Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

オペラ座の怪人(劇団四季)

2014-02-27 17:55:18 | Weblog
本当は映画を観て、感想を書くのが、このブログの趣旨なんですけど、こないだ、僕の住んでいる地域でロングランをしているミュージカル「オペラ座の怪人」と観てきたので、それについて書こうと思っています。





映画は観ていたので、話の内容はわかっています。今回は舞台装置を見たかったというのもあって、観に行ってきました。



一応内容を・・・


19世紀のパリ、オペラ座に住む伝説の男ファントムの仕業とされる怪事件が多発。一連の事件は、彼が見初めた歌姫クリスティーヌをプリマドンナにするために起こされたものだった。


とあります。



これは映画とおんなじです(笑)。


ここから、言うことはあくまでも個人的な意見ですから。特に劇団四季のファンの方は読まないでほしいです。






まず、オーケストラが無いことに驚き!そう、カラオケでやっているんですよ。これ、ちょっと詐欺じゃないかって思いました。僕はブロードウエイでもミュージカル観てますが、生演奏じゃないことってなかったんですよね。生演奏だからこそ、役者の呼吸にあわせたり、役者の演技も変わったりすると思うのです。でも、それが薄っぺらなスピーカーから聞こえてくるこの変な感じ。

あと、怪人の役者高井 治 という方みたいです。この方、怪人の役では有名な人なんですね。確かに歌はうまいのですが、いかんせん「見た目」が悪い。頭は大きく背は小さく、典型的な日本人体系。出てきたときに「ちっちゃい!」って言いそうになりました。怪人はかっこいいわけじゃないっていうところからも、こういったキャスティングは良いのかもしれませんが、もうちょっとなんとかならんのかなと思いながら観ていました。歌はうまいですよ。さすがに。ですが、演奏が生じゃないことが原因かわからないけど「伝わってくるもの」が無いんです。これは他のキャストの歌もそうです。そして、日本語のはずなのに、まったく記憶に残らない。

クリスティーヌの役者は笠松はるという人。この人も歌はうまいけど、声量がちょっと足りないかなぁ。有名なあの歌のラスト、かなり高音を出し続けるすごい難しい歌なのですが、マイクつかっているのに、細い声しか出ない。もともとサラブライトマンが歌っていた曲ですからね。そりゃ無理でしょう(笑)。

他のキャストで、気になったのがイタリアの男性オペラ歌手ピアンジを演じた橋元聖地という役者。韓国人みたいだなぁって思っていたら、やはりそうなんですね。別に問題はないのです、どの国の人だろうと。確かに、歌はうまいです。ですが、オペラ歌手という感じがしないんですよね。同じオペラ歌手カルロッタを演じた役者河村 彩という役者の方が、まだオペラ歌手らしい歌い回しがありました。

そして、何より一番ひどかったのが、クリスティーヌの友人メグを演じた石田真子という人。歌が全然ダメですよ(笑)。のっけからひどかった。なのに、けっこうこのメグという役は出番が多い。当然他の人たちとも差が出る。この人なんで選ばれたたのかが非常に疑問でした。

そんな中、僕がすごいなぁと思った人がマダムジリ(メグのお母さん)を演じた横山幸江という役者。この人、しゃべる声と歌う声が違和感なくつながり、存在感もあって、良かったです。この人は輝いていましたね。


舞台装置は20年以上前のものですが、すごく良くできていて、楽しめました。


やはり、日本でしかも劇団四季のミュージカルはキャストの層が薄いと感じました。もっと広くオーディションとかして発掘しないと、これじゃ、行かなくなってしまいます。

現に、生オケじゃなくなったのも、経営が難しいからなのでしょう。

だったら、あちこちでやるんじゃなくて、きちんとした生演奏でしっかりとしたものを固定でみせれば、良いのではないでしょうか。


劇団四季を好きな人は見ても良いと思いますが、僕はもう他の作品も観なくても良いかなと感じました。


youtubeでロンドン、ロイヤルアルバートホールで行われた、映像があって観たのですが、全然別物です(笑)。生のオーケストラで役者の息遣いがわかり、感情が揺さぶられます。画面を通してもつたわるのに。

僕は結構良い席でしかも生で観ることができたのですが、そういった息遣いや感情を感じることができなかったんです。


残念でした。

ハンガーゲーム2(ネタバレ注意)

