Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

ウルフオブウォールストリート

2014-03-17 13:37:14 | 映画
今回は映画「ウルフオブウォールストリート」について。




主演はなんといってもディカプリオ。そして、監督はマーティンスコセッシ。このペアの作品、たくさんあるのですが、アカデミーにノミネートされるけど、なかなか獲れない。今回も獲れませんでしたね。

他の方々のレビューを観ると、評判はあまり良くない感じだったのですが、自分の目で確かめてみたかったのと、無料券があったということから、観に行くこととしました。


ここで内容を・・・





学歴や人脈もないまま、22歳でウォール街の投資銀行で働きだしたジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)。巧みな話術で人々の心を瞬く間につかみ、斬新なアイデアを次々と繰り出しては業績を上げ、猛烈なスピードで成り上がっていく。そして26歳で証券会社を設立し、約49億円もの年収を得るまでに。富と名声を一気に手に入れ、ウォール街のウルフという異名で呼ばれるようになった彼は、浪費の限りを尽くして世間の話題を集めていく。しかし、その先には思いがけない転落が待ち受けていた。



と書いてあります(笑)。




とにかく、ここに出てくる人たちみんな「バカばっかり」なんです。バカっていう表現が良いかどうかと思うのですが、確かに自分たちが儲けること、快楽を追及することに関してはすばらしい才能の持ち主だったと思うのです。ですが、あのドラッグのやり方、女の扱い、どう見ても、まともじゃない。そして、なにより、こんな(といっては失礼かもしれませんが)人たちによって、自分たちの経済生活が、いとも簡単に操られてしまうのかと思うと、腹が立って、腹が立ってしかたがありませんでした。そういう意味ではスコセッシの演出はすばらしいものと思います。

結局最後は司法取引で刑を軽くするのですが、その時に「自分は隠しマイクをつけている」ということをメモを同僚に渡すのですが、この同僚が結局裏切っていて、そのメモを警察に渡して、そく逮捕となるというオチ。

しかし、彼は刑務所でも金を使って楽しくすごし、出所後は金儲けセミナーをひらくというラスト。お金って素敵ってことですね(笑)。


最初しか出てきませんが、マシューマコノヒーがとてもうまかったのは、良かったです。彼は今年アカデミー賞も獲りましたが、とてもうまい役者さんになったと思います。


3時間の長さも、2時間くらいまではさほど気にならない感じですが、それ以上に腹が立つ(笑)のが、彼らの行動。


ディカプリオは相変わらず、同じ演技でしたね。ぶっ飛んだ役ばかりで、「普通の人」を演じることができるのかな。


僕は無料だから観たけど、よほどディカプリオが好きか、スコセッシが好きじゃないと見なくても良いかもしれません。



エージェントライアン(ネタバレ注意)

2014-03-16 17:41:21 | 映画
今回は映画「エージェントライアン」について。



ジャックライアンシリーズの最新作ですね。トムクランシー原作でハリソンフォード主演の「今そこにある危機」、懐かしいです(笑)。今回、ライアンを演じるのがゲイに人気クリスパイン。僕は見るまで知らなかったのですが、監督がケネスブラナーなんですね。彼は出演もしています。そして、ケビンコスナーもライアンをリクルートするCIA幹部(だったかなぁ、よく覚えていないのです)を演じています。



ここで内容を・・・




ウォール街にある投資銀行のコンプライアンスと経済テロ阻止を目的としたCIA情報分析班のアナリストという、二つの顔を持つジャック・ライアン(クリス・パイン)。ある日、モスクワの投資会社チェレヴィン・グループの不審な動きをキャッチし、上官ハーパー(ケヴィン・コスナー)にエージェントの現地派遣を要請する。しかし、彼から返ってきたのはライアン自身による調査命令だった。チェレヴィン・グループへの監査を装ってモスクワへと飛んだライアンだが、そんな彼に同グループの警護員が襲い掛かってくる。



と書いてあります(笑)。




映画の冒頭、大学生という設定のライアンなのですが、なんだか老けて見えました(笑)。9.11を学生の頃に経験したライアンは経済の研究から、ネイビーシールズに入って、戦闘を経験、事故に合い、リハビリ施設でCIA(ケビンコスナー)と接触、表向きはウォール街での仕事、その裏で経済テロの防止の仕事を始めるという設定。ジャックライアンの成り立ちの映画だったんですね。

この頃の流行りというか、エピソードゼロ的なお話です。なので、続編がこれから作られていくんでしょうねぇ(笑)。

で。ケネスブラナーはロシア人で、アメリカにテロを企てているとライアンたちに疑われて、ライアンが接触していきます。この時に、ホテルでのアクションシーンとなります。ネイビーシールズにいたということから、戦闘術にもたけていてもおかしくはないけど、いきなりでもライアン強し。

アクション好きな方はご覧になってください。シリーズものになりそうですから、ここは観ておいて損はないと思います。
クリスパイン好きの皆さんにもおすすめです。キーラナイトレイとのベッドシーンも良いですからね。


ここからはネタバレですから、ご覧になっていない方は読まないでください。







で、どうやってテロを起こして、どのくらいの損害がアメリカに与えられるのかがカギですよね。で、しかもそれをどう止めるか。

ケネスブラナー演じるチェレヴィンは余命が少なく、アメリカ本土でテロを起こさせ(これ、自分の息子を使って爆弾テロをおこす計画)、と同時にドルが下がるから、自分たちが株価を操作して、世界経済を混乱させ、自分たちロシアが株で大儲けするということを計画していたのが、真相。




