントヴィンセント=ヴィンセント聖人なのかというところです。


ヴィンセントは愛する妻(認知症で施設に入っているのです)が亡くなってしまうところから、すっかり人が変わったようになって人付き合いも無く、自分の過去のものをすべて捨ててしまいます。そんな中、ヴィンセントは脳梗塞をおこし入院。

オリバーは聖人を探すという宿題(学校はキリスト教の私学です)を、ヴィンセントを題材にしようと考えます。それは、ヴィンセントが捨ててしまった過去の写真や資料を拾って、それを見たからなのです。

ヴィンセントはベトナム戦争で兵士となって参加し、二人の命を救います。そして、彼は愛する妻と出会い結婚、幸せでしたが、妻が認知症になってしまいます。そして、8年間絶えず介護をしていました。時にはギャンブルで介護費をねん出しようとしますが、すべてはずれたり、汚い言葉も使うけど、りっぱな人間なのだと、オリバーは発表するのです。なにより、自分を助けてくれたヴィンセントは聖人と呼ぶにふさわしいと学校の発表会で言います。

ヴィンセントはその発表を後ろから聞いていて(といってもダカに引っ張られてくるのですが)、自分のことをそんな風に見ていたオリバー少し感謝するのです。



そのプレゼンのシーンで号泣しました(笑)。



とても良い話だし、僕は好きな映画です。








アベンジャーズ・エイジ・オブ・ウルトロン(ネタバレ注意)

2015-08-06 16:53:49 | Weblog
今回は映画、アベンジャーズ・エイジ・オブ・ウルトロンについて。


今作で2作目ですが、キャプテンアメリカとかアイアンマンとかいろいろあって、「あれ?まだ2作目」っていう感じします。


ここで内容を・・・



人類の危機的状況を何度も打破してきたアイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)は、平和維持システムとしての人工知能“ウルトロン”を誕生させる。人類を脅威から守るために完成させたウルトロンであったが、平和を脅かす唯一の存在は人類だと結論付け、抹消しようとする。



と書いてあります。


とにかく、何も考えずに観ましょう。この世界にどっぷりつかれば、この時間だけ嫌なことも忘れてすっきりします。

今回から登場する双子の改造人間、男の方の能力が女の方から比べると劣るところがなんとも突っ込みたくなるところですが。そこは映画ですから。



良い体格と体毛好きなゲイとしてみれば、それは楽しい映画です(笑)。
ホークアイ(ジェレミーレナー)の脇毛からはじまり、キャプテンアメリカ(クリスエバンス)のぴっちりしたTシャツすがた、ソー(クリスヘムズワース)の太い腕、変身する前のハルク(マークラファロ)の胸毛と、なかなかのオンパレード(笑)。

ロバートダウニーJr演じるトニースタークは、僕にとってはイマイチで。


アクションも、映像もこれぞエンターテイメント!というハリウッド映画。

大きなスクリーンで観た方がよいけど、DVDやオンデマンドでも良いので、このシリーズがお好きな方はぜひどうぞ!


ここからはネタバレです。ご覧になっていない方は絶対に読まないでください。




















で、このウルトロン、トニーが作ったと書いてあるけど、ロキの剣からとった宝石のなかにある人工頭脳がそこに入り込むことで出来上がってしまうという設定です。
しかもこのロキの剣をわざと改造人間である女・スカーレットウイッチ(エリザベスオルセン)がわざとトニーに盗ませるんです。そうすることで、トニーを苦しめることができるから。スカーレットウイッチは人間の思考を読み、操ることができ、体から大きなエネルギー波を出すことができるように改造されました。改造したのはハイドラですけど。一方この弟?兄?である双子の男はすごく早く動くことしかできない(笑)。なんか能力が違いすぎる~。この双子、トニーに恨みがあるんです。彼の作った爆弾によって家族が殺されてしまった過去をもつからです。

できてしまったウルトロンは、機械の体ではなく、人工生体となるべく、韓国の博士(この人が負傷したホークアイに人工皮膚で治療します)を操り、体を作ろうとします。

最初はウルトロンを作らせて、トニーに復讐しようとしていた双子ですが、人類抹殺が目的となって、アベンジャーズ達と協力して、ウルトロンと戦うことになっていくストーリー。

