Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

ワルキューレ

2009-03-27 11:52:25 | 映画
今回は今公開している「ワルキューレ」について。監督がブライアンシンガーだということもあって楽しみにしていました。でも「トムクルーズ」だしなぁっていうのもありで(笑)。
観終わって、「あ~、観てよかった」というのが率直な感想です。

もう内容はみなさんご存知のとおりです。あの独裁者ヒトラーの暗殺計画のお話。でも暗殺は失敗することは、全ての人がしっているわけですよね。だからそこにつなげる話を緊迫感を出し、かつ実はドイツ人のなかにもヒトラーには苦悩していた人がいたという事実をうまく伝えていく手腕がブライアンシンガー監督にはありましたね。

俳優の使い方もうまいと思いました。主役はトムですが、脇を固める俳優をケネスブラナーはじめ、イギリス人俳優を多く使っているので物語に重厚感が出ますよね。トムクルーズも抑えた演技で頑張っていますよ(笑)。でも、やはりトムクルーズが前に出てしまって、彼はどの作品でも同じに見えるのが残念です。

映画の中でも語られるのですが、実は数多くの暗殺計画があったヒトラー。やはりドイツ人の中には、彼の考え方についていけない人達が多数いたということなんですね。でもそんな暗殺がうまくいかなかったから、結局自ら命を絶つことになるヒトラー。運がいいのか悪いのか。

そんなことも考えてしまう映画でした。

ドイツでも絶賛されたようです。

劇場でご覧になることをオススメしますが、DVDでもいいのでご覧になってください。この映画のあと、「ヒトラー最期の12日間」を観るのもおもしろいかもしれません(笑)。

チェンジリング

2009-03-20 10:50:18 | 映画
今回は、もうすぐ公開が終わってしまいますが(笑)「チェンジリング」について。やっと観にいくことができました。僕の相方との都合があったので(笑)。

この作品、やはりアンジーの演技にかかっているのですが、期待している以上でした。ブラピよりやはりうまい(笑)。トムクルーズとニコールキッドマンのように(笑)。
でも、アカデミー賞はケイトウインスレットでしたからこれを上回る演技なんですよね~。「愛を読む人」も観なくては(笑)。

ここで映画の内容を。

電話会社に勤めるクリスティ(アンジー)は同僚のつごうにより、土曜日に出勤することになります。9歳のウォルターを残して、いくのは心配だったのですが・・。帰ってみると息子の姿は無く、警察も24時間は捜査しないとの回答。捜査がはじまったとはいえ、一向に進展しないようす。そんな状態で5ヶ月がすぎた頃、息子が見つかったとの連絡が。迎えにいってみるとそれは別人の子供。でも「ママ」と呼んで抱きついてくるのです。警察にこれは自分の子供ではないと訴えても、精神不安定で無理やり精神病院にいれられてしまいます。そこで警察の腐敗と汚職、自分たちに面倒が起こらないようにしている体質を確認するのです。もはや病院を抜けられない状況になりそうな時、ある男が逮捕されます。連続子供誘拐殺人の罪で。クリスティの訴えは正しかったことが明らかとなり、病院からは出ることができました。

クリスティを応援する教会の牧師(ジョン・マルコビッチ)と共に、警察を訴える裁判を起こします。でもクリスティーは警察の腐敗や汚職を暴きたいのではく、自分の息子が生きていることを信じるという強い思いだけ。

裁判の行方は?そして、息子は?

凄いのはこれが本当の話だったというところ。今では考えらないくらいの警察の捜査っぷり(笑)。いくら似通っていても他人をつれてきて「あんたの息子だ」っていわれても。そりゃ、学校の先生や、通っていた歯医者も「これは全く違う人」っていいますよね(笑)。面倒くさいから、これでいいやって感じがミエミエで。この時代があるからこそ、警察もしっかりしたのかもしれませんが。ほんと気の毒としかいいようが無い。あと連続殺人鬼がまったくつかまらなくて、ウロウロできていたというのも、時代なんでしょうね。こういったことを説得力ある映像で丁寧に描くイーストウッド監督の手腕も凄い。

アンジーはこれからもいろんなことに挑戦していくんでしょうねぇ。中年になった時にいったいどんな映画にでているのか、とても楽しみになりました。17歳のカルテという映画で見せた、精神不安定な女の子の演技から「この人すごいなぁ」って思っていたのですが、それがどんどん凄さが増して(笑)。今回は芯が強く、子供思いのいいお母さんをすごく控えめに演じているのも感心しました。

たぶん劇場公開はもう終わってしまうので、できればDVDでもいいので、ごらんになってみてください。

パッセンジャーズ(ネタバレ注意)

2009-03-18 14:21:07 | 映画
今回は今公開している映画「パッセンジャーズ」について。
本当はチェンジリングが見たかったのですが、僕の相方がどうしてもみたいと言っているので、一緒にいくことにしているのですが、どうも都合があわなくて(笑)。で、昨日はこのパッセンジャーズににしました。

