Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

ロストアイズ(ネタバレ注意)

2011-09-18 14:37:02 | 映画


今回は映画「ロストアイズ」について。

この映画「パンズラビリンス」のギレルモ・デル・トロが製作しているので、興味があって観にいきました。去年自分が行った、スペインの映画ということもあって(笑)。全く予備知識なしに観に行ってきました。


ここで内容を・・・



姉(ベレン・ルエダ)の首つり死体が自宅の地下室で発見され、双子の妹・フリア(ベレン・ルエダ)は、姉の死は自殺ではなく、他殺ではないかと疑いの目を向ける。調べてみると、には恋人と思われる男がいたらしいが、誰も男の姿を見たことがないという。やがてサラの周囲でえたいの知れない不穏な人影がチラつき始め、同時に彼女の視力も徐々に失われていき……。

と書いてあります(笑)。


この映画、まったく予備知識無しで観にいったほうが、おもしろいと思います(笑)。というのも、サスペンスとホラーの中間のような映画で、ストーリーを知らないで観たほうが、その世界に身をおくことがしやすいからです。ハリウッドのサスペンスとは違って、ヨーロッパ独特の雰囲気というか、古い家や街並みが怖さを盛り上げる演出にもなっていると感じました。

でも、この手の映画が好きな方は、展開がほぼ読めてしまうので(笑)そこらへんが許せるところかどうかがカギかもしれません。
だからこそ、予備知識が無い方がいいのです(笑)。


DVDでも良い作品です(笑)。でも、もし近くの劇場でやっているのであれば、観に行ってみてください。

ここからはネタバレです。ご覧になっていない方は読まないでくださいね。







で、なぜ目が見えなくなっていくのかっていうところが、気になりますよね。双子の姉妹だから、最初は遺伝的なのかと思っていたのですが、それが違って(笑)、なんと看護士(とっても本物ではなく、成り代わっていた)が介護と称して、眼球に視神経を麻痺させる注射をしていたというオチなんですよね。でも、お姉さんは恋人と言っていた男(その看護士)によって目が見えなくなっていったのはわかるのですが、妹のほうが最初に目が見えなくなっていくきっかけが映画の中では出てこないんですよ(笑)。これが、最後まで疑問だったんです。見えなくなってくると病院にいったり、手術をしたりして注射される機会はあると思うんだけど、初めがわからない(笑)。どこかで部屋に忍び込んでやったのでしょうか(笑)。

あと、自分が実際に行ってわかったことなんですけど、ヨーロッパの家の中ってすごく暗いんです(笑)。というのも部屋全体を明るくするってことじゃなくて、自分が何かするところだけを明るくするんですよね。だから、ただでさえ暗いのに、見えなくなっていくともっと暗くなって(笑)。ここも怖さを演出する上ではうまいところです。

あと、この看護士の男がこの姉妹に固執していたのは、やはり美人だから?彼女達の目がみえなくなれば、自分を頼り、好きになってくれると思ったというのが真相なんです。犯人の自分の存在を誰も認めてくれないっていう反社会体質もわからなくないけど、それを自分が気に入った人の目を見えなくさせてしまえば、良いっていうサイコな考えもどうかなって(笑)。まぁ、だからサイコなんですけど(笑)。そもそもこのイバン(これは殺された本当の看護士の名前)は自分のお母さんが目が見えなくなっていくことから、この感覚を得たのですが、最後にこのお母さんが実は目が見えて(治っていた?)いて、周りの人には自分の目は見えていないって思わせていたことがわかるのですが、これも「なぜ?」って思いますよね(笑)。まぁ、ここでこの映画で最も痛い「眼球に注射する」っていうシーンが出てくるので、そのためにそういう設定にしたのかって思うくらいで(笑)。


妹は自分の恋人(彼もイバンに殺される)の角膜を移植してもらったことを最後で知って、愛につつまれるっていうラストシーンはきれいでちょっと感動的です。見えなくなっても恋人のことを思っていられるから。


