ブラインドネス

今回は、今公開している映画「ブラインドネス」について。

予告編から気になっていたのですが、単なるパニック、感染映画ではなく、原作の「白い闇」のイメージとおりの、なんとも文学的な作品でした。

ここで、内容をすこし・・・


突然、目の前がまっしろになる奇病に感染していく人々。そんな中、たった一人だけ感染しない女性がいます。政府は感染者を隔離施設へ収容していきます。その中に感染者の夫を守るように、その女性も「感染しているとうそをついて」収容所へ。初めは、人数も少なくその女性がいろいろと世話をしていて比較的平和だったその収容所。しだいに感染者の数が増して、収容所は無法地帯になっていくのです。食料の奪い合い。殺人。レイプ。
人間という生き物をこれでもかと見せ付けられます。
軍によって、監視されていたはずの収容所も、気がつけば監視している軍もいなくなっています。
感染を防ぐことができなったのです。収容所からでたその女性と夫を含む数人の仲間は、彼女の家に向かいます。街は感染者達によって、やはり無法地帯となっていたのです。
家について、手料理で晩餐をした翌日、一人の感染者の視力が・・・

一人だけ目が見えている女性をジュリアンムーアが好演しています。日本からも木村桂乃も参加して、国際色豊かなキャストです。

観客はその女性の視覚を通してその現実を見る形になります。それはあまりにも、過激で、悲劇的で、希望がありません。でも、それが「人間だ」と言っているような気がしました。この点が、この映画を好きになるか、おもしろくないと感じるかの分かれ目だと思います。僕はこの映画を気に入りましたが、もう１度観たいかといえばそうではないかもしれません（笑）。

みなさんにおすすめできる映画ではありませんが、映画が好きで、メイレレス監督（ナイロビノ蜂）が好きな人であれば一見の価値はあります。DVDなどで家でみるより、劇場で観たほうがいいと思います。

ゲイの視点からは、あまりいいところはありません（笑）。

かけひきは、恋のはじまり

今回は、今公開している映画「かけひきは、恋のはじまり」について。

さっき、他の人達の批評を観ていると、圧倒的に批判的（笑）。

でも、僕は気に入りました。なんてたってジョージクルーニーですから（笑）。作品も小粋でおしゃれ、音楽も良くて、相手役がモトカノ（クルーニーの）であるレニーゼルヴィガーですから。この二人が主演で、１９２５年が舞台でとくれば往年のケーリーグランドの映画を彷彿させます。男性も女性も服装がかっこいい！日本人にはできないけど（笑）。

ここで内容を少し。

１９２５年のプロのアメフトは、八百長や反則ぎりぎりの作戦などで客も少なく次々にチームが解散していく時代。一方、大学のアメフトは観客の動因も多く熱狂する人達も！

クルーニー扮するドッチはプロのアメフト選手。まわりからは「おじいちゃん」呼ばわりされるほどの選手。そのチームであるブルドッグスも資金繰りがうまくいかず解散の危機に。ここで、ドッチは大学リーグの花形スターをチームに半ば、詐欺まがいでスカウト。ここからプロのアメフトも盛り上がっていきます。でもこの花形スターの英雄伝説（戦争でドイツ軍と一言で降伏させたという）がどうやらうそらしいということを聞きつけて、過去を暴こうとする新聞記者がレニー扮するレキシーです。

ここから、物語はドッチとレニーの恋、花形スターのレニーに対する淡い思い、プロスポーツの内幕、なんかをコミカルな演出と、粋な会話でつないでいきます。

ね！おもしろそうでしょ（笑）。

ただ、この映画のよさは「会話」なんです。これはクルーニー監督が昔の映画にオマージュをささげているかのようです。

これが日本語の訳だとどうしても、ニュアンスがうまくでないんです。これが悪評につながっているのかもしれません。あとね、他の人達がこの映画になにをもとめているかっていうことも、重要なのかもしれません。恋愛映画っていうふうにみると、すこし物足りない気もしますから。でも～、おしゃれで軽い気持ちで観れて、観たあと、にやっとする映画だとわかれば、それを思い切り楽しめばよいのです。

DVDでみても良いかと思います。お酒を飲みながら、この雰囲気を楽しむのもいいです。

でもジョージのファンなら迷わず、劇場へ足を運ぶべきです（笑）。

ちなみに、セクシーなシーンはあまりありません（笑）。でもこれがいいんです（笑）。

彼が二度愛したS（ネタバレ注意）

今回は、今公開している映画「彼が二度愛したS」について。この映画あんまり話題になってないですよね（笑）。たしかにレッドクリフなんかに比べると地味かもしれませんが、予告編を観た時から気になっていたんですよね。

ここで内容を少し・・・
ニューヨークのウォール街で会計士の仕事をしているジョナサン（ユアン・マクレガー）が、ある弁護士事務所で監査を夜中までしているとそこへ、その事務所の弁護士を名乗る男ワイアット（ヒュージャックマン）があらわれ、地味で面白みにかける人生を送っていたジョナサンにマリファナをすすめながら、二人でいろんな話をして意気投合します。その夜、地下鉄でジョナサンはとても魅力的な女性と出会います。かばんには「S]のキーホルダー。追いかけますが、彼女は駅の中に消えていきます。