人工生体にもうちょっとでなるというところで、なんとかくいとめたアベンジャーズですが、この人工生体のウルトロンをトニーが自分の作った、AIとあわせて作ることで、人間をある程度理解するような新たな、人工生体を作ることにするのです。これには双子やキャプテンアメリカも反対するのですが、最終的にソーがこれによって、人類が救われることを予見し、できてしまいます。その名前がヴィジョン、


さぁ、ウルトロンは人類抹殺のために、ソコヴィア(これって架空の都市?)の街の一部を宙に浮かせて、一気に地球にぶつけることで、気候変動と、津波によって、人類を抹殺しようとしています。すごい計画。


そこへアベンジャーズ、ヴィジョン、あの双子が来て、市民を非難させてから、ウルトロン達を攻撃しようとするのですが、ウルトロンの兵隊たちが多すぎて、なかなかうまくいきません。

そこへ、サミュエルLジャクソン率いるシールドの舟が登場し、市民を救います。

ここで、双子の女スカーレットウイッチの能力が覚醒し、すごく強くなっちゃう(笑)。ウルトロンの心臓もをもぎ取ってしまうくらいに。男の方は残念ながら死んじゃうのですが。

街の一部が宙に浮いて、それをアイアンマンが下から、ソーが上から攻撃することで、街はすべて破壊され、海に落ち、一見落着。


ですが、ホークアイは田舎に隠していた、奥さんと子供のとこりに戻り、ハルクは自分がすごく破壊的になってしまったことの罪悪感から身をかくしてしまうし。

次回からはあんまり出てこないのかなって予感させるエンディング。


その代わりに新たなメンバー(といっても、キャプテンアメリカとかアイアンマンではすでに登場しているキャラクター)が加わって、ラストになります。もちろん、スカーレットウイッチも入っております。

新たな敵が出てくるのも、エンディングのところでわかります。


なんかXメンもそうだけど、どんどんでてきますねぇ。

でも、こういう映画をド派手に作ってしまうアメリカはすごいです(笑)。

次回も期待してます!





GODZILLA ゴジラ (2014)ネタバレ注意

2014-09-18 17:13:48 | Weblog
今回は映画「GODZILLA ゴジラ (2014)」について。




僕は、日本のゴジラは昔の白黒のくらいしかしっかり観たことがありません。というのも、あの「いかにもミニチュアの街を壊していく着ぐるみのゴジラ」をお金払って、大画面で観る気がしなかったからです。テレビでやっていたとしても、しっかり観るというよりは、なんとなく観るといったくらいで。もちろん、この作品には思い入れを持っている方がたくさんいると思いますが、僕はそんなに思い入れは無い方です。

でも、今回の孤児らは予告編を観る限り、良くできていると思ったので、観に行くこととしました。



ここで内容を・・・


1999年、日本。原子力発電所で働くジョー(ブライアン・クランストン)は、突如として発生した異様な振動に危険を感じて運転停止を決意。だが、振動は激しさを増して発電所は崩壊し、一緒に働いていた妻サンドラ(ジュリエット・ビノシュ)を亡くしてしまう。それから15年後、アメリカ軍爆発物処理班の隊員である、ジョーの息子フォード(アーロン・テイラー=ジョンソン)は、日本で暮らす父を訪ねる。原発崩壊事故の原因を調べようと侵入禁止区域に足を踏み入れた二人は、そこで思いも寄らぬ光景を目にする。



と書いてあります(笑)。



観終ってみると、「きっと日本のクリエーターの人たちも、このくらいの質で作りたかったんじゃないかなぁ」って思いました。それほど、良くできた作品だと思います。ツッコミ所はありますが、ほぼ、日本のゴジラ映画の作りを踏襲していて驚きました。よほど、この監督さんがゴジラに対して思い入れがあるんだと。

原発の事故などの表現や、ハワイでの戦い、ラストのアメリカ本土など、スケールは日本版より大きいのですが、ゴジラがどこか日本っぽい「神々しい」という雰囲気をうまく出していると思います。

日本のゴジラに思い入れがある方の中には、あまり評価が高くないこともあるみたいですが、僕は「このゴジラのシリーズ」なら続けて観たいです。

できれば、大画面でごらんになってみてもらいたい作品です。


ここからはネタバレです。ご覧になっていない方は読まないでくださいね。














僕、今回もう一つ怪獣がでてくること知らなかったんです。だから、最初の方で原子力をエネルギーにしている大きな怪獣がゴジラじゃない形にびっくりで(笑)。これが今回の怪獣MUTOなんですよ。