2014-02-03 16:53:26 | Weblog
今回は映画「ハンガーゲーム2」について。
お正月に観たのですが、書くのが遅くなってしまいました(笑)。やはりパート1を観て、1ヶ月くらいで観たので、それはなんだかおもしろさも倍増でした。




ここで、内容を・・・




12の地区より12歳から18歳までの男女一組を選出し、最後の1人になるまで戦わせる独裁国家パネムが実施する「ハンガー・ゲーム」。男女ペアで勝者となったカットニス(ジェニファー・ローレンス)とピータ(ジョシュ・ハッチャーソン)は、凱旋(がいせん)ツアーで各地区を回る中で、自分たちを反国家の象徴として捉える民衆の思い、静かに広がっている革命への動きを感じる。同様に国民の変化を悟ったスノー大統領(ドナルド・サザーランド)は、カットニス抹殺をひそかな目的にした歴代勝者結集の新ゲームを開催させる。



と書いてあります(笑)。



ここで、やはり気になるのが、カットニスと革命がどのように進展していくのかというところ。当然サバイバルのシーンもなかなか面白いのですが、この映画における本当のストーリーがどこにあるのかということが、明確になってくる後半にどんどん面白さが増してくるんです。

ジェニファーローレンスは、うまいですねぇ。ぜんぜんかわいくないけど、そこがリアリティがあり、良いところなんです。今回は他のキャスティングも、なかなか良いです。新しいゲームメーカーにフィリップ・シーモア・ホフマン(今日、亡くなられたとニュースで報じられました。とっても残念です。演技がうまく好きな俳優さんだったので。僕と歳が1つしか違っていなかったということにも驚きましたが)。彼が出たことで、ぐっと映画に品格みたいなものが生まれるから不思議です。あと、歴代の優勝者の中にジェフリーライトが出ています。彼は様々な映画に出ていて、演技がうまい役者さんです。彼の存在も大きなみどころかもしれません。

にしても、どうして大統領はそんなにカットニスを目の敵にするんでしょうか。そこにもなんか理由が(単に革命を起こされてはこまるということだけじゃなく)あるように、勘ぐってしまいます。



ラストは、もろに次に続く終わり方なので、絶対最後(実は最後は2本になるみたいです)の話までみないと気が済まないようになっております。


前作を観ていない人はDVDで借りて観てから、観に行ってください。バトルロワイヤルとは全くちがう映画ですから、それを楽しむことができれば、このハンガーゲームの世界に入り込めると思います。



ここからはネタバレです。ご覧になっていない方は読まないでくださいね。















で、今回もやはりバトルがあるのですが、そこに行くまでの凱旋パレードとかの描き方がますます革命を感じさせていきます。いざバトル開始となるのですが、その前に「半数がカットニスと手を組みたがっている」ということをヘイミッチが言うシーンがあります。これ、単に生き残るためなんだなぁって思っていたら実はそうではないことがわかってきます。
巨大なヒヒの集団にカットニス達が襲われるのですが、その際に彼らを助けるかのように他の出場者が犠牲になるようなシーンが出てきます。ピーターが「身代わりになってくれた気がする」って言うんですよね。
ここいら辺から、ゲームの様子がなんとなく変わっていきます。
カットニス達を助けるようなことが、起きていきます。

大きな気に落雷が定期的に落ちることに気が付いたカットニス達はそれをつかって、競技場の天井を壊してしまおうと計画します。そこにも、他の競技者たちが襲ってくるのですが、なんとか仲間の助けも借りて、残るカットニス。そして、最後は弓を使って、落雷を天井に向けるようにして、壊してしまうのです。その衝撃で意識を失うカットニス。

気が付くとヘイミッチ(ウッディハレルソン)とゲームメーカーのプルターク(フィリップシーモアホフマン)が同じ飛行機の中で話をしています。

ここで、すべてが明らかに。

出場者の半分は自分たちが「革命」のために犠牲になり、カットニスを助けることにしていたのです。

プルタークは大統領にカットニス達を陥れると見せかけて、革命に手を貸していたというオチ。

カットニスは混乱するのですが、大統領側にピーターが連れ去られてしまったことを聞き、なんとしても助けないといけないという使命を感じて、映画は終わります。

ねぇ、次が気になるでしょう(笑)。


ぜったい、ゲームメーカーは良い人だと思っていました。映画の途中から。

さぁ、次回作はどうなるのか、期待しましょう。