その後、ジョナサンとワイアットはことあるごとに、遊びに出かけジョナサンに様々な遊びを教えます。

あるとき、ふとしたことからお互いの携帯を交換してしまったジョナサンとワイアット。ワイアット携帯には毎日のように「今晩は暇？」という電話が女性からかかってきます。ここからジョナサンは秘密倶楽部の存在を知るのです。名前も職業も聞かず、電話で会う場所を指定したら、一晩限りの関係をもつ。ワイアットに連絡しても、出張中だから、楽しめというばかり。

たちまちのめりこむジョナサン。そんなときに、いつものように待ち合わせ場所に行くとあの地下鉄の女性が現れます。真剣に交際したいジョナサンは浮き足立ちますが、ホテルで何者かに襲われてしまい、彼女が連れ去られてしまうのです。
そこから、意外な事実がわかってくるのですが・・・


舞台はニューヨーク、僕が好きなはずですよ（笑）。しかも大人の情事がたくさん。DVDでもいいと思いますが、ゆっくりと楽しむにはいい映画です。脇役の女性達もすごく豪華で、シャーロットランプリングが秘密倶楽部のメンバーで登場してくると、映画にぐっと深みが出てきます。
オススメします！


ここからはネタバレですので、ご覧になっていない方は読まないでください。




でね、このワイアット＝ヒュージャックマンが詐欺師で悪い奴だったんですよ。まぁ、監督の意向も合って、映画の当初から、あやしい雰囲気（たとえば、弁護士事務所の人が彼の名前がわからないような感じだったり、彼の部屋の住人も彼を初めてみるようだったり）があるので、最初から「なんかあるなぁ」と思わせるのです。で、深読みしすぎた僕は「これって２重人格なんじゃないの？」なんて思ってしまったほど（笑）。当然「S]もグルな訳。実は「S」を好きにならせ、彼女を監禁しているとうそをついて、ある金融会社の裏金を会計士であるジョナサンに騙し取らせる作戦だったんです。でも、「S」も実はジョナサンを好きになっていて、最後はワイアットを殺してしまうんです。
「S」をミシェルウイリアムズが演じています。故ヒースレジャーの奥さんです。ね。彼女もすごくきれいになりました。ちょっと、スカーレットヨハンソンのような雰囲気で。

ヒュージャックマンは当然上半身裸のシーンがあります（笑）。でも、ユアンマクレガーの演技が光りますねぇ。

ゲイ向けの秘密倶楽部って無いのかな（笑）。ニューヨークならありそう！

イーグルアイ（ネタバレ注意）

昨日のお約束とおり、「イーグルアイ」を観てきました。

映像に飢えていた、僕としては非常に楽しめる作品でした。なにせ、アクションとサスペンスのてんこ盛りなので（笑）。ということは、後には全く何も残らず（笑）、スカッとした気持ちになる映画でした。

ここで、内容を・・・
双子の兄の葬儀からもどった、ジョーの部屋には爆弾や、銃などの武器がたくさん送られ、銀行の預金残高も昨日まで不足していたのに、今日は75万ドルも。不思議に思っていると1本の電話が・・「あと30秒でFBIがあなたを捕まえにくるからにげなさい」と。ここから、彼は電話の主に様々な指示を与えられます。強盗まがいなことをしたり、カーチェイスをしたりと。一方、自分の息子を人質にとられたぞy性レイチェルもまた、同様の女性から電話がかかり、ジョーと協力しながら、様々な指示をうけていきます。

そして、その声の主がわかり、巨大な陰謀がその影にかくれていて・・・・

迫力がある映画ですから、劇場でご覧になることをオススメします。



ここからは、ネタバレになるので、まだ映画をご覧になっていない方は、読まないでください。



で、結局この話は、超巨大精密コンピューターによる反政府行動だったというオチなんです。まぁ、様々な情報を管理している、コンピューターが自分の判断どおりに動かなかった政府を、「国家反逆」と判断し、この二人をつかって、政権交代をさせるために、大掛かりなテロをおこすという内容ですね。これを観て、真っ先に思ったのは「マイノリティ・レポート」になんとなく似ていることでした。あっちはプリコグっていう超能力者をつかって、犯罪を管理する話ですが、こっちは様々な情報から、コンピューターが犯罪の可能性をはじき出し、国民を安全に管理するっていうもの。
で、コンピューターが自分を否定されて、その大統領を含めて全員を一気に殺してしまおうと計画するんです。ここら辺は「ステルス」って言う映画にも似てますね。
現代は、様々なものがネットワークでつながっており、コンピューターは簡単にどんな情報も得て、そこにアクセスできるのです。

まぁ、恐ろしい話で、便利な世の中になるほど危険、という考えもあるかと思うのですが、やっぱりあんまりリアルではないのかもって思って観てました。

あと、主演のシャイア君が、僕の好みではない（笑）のと、ゲイ好みの映像は全くなかったのが、残念なところでした。

しばらくご無沙汰でした（笑）。

いや～、なんともお恥ずかしい。10月に入ってから、仕事やなにかですごく忙しく、しかも、体調をくずして、点滴までうける始末で（笑）。このブログの更新もできないでいて、もちろんあの後映画も観にいっていません。だからすごくいま映像に飢えているんです（笑）。


だから・・・

今夜は「イーグルアイ」を絶対（笑）、観にいこうと思っています。本当はゲットスマート（昔のテレビそれいけスマートの映画リメイク）や、ハロウィン（ホラー映画のリメイク）も行きたいと思っていたのですが、いかんせん、体が言うことをきかなくて・・・。

帰ってきたら、感想を書きますね。

健康って大切です（笑）。