絶対、観た方が良いっていう映画ではなく、なんとなく時間があれば観てもらいたい作品でした。




ライフーいのちをつなぐ物語

2011-09-11 16:33:35 | 映画




今回は、映画「ライフーいのちをつなぐ物語」について。

アースに続いて、イギリスBBCのドキュメンタリー撮影の最高峰達による動物の映像をふんだんに見せてくれる映画。

まず映画を観て、「これどうやって撮っているんだろう」って思う場面が多くて(笑)。ネズミがトカゲに追われているシーンなどはCGで作られたのかと思うほどです。

あと、普段は単独で狩をするチーターが兄弟で連携して狩をするという、常識が覆るような映像もあってとても楽しい映画でした。



ハエ地獄という食虫植物もハエを食べて栄養にしているのですが、自分の花粉を受粉してもらうにもハエが必要ということで、花はハエをとる葉より30センチも高いところに咲かせるという作戦。植物も様々な作戦を立てて進化してきているということを感じます。

人間はこの地球で、繁栄している種のひとつ。人間以外の動物との関係があって地球がなりたっていることを感じる映画でした。

DVDでも良いと思うので、機会があったらご覧になってみてください。




ハンナ(ネタバレ注意)

2011-09-05 11:11:42 | 映画


今回は、映画「ハンナ」について。

主演は「ラブリーボーン」、「つぐない」のシアーシャ・ローナン。監督は「つぐない」のジョー・ライト。敵役には僕の好きなケイトブランシェット。アクション映画ということで、予告編から見たと思っていました。


ここで、内容を・・・



フィンランドの山奥で、元CIA工作員の父親に格闘に関するテクニックを教え込まれたハンナ(シアーシャ・ローナン)。彼女は、人の痛みを知らず感情を持たないまま16歳になる。すでに父親の戦闘能力を超えていたハンナは、ある任務のためにヨーロッパへと旅立つが、父親の同僚だったCIA捜査官のマリッサ(ケイト・ブランシェット)がしつこく追ってきて……。


と書いてあります(笑)。予告編から、父親からマリッサを殺害するように訓練されてきていることはわかりますが、なぜ殺さないといけないのかってところがこのストーリーの鍵(笑)。

このマリッサ役のケイトブランシェットが、まぁうまいこと(笑)。完璧主義的なところを、「歯磨き」のシーンでみせているところも監督のうまさかもしれません(笑)。

あと、ハンナは小さいころから、社会とは隔離されて育てられているので、急に逃げないといけない状況になって社会と接していくところも、なかなかおもしろい設定だと思いました。ハンナに協力してくれる家族も良い人達で(笑)。

ストーリー展開も早いし、アクションもおもしろいので、飽きずに観ることはできます。どうせ観るなら、劇場の大きなスクリーンの方がいいとおもいますよ。


ここからはネタバレです。ごらんになっていない方は読まないでくださいね。








マリッサがハンナを殺そうとしてるのは、過去におこなった人体実験のせいだったんですよね。ハンナはその生き残りということなんです。人間のDNAを操作して感情的にならず、強靭な肉体をもつ人間を作るという実験。この実験ですが、中止になってしまいます。ここがよくわかんなかったんですよね。なぜ中止になったのか。そして、この実験で生まれた子供は全て殺されることになるのです。ハンナはエリックバナ演じる父親(これも本当ではないのか)と母親と一緒に逃げる途中(ハンナは2歳)マリッサによって、車が横転。母親は殺されてしまいます。エリックとハンナはそのまま逃走。エリックは母親を殺した罪をきせられ、逃亡犯ということになってしまいます。

だから、マリッサを殺さない限り、ずっとハンナは隠れていなければいけないということになるんですよね。

でも、ここで疑問。予告編でも出てきてるのですが、どうして本物のマリッサの写真を見せておかなかったのかというところ。着の身着のままで逃げたからしょうがないのですが、ニセモノのマリッサを殺して「仕事は終わった」と父親に報告するんです。うーん。ここまで、周到に訓練してきて、ちょっとつめが甘いというか(笑)。まぁ、これがないと映画がすすまないのも事実なんですけどね(笑)。

あと、助けてくれる家族も、殺されちゃったりするのかなって思っていたら、そうじゃないから、ここも監督のやさしさなのかもしれません。でも映画では描かれてないだけかも。情報を聞き出す場面の後にひょっとして・・・(笑)。でも、そこはないと思っています。

エリックもマリッサによって殺され、最後はハンナとの一騎打ち。なかなかおもしろかったですよ。想像通り、のマリッサの死でしたが(笑)。映画のオープニングがうまく使われます。

ひょっとしたら、続編もできるかもしれないですね。
ハンナの成長も見られるし、いいかも。

やはりゲイって強い女性が好きですよねぇ(笑)