Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

エリジウム(ネタバレ注意)

2013-11-14 13:57:36 | 映画
今回は映画「エリジウム」について。




監督は第9地区のニール・ブロムガンプ。出演はマット・デイモン、ジョディ・フォスター。設定がおもしろそうだったので、観に行くことにしました。


ここで内容を・・・




2154年。スペースコロニー“エリジウム”で生活する富裕層はパーフェクトな居住空間で過ごす一方、荒廃した地球に暮らす貧困層はひどい搾取に苦しんでいた。エリジウム政府高官のローズ(ジョディ・フォスター)が地球の人間を消そうと動く中、地球で暮らすマックス(マット・デイモン)はエリジウムに潜入することを決意。残り5日しかない寿命を懸けて戦いに挑む。



と書いてあります(笑)。



で、観終わった感想はSF映画だけれど、今の地球でも起きていることをテーマにしているんだなぁということ。つまり「第9地区」と同じということ。この監督さんはやはり、差別や貧困、富裕層、などをSFという手法で描きたいらしいということがよくわかりました。

貧困のひどい地球では、スペイン語が主流になっているというのもおもしろい設定だと思いました。現在でも英語よりもスペイン語の方が話している人が多いということもあっての設定なのかなと感じました。




マックスを含めてなんとか貧困や病気から逃れたいと思って、努力はしているけど、それを許さない政府のやり方。移民の受け入れをよく思っていないどこかの国と同様な出来事が映画の中では起こっていきます。

エリジウムに向かう移民船が爆破されてしまうシーンは、なんとも切ないですね。

マット・デイモンはうまく演じていると思います。ジョディ・フォスターは途中までは、悪い役を喜んで演じているようでしたが、後半がちょっと今一つな感じがしました。


とても画面は綺麗とはいえない(エリジウムの中はすごくきれいですが)ので、こういう映画がお好きな方はご覧になってみてください。


ここからはネタバレですから、ご覧になっていない方は読まないでください。













で、マックスが被ばくして自分の寿命があと5日と言われてから、エリジウムに行って、なんでも病気を治してしまう機械で自分の体を治したいと必死になるのです。そして、彼はロボットに勝つために体に装置をつけます。これがまた骨に直接くっつける大手術。でも、なぜかシャツを着ているというツッコミを入れたい場面があります(笑)。




そして、以前に同じ孤児院で育っていた女の子フレイと再会し、彼女に白血病(だったかな)の娘がいて、その娘を救ってあげたいという気持ちも強くなっていくわけです。

ロボット工場の社長から、エリジウムに行くためのコードを頭から盗む計画が殺人になってしまいます。ここで出てくるのが、ジョディフォスター演じるデラコート高官に指名された殺し屋のクルーガー。このクルーガーは普通の人間なのですが、すごく地球の人たちを嫌っているんですよね。これが最後エリジウムにマックスが行ってからも、しつこく彼を殺そうとしてくるんですよ。
なんで、そこまでなのか(支配欲が強いという設定ではあるけど)がわかりづらかったです。

で、なんとかエイリウムに行って、社長の頭から盗んだ、一時的にコンピューターをシャットダウンさせるシステム(これは、もともとデラコートが自分をエリジウムで一番偉い人になるために、仕組んだものだったのですが)を起動させて、全国民(地球の人たちも)を治療の対象にする(機械には認識のコードを読み取らないと、治療してくれないという仕組みがあります)という設定に変えて、マックスは命を落とすのです。ちゃんと、フレアの娘も治るし、地球に病院船がやってきて、病気の人達を治していくというラストです。

現代でも、どこかの国でそういうこと行われていそうだし、これから日本もそうなってしまうかもしれません。一部の富裕層だけが、どんどん優遇されて、そのほかの貧困層がその富裕層を支える奴隷のような存在になってしまう。

こんな極端な未来は嫌ですが、そうならないようにしたいという監督の意志は伝わりました。


でも、またおんなじような映画を作ったら、観るかなぁ(笑)。


サイドエフェクト(ネタバレ注意)