ライアンはそれを探るために、女と酒に弱いチェレヴィンをたまたまう浮気を疑ってロシアまで来てしまった彼女キャシー(キーラナイトレイ)を使って、自分は投資銀行に潜入。情報を得て、そこから危ない目には合うのですが、なんとかロシアから脱出。テロの標的をウォール街と見定めるのですが、そこで警察車両に化けた犯人(チェレヴィンの息子)が爆弾をつんで、工事中のトンネルへ。実は、ウォール街を狙うとみせかけ、混乱しているところへ、地下にもぐり、地下から爆発させる計画だったんです。

まぁ、ライアンがそれを発見し(当たり前ですよね)、みごと事なきを得るというストーリー。

今、ウクライナの情勢でアメリカとロシアの対立がありますが、こんなこと、本当にありそうなんだんぁって思いながら観ていました。現実はもっとすごいのかもしれませんけど。

スノーピアサー(ネタバレ注意)

2014-03-16 10:49:30 | 映画
今回は映画「スノーピアサー」について。

この映画、監督は韓国のポン・ジュノ。母なる証明、殺人の追憶が有名ですね。そして、主演が僕の好きなクリス・エヴァンス。共演もティルダ・スゥイントン、ジェイミーベル(リトルダンサーの男の子だった)、エドハリス、ジョンハート、ソンガンホと何とも豪華。これは観に行きたくなりますね。といことで、行ってきました。なんとオリンピック真っ最中に(笑)。





ここで内容を・・・



地球温暖化を防ぐべく世界中で散布された薬品CW-7により、氷河期が引き起こされてしまった2031年の地球。生き残ったわずかな人類は1台の列車に乗り込み、深い雪に覆われた極寒の大地を行くあてもなく移動していた。車両前方で一部の富裕層が環境変化以前と変わらぬ優雅な暮らしを送る一方、後方に押し込められて奴隷のような扱いを受ける人々の怒りは爆発寸前に。そんな中、カーティス(クリス・エヴァンス)という男が立ち上がり、仲間と共に富裕層から列車を奪おうと反乱を起こす。




と書いてあります。



観終わって、なかなか豪華で面白かったんですけど、正直「テレビシリーズ」になってもっとくわしく話を知りたかったって思いました。かなり列車が長いので、1話で一つの車両を征服していくっていう感じであれば、良いなぁと。

設定はおもしろいのですが、富裕層と貧民というところは「エリジウム」的でもありますね。それが、一つの列車で行われるのがこの映画の面白さです。

この映画で、なんといってもおもしろかったのがティルダスゥイントンです。出っ歯でメガネかけて、富裕層の代表と勤めているのですが、これが嫌味でなんとも良い(笑)。彼女もなんだかうれしそうに演じている感じしました。




あと、やはり、クリスエヴァンスですね。ゲイとしてみれば彼目当てに映画に行くこと、多いです。今回もかっこよいのですが、残念ながら、裸のシーンがありません(笑)。

SF好きな方であれば、観ても良いと思いますが、皆さんにおすすめするという感じじゃないかも。


ここからはネタバレですから、ご覧になっていない方は読まないでくださいね。










で、この列車の中で行われている富裕層対貧民の戦い。実は富裕層側でこの列車の創立者であるウィルフォード(エド・ハリス)と貧民側の代表であるギリアム(ジョン・ハート)が実は手を組んでいて、貧民の抑圧された思いを逃がすため、適正な人間の数に調整するために、仕組まれていたということがあります。

なんだか、マトリックスみたい(笑)。

貧民達がこの列車に乗ってきた時代に、その貨物車の中で食糧不足から弱いもの(女性や子供)を食べだすという事件が起こり、その時、ギリアム達長老が自分たちの足や手を切って、食べ物にしたということも明かされます。このとき赤ちゃんを食べようとした男がカーティスだったのです。カーティスはその後ギリアムのことを尊敬していき、貧民の立場を富裕層に認めさせるための反乱を起こすことになるんです。でも、これもギリアムとウィルフォードが仕組んでいたことだったのです。ウィルフォードはこの列車の責任者をカーティスに譲ろうと考えていたから。

でもカーティスは自分が赤ちゃんを食べようとしたことをずっと後悔していて、自分にはそれはできないと考えます。ちなみにこの赤ちゃんがジェイミーベルが演じるエドガーなのです。エドガーも途中で殺されてしまうのですが。

そして、ソンガンホが演じる韓国人ミンスが車両の鍵をあける役目として貧民たちに協力していくのですが、彼は特殊な麻薬(科学的に合成されたもの)中毒ということになっています。これがカギで実はこの麻薬、プラスティック爆弾のような役目を果たすことがわかっていて、集めていたんです。
最後は列車のドアを爆破し、外に出ていくミンスの娘。結局カーティスも、ミンスも、ギリアムも、ウィルフォードも無くなり、ミンスの娘が外の世界に出ていくことになるというラスト。

少しずつ、氷河時代の終わりを感じていたミンスは外で暮らすということを娘と計画していたんですね。


設定も映像も面白いのですが、もっと詳しく設定を知りたくなる映画でした。