MUTOには雄と雌がいて、原子力のエネルギーを得て、交配し、子供をつくるために現代によみがえるという話。これを阻止するためにゴジラが登場するんですよね。

過去に起きていた水爆の実験などはゴジラを倒すためだったという新たな設定も、僕は面白いと思いました。

日本のゴジラもきっと神々しいイメージがあるのだと思いますが、それがどうも日本の特撮によって、「子供映画」のイメージが抜けないのです。だけど、そこを生かしつつも、うまく映像化ができていると感じました。

一つ、文句を言うならば日本人の芹沢博士(この役名は一番最初の白黒のゴジラに登場します)役の渡辺兼が、ダメだと僕は感じました。

日本人の役者は彼しかいないのか、と感じるくらい彼が出演するアメリカ映画が多いのですよね。でもこの役は彼以外の誰かで良かったのではないかと思いました。やはり、英語がダメなのでしょうか、セリフが少ないし、だから、重要な役どころなはずなのに、なぜが存在感が無いんです。残念だと感じました。



ゴジラの咆哮、この映画でかっこいいと、はじめて思いましたよ(笑)。





オール・ユー・ニード・イズ・キル(ネタバレ注意)

2014-07-20 14:22:50 | Weblog
今回は映画「オール・ユー・ニード・イズ・キル」について。




主演はなんといってもトムクルーズ(笑)。共演にエミリーブラント。監督はダグリーマン。原作は日本の桜井洋氏のSF小説なんですね。

ここで内容を・・・


近未来の地球。侵略者の激しい攻撃に、人類の軍事力ではもはや太刀打ちできなくなっていた。対侵略者の任務に就いたウィリアム・ケイジ少佐(トム・クルーズ)は、戦闘によって亡くなる。しかし、タイムループの世界にとらわれ、戦闘と死を繰り返す。そんな中、特殊部隊の軍人リタ・ヴラタスキ(エミリー・ブラント)と出会ったケイジは、彼女と一緒に何度も戦闘と死を繰り返しながら戦闘技術を向上させ……。



と書いてあります(笑)。



最初に出てくる、トム扮するウィリアムがなんとも情けないんですよ。これがどんどん死を重ねていくごとに、立派な兵士に変わっていくのが、おもしろいですよね。

エミリーブラントは好きな女優さんですが、彼女もなかなかうまかったです。トムクルーズはなにをやってもトムクルーズですが、彼女は様々な役をこなすことができる良い女優さんだと思います。




映像の迫力もあるので、ぜひ、大きなスクリーンでご覧になってください。SF映画が好きな方、アクション映画が好きな方にはおすすめします。


ここからはネタバレですから、絶対にご覧になっていない方は読まないでくださいね。






















まず、ループになるのは、敵の宇宙人(?)の中でも特別な奴を殺し、その血のような体液を浴びた人という設定です。これは宇宙人の中枢となる球体とつながることができるようになるかららしいのです。

じつは、エミリー扮するリタも同様の経験をしていて、戦争の英雄になっていたのでした。ですが、彼女は瀕死の重傷となり輸血によって、その能力がなくなったことも描かれます。

なので、リタはウィリアムを特訓し、中枢の宇宙人の場所を探し、それを破壊することを提案するのです。

宇宙人もなかなか考えるもので、わざとウィリアムに偽のイメージを送って(つながっていることを逆手にとるんですよね)、そこで殺そうとしたりするんですよ(笑)。


ラスト近くで、事故に合い、輸血によってループの能力が無くなったウィリアムですが、その直前に中枢がパリにいることをつかみ、自分が所属している部隊にすべて話、パリに向かうのです。

パリでは、宇宙人の攻撃により、部隊のほとんどがやられてしまうのですが、最後、ウィリアムがけがをしながらも中枢の宇宙人を倒し、自分も死ぬのです。


でも、目覚めると、最初にイギリスに赴任する場面に戻ります。

ここで、「え~、ここにもどるの?」なんて思っていたら、宇宙人の倒し方がわかり勝利の宣言をするという場面になるというラスト。

ハリウッドらしい、ハッピーエンドなエンディングですね~。

原作は違うようなのですが。

もどったのが、違う過去だったのか、あるいは未来なのか、判断がその人にゆだねられるような気がしました。


ネイチャー3D

2014-06-22 09:34:01 | Weblog
今回は映画ネイチャー3Dについて。



内容を・・・



多くの人々が雨に濡れないように身を潜める中、雨は自然の神秘と奇跡の象徴だと愉悦を覚える少女。そこへ地球の旅への案内人が出現。世界最大の落差と称されるジンバブエの滝、大群のフラミンゴの色が瞬く間に変化する様子など、七つの大自然の王国を最新鋭のカメラが捉える。