なんの予備知識もなく観れたので、「こういうオチかぁ」と納得して観ることができました。

ここで、内容を。飛行機事故現で生き残った人々の心のケアを任されることになった、精神科医(アン・ハサウェイ)は最初のカウンセリングから次第に人が減っていくことに疑問を抱きます。そして、その人物が失踪してしまうことにも。また、生存者のひとりの男性(パトリック・ウイルソン)に次第に好意を抱くようになるのです。この患者の失踪にも飛行機会社が事実を隠蔽しようとしていると感じた精神科医は、事実を探ろうとするのですが、そこには驚愕の真実があったのです・・・。

といった感じ。で、この映画はとくに劇場で観なくてもいいかなぁって思いました。そこそこおもしろいのですがDVDで観てもいいし、なんならケーブルでやるのを待つか(笑)。今が旬のアン・ハサウエイが主演だからそこそこ映画館でもやってましたが、これそうじゃなければきっと日本では未公開だったかもしれません(笑)。

僕はパトリックウイルソンが「エンジェルズ・イン・アメリカ」のときからちょっとファンだったので、今回楽しみにしていたのですが、ちょっとオッサンになっていて、からだもあんまりきれいではなく(笑)、イマひとつでした。でも後ろだけですが全裸になっているシーンがあるのは、ちょっとうれしかったかなぁ。顔がすきなんですよね。
アン・ハサウエイもこのところ、どんどんきれいになって、演技もうまくなてきているから、注目の女優さんですね。彼女のファン方であれば楽しめる作品かもしれません。


ここからはネタバレですから、もしこれからご覧になるおつもりがあれば、絶対読まないでください。











で、この映画のオチは「結局みんな死んでた」ってこと(笑)。でも生き残って見えていた人達は、「自分が死んだって思ってない」人達なんですよ。当然アン・ハサウエイもこの飛行機に乗っていたんです。でもその記憶が無いだけで(笑)。
なんとか「あなたは死んだんだよ」って他の人達が教えに来るんです。それが自分にとってとても近しい亡くなった人達。でも本人にはそのことも記憶が無くなっているから、最初は気がつかないんです。でも患者が一人ずつ失踪していくのは、そういった人達に気がついて、天国に行ってしまったからなんです。だから、この映画に出てくる人達は死んだ人ばかり。なので、街やアパートなど極端に人が少ないんです。これも映画が終わるころにやっと気づかされます。

「死んだことに気づかない」ってよく言いますが、そのときってこういうことが行われているのかもしれません。


でも、わざわざ劇場でみなくてもいいですよ(笑)。

オーストラリア

2009-03-12 13:56:47 | 映画
今月になった初めての映画です。ちょっと風邪をひいていたりして、観にいけなかったんですよ。で、バズラーマン監督の「オーストラリア」にしてみました(笑)。ヒュージャックマンの裸を観に(笑)。

ここで内容を少し。オーストラリアで牛の牧場ををもつ夫の下へ資産の売却の話をするつもりで、旅立ったサラ(ニコールキッドマン)はガイドのドローヴァー(ヒュージャックマン)とともに、夫の牧場へ。しかし、夫は何者かに殺害されていました。オーストラリアはアメリカ軍の食料としての肉牛の出荷の基地となっていて、どうやら夫はその利権にからんで殺された可能性が。しかしその殺人はアボリジニの犯行とされてしまうのです。サラは残った牛を出荷し、この土地を売ろうと決意します。ドローヴァーとともに、1500頭の牛と大陸横断の旅に出ます。そこへ、アボリジニと白人の混血児の男の子がサラの心を捉えます。親子のような感情をしだいに持ちはじめるサラ。ドローヴァーとも最初はいがみ合っていたものの、愛が芽生えてきます。途中、大手の牧場からの妨害をうけていくサラたち。
さぁ、無事に出荷することができるか?
おりしも1941年。真珠湾攻撃で勢いに乗る、日本軍がオーストラリアにゼロ戦を向かわせているのですが・・・・


という内容。でね、さすがバズラーマン。この内容にみごとファンタジーの要素をしっかりいれて、コメディっぽい演出ともあいまって、とても独特な映画になりました。CGもふんだんですが、リアルということより、雰囲気を大事にした映像のしあがりです。3時間ちかい映画なのですが、全く飽きさせません。気がついたら終わってたって感じで。ムーランルージュのようなハチャメチャ感は少ないのですよ。

ニコールキッドマンの美しさとヒュージャックマンのカッコよさをとことん追求しているのも印象的でした。

でね、ゲイからしてみるとやはり気になる(笑)、ヒューの肉体(笑)。バズラーマンはゲイかどうか知らないですけど、映画の最初の方にヒューが体を洗うシーンがあって、ここら辺の演出なんかが洋物のゲイDVDみたいなんですよね(笑)。これもわざとなのか、女性向けにサービスしているのか、とにかくセクシーなシーンになっています。ここ以外はそんなにサービスカットはありません(笑)。ゲイの人達はここを逃さないようにしてくださいね。

劇場の大きなスクリーンで、雄大な景色とラブロマンスとファンタジーの世界に酔ってください。