2013-11-07 18:19:07 | 映画
今回は映画「サイドエフェクト」について。



監督はスティーブン・ソダーバーグ。主演はジュードロウ。ドラゴンタゥーの女のルーニーマーラ、ゲイも大好きチャニングテイタム、キャサリンゼタジョーンズ(僕は彼女が出てること知らなかったんです。だから映画観てうわって思いました)という豪華なキャスト。


ここで内容を・・・





金融マンであった夫マーティン(チャニング・テイタム)が違法株取引で逮捕されたのを機に、以前に患ったうつ病を再発させてしまったエミリー(ルーニー・マーラ)は、交通事故や自殺未遂を引き起こすように。診察にあたる精神科医バンクス(ジュード・ロウ)は、かつて彼女を診ていたシーバート博士(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)に相談。エミリーが抱える症状の詳細を聞き出し、彼女の了承も得て抗鬱剤の新薬アブリクサを投与する。症状が快方に向かっていたある日、マーティンがナイフで刺されるという事件が起き……。





と書いてあります(笑)。




映画を観終わって、おもしろかったんだけど、このキャストと監督が良いからのこのストーリーも安っぽくならなかったのかなと感じました。ひょっとすると、日本の2時間ドラマでもこのくらいの内容はありそうなんですよ。でもほんと、キャストと監督の力で、まったく安い感じはしません(笑)。だから、途中で「これって、きっと・・・」みたいなことが予想されていきます。そして、映画の中盤から後半にかけて「やっぱりねぇ」と思うわけです(笑)。

女って怖いです(笑)。こういった、サスペンスや謎解きがお好きな方はご覧になった方が良いと思います。


ここからはネタバレですから、ご覧になっていない方は読まないでくださいね。













で、この殺人が本当に副作用によるものなのかどうかっていうところが、気になりますよね(笑)。うつ病の症状、副作用の症状もばっちりなので、当然、彼女は「薬害によって、殺さなくて良い人を殺してしまった、被害者」となるのですが。ここから物語は急展開。彼女の精神科医であるジュードロウが、自分の経歴に傷がついてしまうことになるので、詳しく調べていくことに。だって彼はアブリクサの治験に協力しいていて、副作用の危険性も知っていながら使っていたということになってしまうから。調べていくと、キャサリンゼタジョーンズ扮する以前の精神科医シーバート博士とルーニーマーラ演じるエミリーに関係があることがわかります。それは患者と医者という関係ではなく、肉体関係があるということが。そう、レズです~(笑)。

ここで、エミリーは博士からうつ病の症状や薬の副作用のことを細かく教えられ、その通りに「演じ」、夫を殺して、製薬会社からお金をたっぷりもらい、自分は身心膠着の状態として、病院に行き、ほとぼりが冷めたら、博士とお金を山分けするというシナリオだったのです。ねぇ、ちょっと、2時間ドラマっぽいでしょ(笑)。

わかんないのは、どうしてエミリーが夫のことをそこまで嫌になったかなんです。お金が無くなったから?といっても、彼は本当に彼女のこと好きだったのに。

でも、ジュードロウはその二人を、エミリーは病院で、博士には診察室で、それぞれにお互いが裏切っているということを匂わせ、最終的にはエミリーにおとりになることを承諾させて、博士を逮捕。そして、エミリーは一生病院から出られないようにしてしまうんです。

こう書くと、なんだか安っぽい感じしますが、映画の撮り方、役者の演技、編集などから、とても上質な感じに見えますよ。

でもキャストがコンテイジョンや、トラフィックなど、過去のソダーバーグ映画に出ていた人たちが多いんですよね~。仲間って感じなのでしょうか(笑)。

禿げっぽいジュードロウも、かっこよいなと思うようになりました(笑)。



マンオブスティール(ネタバレ注意)

2013-11-07 18:16:47 | 映画
今回は「マンオブスティール」について。



監督は300、ウォッチメンのザックスナイダー。ムキムキ男の映画が多いかなぁ(笑)。僕は個人的には好きですけど。クリストファーノーランも絡んでいる、新しいスーパーマンの映画。公開前からいろいろと話題でしたよね。ということで観に行ってきました(これを書く、だいぶ前のことですが)。