と、かいてあります。

この手の映画はいろいろと観ていますが、3Dの技術ってこういう映画のためにあるのではと、本当に感じました。




最初の雨の映像、そして、ジャングルの木漏れ日、勢いよく流れる瀧、水をもとめる像の群れ、砂漠のとかげ。






とにかく、自分がその場にいるのとは違うけど、今まで映画館では経験したことのないような、体験でした。


いろいろな、映画が3Dになっていますけど、本当に3Dで観た方がよい映画って限られると感じています。


高いお金を払っても、映画館の3Dで観た方が良い映画の一つにこの映画は入ると思います。

アデル・ブルーは熱い色

2014-04-21 14:43:59 | Weblog
今回は映画「アデル・ブルーは熱い色」について。




カンヌ映画祭でパルムドールを監督と主演女優二人に与えられたという、異例の映画なんですね。

レズビアンのカップルの映画ということで、ゲイの僕が観ないわけにはいきません(笑)。


ここで、内容を・・・



教師を夢見る高校生アデル(アデル・エグザルコプロス)は、運命的に出会った青い髪の画家エマ(レア・セドゥ)の知性や独特の雰囲気に魅了され、二人は情熱的に愛し合うようになる。数年後、念願の教師になったアデルは自らをモデルに絵を描くエマと一緒に住み、幸せに満ちあふれた毎日を過ごしていた。しかしエマの作品披露パーティーをきっかけに、二人の気持ちは徐々に擦れ違っていき……。


と書いてあります(笑)。



この映画、3時間くらいあるのですが、さほど長さを僕は感じませんでした。

そして、観終わってみると、レズビアンですが、普通の恋愛映画なんだなぁと思ったんです。

運命的にであって、すぐに惹かれあい、レズということから、お互いの両親に会う時には、友達として紹介したり(この辺はゲイの僕たちも一緒ですが)しますが愛を育むあたりは、普通の恋愛映画。そのSEXシーンが話題になりましたが、本当にすごい(笑)。女優さんってすごなぁとただ感心するばかり。いわゆるAV(ノンケ用)にあるレズシーンとは全く違う、リアルなレズビアンのセックスがそこにはあって、その映像にはただ、息をのむばかり。レズのセックスは終わりが無い(笑)。その点ゲイはお互いイっちゃえば終了ですからね。

時間の経過もうまく表現されていると思いました。最初高校生だったアデルも教師になっていって、その大人になっていく感じもとてもうまかったと思います。

そして、アデルがエマの仕事が忙しく家を空けるようになるところから、二人の関係が変わっていくんです。エマと仲良くしている友人の女性(妊娠しています)との関係に焦りを感じ、孤独を感じたアデルは同量の男性と関係を持ってしまいます。それに執拗に怒るエマ。必死に許しを請うアデルですが、エマの気持ちは変わりません。

家を追い出されてしまうのです。

ここで、おもったのですが、もともとアデルがエマにであったときには、エマにつきあっている人がいたんですよね。たぶんその人と分かれて、アデルと付き合ったのですが、付き合う前に、二股状態だったのはエマも同じなのでは、と思いました。

分かれて、3年後に合う二人の様子が、切なくて。

アデルはずっとエマのこと好きだったので、その気持ちがよく伝わるシーンです。

3時間もあるし、レズの映画だし、フランス語だし、よほど好きな人じゃないと観ない映画だと思いますが、劇場で一人でみることをお勧めします。

にしても、レズのセックス、すごすぎです。

オペラ座の怪人(劇団四季)

2014-02-27 17:55:18 | Weblog
本当は映画を観て、感想を書くのが、このブログの趣旨なんですけど、こないだ、僕の住んでいる地域でロングランをしているミュージカル「オペラ座の怪人」と観てきたので、それについて書こうと思っています。





映画は観ていたので、話の内容はわかっています。今回は舞台装置を見たかったというのもあって、観に行ってきました。



一応内容を・・・


19世紀のパリ、オペラ座に住む伝説の男ファントムの仕業とされる怪事件が多発。一連の事件は、彼が見初めた歌姫クリスティーヌをプリマドンナにするために起こされたものだった。


