Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

スラムドッグ$ミリオネア

2009-04-25 10:04:48 | 映画
今回は今公開している映画「スラムドッグ$ミリオネア」について。

アカデミー賞をあんなに獲ったので、どんな映画なのか気になっていたんです。監督のダニーボイルは映像のスタイルを持たないのが、スタイルというか(笑)、いろんなジャンルの映画を新しい手法で撮る人なので期待していました。

まず、感想をひとこと。

すごくおもしろかったですよ!映画が好きなひとなら絶対観てください。

ストーリーテリングのよさは編集によるものと、脚本のよさによるものなんでしょうね。
これを選んだアカデミーの人達は確かだったということでしょう。これと比較するとベンジャミンバトンがノミネートされていたことが不思議というか(笑)。

内容はあんまり書きません。知らないで観たほうが絶対いいですから。
「どうしてジャマール(主人公の男の子)はクイズミリオネアで全ての問題に答えることができたのか」
この謎を本人が回想を交えて警察に話していくという骨組みが非常によくできています。

この映画では、インドが発展していく様子と、階級社会、宗教問題、児童虐待などさまざまなことが絡んできます。これが本当のインドとは思いませんが、かなりつっこんだ映画であることは間違いないと思います。

でもこの映画に一貫して流れているテーマはやはり「愛」なんですよ~。ラブストーリーとしてもとてもよくできた映画です。

いままでのインド映画はやたら長くて、ミュージカルがあって、ヒーローが出てきて、みたいなものばかりだと思っていたのですが、これはまったく違うのでご安心を(笑)。でもラストはボリウッド映画らしいシーンが入ってくるのもダニーボイルの遊び心でしょう(笑)。

この映画を観て「タージマハールにい入るときに、自分の靴は自分で持った方がいい」と学びました。この意味は映画をごらんになるとわかります(笑)。

今年になって観た映画の中で、いまのところ一番かもしれません。

トワイライト~初恋~

2009-04-08 14:26:07 | Weblog
今回は今公開している映画「トワイライト~初恋~」について。映画館のポイントがたまって、映画をタダで3本みることができるようになったので、「タダならいいかぁ」って思って観にいった映画です(笑)。
でも、おじさんでもなかなかおもしろかったのは事実です(笑)。

ここで内容を少し。アメリカの田舎町に転校してきたベラ(クリステン・スチュワート)はそこで、自分のことを避けようとする美青年エドワード(ロバート。パディンソン)と出会います。避けようとしているのですが、二人は互いに惹かれあっていきます。そして、ベラは彼がヴァンパイアだと気づくのですが、彼のことを完全に好きになってしまうのです。一方エドワードも彼女のことを愛しているのですが、それゆえ自分と同じヴァンパイアにはさせたくない思いがつのります。でも彼女の血を吸いたい衝動もあるという複雑な心境。そこへ、別なヴァンパイアのグループがベラ達の町を襲います。彼らに追われることとなるベラ。エドワードは彼女を守ることができるのか・・・。


という感じ(笑)。この映画、ほんと「少女漫画」なんですよ(笑)。僕たちが子供頃あった「デイモスの花嫁」っていう漫画も悪魔に好かれてしまう女の子の話しだったことをぼんやり思い出したくらい(笑)。ですから、過激なセックス描写なんかはいっさいありません。だって、やったらがまんできなくて血をすってしまうから(笑)。だから究極の「禁欲」映画だとも思います。側にいるだけ、手を握って、軽いキスをするだけ、なのに、命を懸けて自分を守ってくれる存在(笑)。これは女の子の理想かもしれませんね。

でこのエドワードを演じたロバート君ですが、最初は青白い顔で登場してくるのですが、ベラと付き合うことになってからはなんだか顔色も良くなって(笑)、
これも愛の力なんでしょうか。あんまりカッコよくないと思うのは僕がゲイだからでしょうか。最初の印象は「なんだか奇妙な顔だな」でしたし。でも、ヴァンパイアとしての能力を見せたり、ベラを守ろうとする姿を観てくるとだんだんカッコよく見えてくる気もしましたが(笑)。

あとおもしろいのが、彼の家族(といっても、みんなヴァンパイア)にベラを紹介するところ。彼らは人間を襲わず、動物だけ襲って血をすい人間との共存をしている種族らしいのです。だから大丈夫ってことで家に遊びにいくのですが、これも考えると、すごく怖いことですよね(笑)。でも映画ではさらりと流れていきました(笑)。

まぁ、女の子には人気かもしれませんが、最近おつかれ気味の僕たちの年代にも「こんなのありえねぇ」とか思いつつも、なんとなく憧れるこの世界を観てみるのもいいかもしれません。DVDでもいいし、ケーブルでもいいしあんまりお金をかけないで観るならいいと思います。どうやら続編もできるようです。原作は4部作らしいので、うまくいくと4作映画化するかもしれません。うーん。全部は観ないかも・・・(笑)

ウオッチメン

2009-04-02 14:10:27 | 映画
今回は、今公開している映画「ウオッチメン」について。

この作品、予告編の時からなんだかおもしろそうだなぁと思っていたんです。なんだか映像もスタイリッシュだったので。原作がグラフィックノベル(コミックブックとの違いは、まとめて刊行したかどうからしいです)ということがちょっと不安だったのですが、「300」もそうだったし、大丈夫かと思っていたのですが・・・、正直なんの原作の知識もなく3時間ちかくの映画ははっきりいって疲れました(笑)。たぶんあの原作を読んでいて、しかもファンであれば文句なくおもしろい映画だったと思います。現に、アメリカではけっこうな人気の映画になっています。

オープニングである男が殺されるのですが、このあと、解説のように様々な映像がながれていくのです。ここが、まずわからないんです(笑)。彼らは普通の人なんですけど、ヒーローの格好をして自警をしている集まりだということ、そして、それが20年ちかく受け継がれてきていること、これがわかっていると話が早いのですが、あのオープニングだけではしっかり理解できないんです(笑)。

そして、そのヒーローの説明がそれぞれのパートで映像化されています。これはわかりやすいのですが、その人数が多いのでまたこれも長い(笑)。僕の好きなパトリックウイルソンも出ていますが、1980年代が舞台ですから、ちょっと古臭い髪型と、服装で(笑)、あんまりかっこよくなかったなぁ。

ゲイの視点からひとこと。
Drマンハッタンっていう青く体が光っている裸の男の人がいるのですが、このヒーローだけは特殊な能力を持っています。でね、この人(というかなんというか)ほとんど素っ裸なんですよ。当然ペニスも出ているわけで(笑)。体毛はないからギリシャ彫刻のような雰囲気ですが、やはり目はそこにいってしまいます(笑)。
MTVでこの映画を紹介しているアメリカ人女性も「3時間ずっとペニスをみてました」なんていってたくらい(笑)。

今回は話しの内容はあえて書きません。ノンフィクションの部分(ニクソン大統領、ベトナム戦争、キューバ危機、米ソの核問題、など)とこのヒーロー達のかかわりであるフィクションがうまく絡んでいるのは、なかなかおもしろかったです。

人間のおろかさや、平和をもたらすためには犠牲が必要など、道徳的な部分も多いので、テーマ性もあります。でも、どこか「カルト的」な人気に支えられる映画だと思います。

いろいろな意見が多い映画だと思いますが、僕はこれをどんな人にも「おもしろいから観て」とは言えないかなぁ。

ごらんになった方の意見が聞きたいですね(笑)。