ここで内容を・・・



ジョー・エル(ラッセル・クロウ)は、滅びる寸前の惑星クリプトンから生まれたばかりの息子を宇宙船に乗せて地球へと送り出す。その後クラーク(ヘンリー・カヴィル)は、偶然宇宙船を発見した父(ケヴィン・コスナー)と母(ダイアン・レイン)に大事に育てられる。そして成長した彼は、クリプトン星の生き残りのゾッド将軍と対峙(たいじ)することになり……。



と書いてあります(笑)。


ストーリーの大筋は、ゾッド将軍の話だから、だいたい本家と同じなのですが、クラークケントの子供時代と青年期の苦悩みたいなのが、話の中に入ってきます。いじめられたりとかね。能力を隠すように教えられたり、でも、それを使って人を助けてしまい、ばれそうになったり。誰かのレビューに「テレビシリーズのヤングスーパーマンじゃん」って書いてあったけど、まさにそうなんですよね。それをキャストを豪華にした感じで(笑)。

育ての父親がハリケーンで亡くなるときにも、父親はみんなの前で能力を使うなということから、助けられずになくなっていくというなんとも切ないシーンも入ります。

胸毛とひげの「クマ系」のスーパーマンの姿がみれるので、おたのしみに(笑)。クマ系好きのゲイには良いシーンもありますよ~。




中盤から後半の戦いのシーンのすごさは、半端じゃない感じですね。街の破壊度合いがすごいです。こんなに壊しても、いいんだぁっていうくらい壊す壊す。

当然、スーパーマンにはロイスレインが出てきますが、今回はエイミーアダムズが演じています。彼女はとてもうまい俳優さんですが、彼女が出ることで、なんか「厚み」みたいなのがでます。

まぁ、話題だったし、一度は見てみても良いと思います。クラークの素晴らしい肉体を堪能するだけでも、価値はあるでしょう(笑)。



ここからはネタバレです。ご覧になっていない方は読まないでくださいね。












で、どうやってゾッド将軍の「地球のっとり計画」を止めるのかというのがカギです。自分たちに住みよい地球環境にするために、地球の反対側(アメリカのね)から振動を交互に送って、組成を変えてしまおうとするんですが、敵地に踏み込んだロイスの機転(クラークの本当のお父さんである、ジョーエルのホログラム(残像思念?)によって、助けられながら)により脱出し、アメリカ側の振動を送る装置を積んだゾッド将軍の船を破壊するんです。ロイスすごい(笑)。これで終わりかと思ったら、ゾッド将軍はまだ生きていて、ここからまたスーパーマンとの戦いが、ちょっとだけあります(笑)。でも、けっこうあっけなく倒されるんですよね。にしても、地球人の犠牲ははかりしれません。ここらへん、今までのスーパーマンの映画にはなかったところかもしれません。


スーパーマンの胸の「S」はアルファベットではなく、クリプトン星の言葉で「希望」を意味するという設定も面白いですよね。

で、過去にクリプトンから逃げてきて、地球に到着していて船が発見され、そこにクラークが行くのですが、ここで、カプセルの中には死体が入っているのですが、一つだけ開いているんですよね。これ、クラークの後ろ側なので、見逃さないようにしていてください。これがきっと続編につながるのかなと思っています。

続編はバットマンとの絡みらしいですね。きっとレックス・ルーサーも出るのでしょうか。

僕はダークナイトシリーズがどうも、すごく好きというわけではないのですが、このスーパーマンのシリーズもそうなってしまうとやだなと思っています(笑)。














スタートレック・イントゥダークネス(ネタバレ注意)

2013-11-05 13:58:37 | 映画
今回は映画「スタートレック・イントゥダークネス」について。

これ、JJエイブラムズ監督による、2作目のスタートレックです。ゲイにも人気、クリスパインがカーク船長、ゲイのザッカリークイントがスポック、とくれば、ゲイは観ないわけないでしょう(笑)。もちろん、話もおもしろそうだったから観に行ったのですが。



ここで内容を・・・



西暦2259年、カーク(クリス・パイン)が指揮するUSSエンタープライズは、未知の惑星の探索中に巨大な地殻変動に遭遇。彼は深刻なルール違反を犯してまで原住民と副長スポック(ザカリー・クイント)を救おうと試みるが、地球に戻ると船長を解任されてしまう。ちょうど同じ頃、ロンドンの宇宙艦隊データ基地が何者かによって破壊され……。