とあります。



これは映画とおんなじです(笑)。


ここから、言うことはあくまでも個人的な意見ですから。特に劇団四季のファンの方は読まないでほしいです。






まず、オーケストラが無いことに驚き!そう、カラオケでやっているんですよ。これ、ちょっと詐欺じゃないかって思いました。僕はブロードウエイでもミュージカル観てますが、生演奏じゃないことってなかったんですよね。生演奏だからこそ、役者の呼吸にあわせたり、役者の演技も変わったりすると思うのです。でも、それが薄っぺらなスピーカーから聞こえてくるこの変な感じ。

あと、怪人の役者高井 治 という方みたいです。この方、怪人の役では有名な人なんですね。確かに歌はうまいのですが、いかんせん「見た目」が悪い。頭は大きく背は小さく、典型的な日本人体系。出てきたときに「ちっちゃい!」って言いそうになりました。怪人はかっこいいわけじゃないっていうところからも、こういったキャスティングは良いのかもしれませんが、もうちょっとなんとかならんのかなと思いながら観ていました。歌はうまいですよ。さすがに。ですが、演奏が生じゃないことが原因かわからないけど「伝わってくるもの」が無いんです。これは他のキャストの歌もそうです。そして、日本語のはずなのに、まったく記憶に残らない。

クリスティーヌの役者は笠松はるという人。この人も歌はうまいけど、声量がちょっと足りないかなぁ。有名なあの歌のラスト、かなり高音を出し続けるすごい難しい歌なのですが、マイクつかっているのに、細い声しか出ない。もともとサラブライトマンが歌っていた曲ですからね。そりゃ無理でしょう(笑)。

他のキャストで、気になったのがイタリアの男性オペラ歌手ピアンジを演じた橋元聖地という役者。韓国人みたいだなぁって思っていたら、やはりそうなんですね。別に問題はないのです、どの国の人だろうと。確かに、歌はうまいです。ですが、オペラ歌手という感じがしないんですよね。同じオペラ歌手カルロッタを演じた役者河村 彩という役者の方が、まだオペラ歌手らしい歌い回しがありました。

そして、何より一番ひどかったのが、クリスティーヌの友人メグを演じた石田真子という人。歌が全然ダメですよ(笑)。のっけからひどかった。なのに、けっこうこのメグという役は出番が多い。当然他の人たちとも差が出る。この人なんで選ばれたたのかが非常に疑問でした。

そんな中、僕がすごいなぁと思った人がマダムジリ(メグのお母さん)を演じた横山幸江という役者。この人、しゃべる声と歌う声が違和感なくつながり、存在感もあって、良かったです。この人は輝いていましたね。


舞台装置は20年以上前のものですが、すごく良くできていて、楽しめました。


やはり、日本でしかも劇団四季のミュージカルはキャストの層が薄いと感じました。もっと広くオーディションとかして発掘しないと、これじゃ、行かなくなってしまいます。

現に、生オケじゃなくなったのも、経営が難しいからなのでしょう。

だったら、あちこちでやるんじゃなくて、きちんとした生演奏でしっかりとしたものを固定でみせれば、良いのではないでしょうか。


劇団四季を好きな人は見ても良いと思いますが、僕はもう他の作品も観なくても良いかなと感じました。


youtubeでロンドン、ロイヤルアルバートホールで行われた、映像があって観たのですが、全然別物です(笑)。生のオーケストラで役者の息遣いがわかり、感情が揺さぶられます。画面を通してもつたわるのに。

僕は結構良い席でしかも生で観ることができたのですが、そういった息遣いや感情を感じることができなかったんです。


残念でした。

ハンガーゲーム2(ネタバレ注意)

2014-02-03 16:53:26 | Weblog
今回は映画「ハンガーゲーム2」について。
お正月に観たのですが、書くのが遅くなってしまいました(笑)。やはりパート1を観て、1ヶ月くらいで観たので、それはなんだかおもしろさも倍増でした。




ここで、内容を・・・




12の地区より12歳から18歳までの男女一組を選出し、最後の1人になるまで戦わせる独裁国家パネムが実施する「ハンガー・ゲーム」。男女ペアで勝者となったカットニス(ジェニファー・ローレンス)とピータ(ジョシュ・ハッチャーソン)は、凱旋(がいせん)ツアーで各地区を回る中で、自分たちを反国家の象徴として捉える民衆の思い、静かに広がっている革命への動きを感じる。同様に国民の変化を悟ったスノー大統領(ドナルド・サザーランド)は、カットニス抹殺をひそかな目的にした歴代勝者結集の新ゲームを開催させる。



と書いてあります(笑)。



ここで、やはり気になるのが、カットニスと革命がどのように進展していくのかというところ。当然サバイバルのシーンもなかなか面白いのですが、この映画における本当のストーリーがどこにあるのかということが、明確になってくる後半にどんどん面白さが増してくるんです。

ジェニファーローレンスは、うまいですねぇ。ぜんぜんかわいくないけど、そこがリアリティがあり、良いところなんです。今回は他のキャスティングも、なかなか良いです。新しいゲームメーカーにフィリップ・シーモア・ホフマン(今日、亡くなられたとニュースで報じられました。とっても残念です。演技がうまく好きな俳優さんだったので。僕と歳が1つしか違っていなかったということにも驚きましたが)。彼が出たことで、ぐっと映画に品格みたいなものが生まれるから不思議です。あと、歴代の優勝者の中にジェフリーライトが出ています。彼は様々な映画に出ていて、演技がうまい役者さんです。彼の存在も大きなみどころかもしれません。

にしても、どうして大統領はそんなにカットニスを目の敵にするんでしょうか。そこにもなんか理由が(単に革命を起こされてはこまるということだけじゃなく)あるように、勘ぐってしまいます。



ラストは、もろに次に続く終わり方なので、絶対最後(実は最後は2本になるみたいです)の話までみないと気が済まないようになっております。


前作を観ていない人はDVDで借りて観てから、観に行ってください。バトルロワイヤルとは全くちがう映画ですから、それを楽しむことができれば、このハンガーゲームの世界に入り込めると思います。



ここからはネタバレです。ご覧になっていない方は読まないでくださいね。















で、今回もやはりバトルがあるのですが、そこに行くまでの凱旋パレードとかの描き方がますます革命を感じさせていきます。いざバトル開始となるのですが、その前に「半数がカットニスと手を組みたがっている」ということをヘイミッチが言うシーンがあります。これ、単に生き残るためなんだなぁって思っていたら実はそうではないことがわかってきます。
巨大なヒヒの集団にカットニス達が襲われるのですが、その際に彼らを助けるかのように他の出場者が犠牲になるようなシーンが出てきます。ピーターが「身代わりになってくれた気がする」って言うんですよね。
ここいら辺から、ゲームの様子がなんとなく変わっていきます。
カットニス達を助けるようなことが、起きていきます。

大きな気に落雷が定期的に落ちることに気が付いたカットニス達はそれをつかって、競技場の天井を壊してしまおうと計画します。そこにも、他の競技者たちが襲ってくるのですが、なんとか仲間の助けも借りて、残るカットニス。そして、最後は弓を使って、落雷を天井に向けるようにして、壊してしまうのです。その衝撃で意識を失うカットニス。

気が付くとヘイミッチ(ウッディハレルソン)とゲームメーカーのプルターク(フィリップシーモアホフマン)が同じ飛行機の中で話をしています。

ここで、すべてが明らかに。

出場者の半分は自分たちが「革命」のために犠牲になり、カットニスを助けることにしていたのです。

プルタークは大統領にカットニス達を陥れると見せかけて、革命に手を貸していたというオチ。

カットニスは混乱するのですが、大統領側にピーターが連れ去られてしまったことを聞き、なんとしても助けないといけないという使命を感じて、映画は終わります。

ねぇ、次が気になるでしょう(笑)。


ぜったい、ゲームメーカーは良い人だと思っていました。映画の途中から。

さぁ、次回作はどうなるのか、期待しましょう。

死霊のはらわた(ネタバレ注意)

2013-05-14 00:09:29 | Weblog
今回は2013年度版、「死霊のはらわた」について。




僕が初めて死霊のはらわたをみたのが、たしか大学生1年生の時だったと思います。全米の公開は1981年ということですが、レンタルビデオで借りて公開から何年か経ってから観た記憶があります。
その時は、ふざけたスプラッター映画だと思って観ていました(笑)。たしかに気持ち悪いのですが、笑っちゃうような場面が多くてそれがとてもおもしろかったという記憶があります。自分の首を持って新体操みたいなことしたりするんですよ(笑)。それがコマ撮りのいかにもお人形っていう感じなのが、低予算の面白さでした。