と、書いてあります(笑)。


で、全体の内容は仲間との友情が中心に描かれていきます。あと、以前のスタートレックシリーズの映画を観ている人には「あ~っ!」と思うところがラストで明らかとなります。

映像もIMAX3Dで観たので、すごく迫力がありました。それだけでも観る価値はあるかも。前作ではパンツ一丁のクリス君が観れたのですが、今回は全身タイツのような服装で出てくるだけ、しかも下半身はさほど映らず(笑)。なので、ゲイのおたのしみは少ないかもしれません。

今回の目玉はやはり、悪役ジョン・ハリソンを演じたベネディクト・カンバーバッチなのではないでしょうか。僕は全然好みではないのですが、彼の「シャーロック」がとても面白かったので、スタートレックに出ると聞いたときには、期待しました。やはり演技はうまく、苦悩する姿や冷静に攻撃する姿などが、とても良かったと思いました。ちなみにシャーロックの中で、ワトソン君とのコンビを周りの人たちがゲイじゃないかと疑うのがとても面白いんです。

ただ、戦闘でたくさんのクルーが犠牲になる中、主人公達が優先されていく感じが僕はしました。まぁ、映画ですから、当然なんですけど、「あっちの人たちも苦しんでるじゃん」みたいな気持ちになることが映画を観ていて思いました。

そして、ピーターウェラーが出ていた時点で、「なんかあるかも」と思ったら・・・(笑)。

SF映画が好きなかたであれば、ぜひともご覧になってください。あと、クリス君好きのゲイにもおすすめします。

ここからはネタバレですから、ご覧になっていない方は読まないでください。


















でね、このジョンがなぜ宇宙艦隊に攻撃をしてくるのかっていうところが、謎ですよね。ジョンにはジョンの事情があってのことだったんですよね。もともとジョンの本名は「カーン」ということが後になって出てきます。以前のシリーズの「カーンの逆襲」のカーンです。こうなるとなぜ復習したいのかがわかってきます。ジョンてっていうのは勝手につけられた名前だったというオチです。

カーン達「優性人類」は、人間の能力を超えた力や頭脳、体力なんかをもっていて、彼らの能力を武器に、人間が軍隊をつくるのですが、結局それは利用されただけで、彼らの存在が大きくなっていくことで、ピーターウエラー演じるマーカス提督が優勢人類の軍隊を冬眠状態にしておくことにするんです。ここで目覚めてしまったカーンは自分の軍隊がマーカスたちに殺されてしまったと思い、カーク達が出席している会議中に彼らを襲撃するんですよ。

ここで、実は自分の軍隊がまだ殺されていないとわかったカーンは協力するふりをして、カーク達につかまることに。カーンの正体をしっているマーカスは冬眠状態の彼らがいる戦艦を爆破させてしまい、これでカーンの怒りが頂点に(笑)。

結局、マーカスたちの悪行がばれ、彼らも犠牲になり、そして、カークも戦いの中で、放射能を浴び、死亡するのですが、ここが映画、伏線でカーン達の血液を輸血すると、細胞が再生されることが示され、カーンの血液を輸血するために、スポックががんばるのです。オープニングで命を助けてもらったことが伏線となっていますね。

これで、カークも助かり、カーンは冷凍保存され(これ、また復活してくるかもしれませんね)、カーク達は未知の宇宙に出向いていくことになるというラスト。やっと、本来のスタートレックの話になりそうです。

でも、今回の映画は「愛」をテーマにしているというのですが、あまりに他の人たちに犠牲が多すぎるような気がしました。主要人物たちが助かるのはもちろんだけど、たくさん人死んでるじゃん~って思うところが僕には思いました。

お好きな方はDVDでご覧になることをお勧めします。でも、興味なければ、別に良いかもしれません(笑)。

今これを書いているのですが、なにせ観たのが2か月くらい前なので、ストーリーがあいまいかもしれません。ごめんなさい。

でも、それくらいの映画だってことかもしれません(笑)。