それが、前作の監督サムライミ(すっかりメジャーな監督さんになりましたね)が制作にまわって、新しい監督のもとリメイクされたと聞いて、早速観に行ってきました。

ここで内容を・・・


うっそうとした山奥にたたずむ小屋を訪れた、ミア(ジェーン・レヴィ)をはじめとする5人の若者。小屋で「死者の書」という不気味な書物を見つけた彼らは、はからずも邪悪な死霊をよみがえらせてしまう。解き放たれた死霊はミアにとりつき、若者たちに襲い掛かる。おぞましい姿に変ぼうしたミアと戦いながら山から脱出しようとする若者たちだが、死霊の力によって行く手を阻まれてしまう。助けを呼ぶこともできぬまま、一人、また一人と、彼らは死霊にとりつかれ……。


と書いてあります(笑)。


でも、もう内容なんてどうでも良いんですよ。とにかく死霊に取りつかれてどんどん変わっていく仲間に殺されていくさまがこの映画のおもしろさ。あと、とことんスプラッターなので、血の量や気持ち悪い体液、痛いシーンが目白押し。これを楽しめればこの手の映画はすごくおもしろくなります。

今回の設定が、薬物依存の女の子を薬から離脱させるために、この小屋にやってくるということなんです。これは現代的ですね。だから、死霊に憑依されて言動がおかしくなっても、「薬を抜いているための、禁断症状」って思われるのがなんともおもしろいところです(笑)。

結構前作が好きな方は、否定的な意見が多いのですが、僕はこれはこれとしてありだと思います。きっとサムライミもお金と技術があれば、こういった感じにしたかったのかもしれません。なにせ本人が製作していますから。

まぁ、こんな映画を映画館に観に行きたいと思うくらい好きであれば、ご覧になってもらいたいですが、それ以外の方はあえて観る必要のない映画です(笑)。

ゲイ的なしてんからは、主人公のお兄さん役の俳優さん、野球のダルビッシュに似てるんですよ(笑)。ここも要チェックですかね。

ここからはネタバレです。ご覧になっていない方は読まないでくださいね。














で、前作の死霊のはらわたでは、死霊を復活させた本を焼くとうまく終息していったのですが、今回は燃やしても燃えないっていう設定になっています。

じゃあ。どうやって終わらせるのかといえば、生き埋め、体を燃やす、切り刻むという方法が本に書いてあるんですよ。ここでへんだなぁって思うのが、呼び出す方法があって、殺す方法もかいてある悪魔の書ってどうなのかと(笑)。まぁ、ここは映画ですからね。気にせずいきましょう。

結局生き残るのが、ミア(最初に乗り移られる女の子)のお兄さんなんだけど、このお兄さんも撃たれたり、さされたりしてるのに異常に強い(笑)。「え、さっきここ釘ささってたよね」的なつっこみをいれたくなるほどの、元気っぷり。きっとアドレナリンが過剰にでているからなんでしょうね。
で、このお兄さんがミアをいちど生き埋めにしてから蘇生することで、元に戻せると考えるんです。お手製のAED(心配蘇生装置)でね。

みごとに妹は死霊からの解き放たれて、あとは逃げるだけとなるのですが、ここで、死んだと思っていた仲間が死霊にとりつかれて登場。お兄さんが犠牲になりながらも小屋を燃やして、死亡。

ミアはひとり残るのですが、ここで真打の登場です。土の中からこのストーリーの前段階で殺された女の子が出てくるんですよ。でもね、この女の子が最初に出てきた女の子にどうしても見えないんです。僕の記憶力が悪いからなのか、どうなのかわからないけど、とにかく最初は「えっ!これ誰?」って感じでした。とにかくこのもう一人の死霊と最後ミアが戦うんです。ここも痛いのと気持ち悪いのと、結構おもしろいですよ。車の下敷きになって腕をはさまれたミアが、その腕をちぎって逃げるなんてことが行われます(笑)。

結局、この死霊はミアのチェーンソーによって二つに切り裂かれ、話が終わります。このシーンも楽しいです(笑)。

まぁ、前作のユーモアのあるようなシーンは少ないのですが、CG技術の向上によりリアルさが増した本作。

何回もいいますけど、僕的には「あり」だと思いました。