Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

ペンタゴンペーパーズ、大統領の陰謀、フロスト×ニクソン

2018-04-17 22:14:14 | 映画
今回は、ちょっといつもと違う感じで。

というのも、この間ペンタゴンペーパーズを観てきました。そこで、以前見た大統領の陰謀をもう一度観て、そして、まだ観ていなかったフロスト・ニクソンを観たんです。そしたら、すごくわかりやすくウォーターゲート事件が見えてきました。


まず、今公開している「ペンタゴンペーパーズ」について。




内容は・・・


ベトナム戦争の最中だった1971年、アメリカでは反戦運動が盛り上がりを見せていた。そんな中、「The New York Times」が政府の極秘文書“ペンタゴン・ペーパーズ”の存在を暴く。ライバル紙である「The Washington Post」のキャサリン(メリル・ストリープ)と部下のベン(トム・ハンクス)らも、報道の自由を求めて立ち上がり……。



と、書いてあります。



この映画では、ベトナム戦争がまったく意味がないのに、2年間も続け、そして、数多くの兵士たちの死を招いたことを新聞に掲載するという、本来であれば正しいことをする新聞に対して、時の大統領のニクソンはあらゆる手を尽くして阻止しようとすることを描いています。ものすごい、妨害工作をホワイトハウスがしてきます。この当時の音声が使われており、ニクソンが自分に不利な情報を隠蔽しようと躍起になっていることがわかります。この記事をワシントンポストはつぶれる覚悟で掲載します。その行く末は司法の手にゆだねられます。判事の言葉「報道は国家のためではなく、国民のためにある」のとおり、ワシントンポストは勝利するのです。この映画の面白いところは、ラストでウォーターゲートビルディングで不法侵入が行われている場面で終わるというところ。つまり、ここからウォーターゲート事件が始まるところで終わるんです。


そして、次の映画「大統領の陰謀」に続きます。




内容は・・・

1972年6月17日、首都ワシントンD.C.のウォーターゲートビルで働く警備員のフランク・ウィルズ(演:本人)が建物のドアに奇妙なテープが貼られていることに気付き、ワシントンD.C.首都警察に通報。民主党全国委員会本部オフィスに侵入していた5人組の男は不法侵入の罪で逮捕された。

入社してまだ日が浅いワシントン・ポスト紙の社会部記者ボブ・ウッドワード(演:ロバート・レッドフォード)は、社会部長のハワード・ローゼンフェルド(演:ジャック・ウォーデン)から、民主党本部における不法侵入事件の法廷取材を命じられる。窃盗目的で押し入ったと思われていた容疑者たちの所持金が多額であった事と、所持品の中に無線機や35ミリカメラ等不可思議な物が含まれていたためである。予審が行われている裁判所に赴いたウッドワードは、共和党系の弁護士が傍聴に来ていることに不自然さを覚える。さらに容疑者のうちの1人、ジェームズ・W・マッコード・ジュニアが、CIAの警備官だったことを告白したとき、ウッドワードはこの事件が単なる物盗りの侵入事件ではないことを直感し、踏み込んだ取材を開始する。

一方、先輩記者カール・バーンスタイン(演:ダスティン・ホフマン)もこの不法侵入事件に興味を抱いていた。彼はウッドワードの書いた原稿を焦点が甘いと指摘し、推敲してみせる。ウッドワードは反発しつつもバーンスタインの手腕を認めざるをえなかった。2人の熱意を感じたローゼンフェルドは、ベテランの政治部記者に任せるべきだと主張する編集局長のハワード・シモンズ(演:マーティン・バルサム)を説得し、2人を担当記者にする。

当初は政府機関の厚い壁に阻まれ五里霧中の状態であったが、ローゼンフェルド、サイモンズ、編集主幹のベン・ブラッドリー(演:ジェイソン・ロバーズ)等、社の幹部の叱咤を受けながら取材を進めていく内に、僅かながら現れ始めた情報提供者や以前からのウッドワードのニュースソースである謎の人物ディープ・スロート(演:ハル・ホルブルック)からの助言・示唆により、現大統領リチャード・M・ニクソン再選委員会の選挙資金の流れの不自然さに行き着く。それによって侵入事件の全貌が次第に明らかになってきた。

事実関係の調査を済ませた記者たちは事件を記事にする。情報提供者たちの証言の裏が取れない内は断固として掲載を認めなかったブラッドリーもついに掲載を許可。記事が掲載されると、主幹のブラッドリーとワシントン・ポスト紙はニクソン政権から名指しで非難と冷笑を浴びる。さらには情報提供者にも証言を翻され、2人の記者は窮地に立たされてしまう。世間・一般市民の事件へ反応も薄い。そんな中ブラッドリーは編集会議で、あくまでも2人の記者を後押しするよう、幹部たちに厳命する。

ウッドワードはディープ・スロートからCIA、FBIなど諜報・捜査機関がニクソン政権に牛耳られようとしており、2人の記者のみならずワシントン・ポストの幹部も視察下にあると警告を受ける。深夜、自宅に来て状況を伝える2人に対しブラッドリー主幹は、合衆国憲法修正第一条で保証されている“報道の自由”を、そして“この国の未来”を守る為あくまで戦う事を告げ、そして二度とヘマをするなとハッパをかける。

1973年1月20日、再選を果たし、就任式で宣誓するニクソン大統領のテレビ中継が流れる中、ウッドワードとバーンスタイン両記者の打つタイプライターの音がワシントン・ポストの編集局に響く。2人が火を付けたこの事件の報道が緒端となって世論を動かし、やがて大統領の側近や政府高官を含める事件関係者たちは次々と起訴され有罪となる。ニクソンは1974年8月9日に大統領を辞任。ジェラルド・フォードが第38代合衆国大統領に就任した。



ちょっと長いですが、こう書いてあります。ありがとうウィキペディア。



ペンタゴンペーパーズからここにつながると、ニクソン大統領がいかに自分のことを守ろうとしているかがわかります。自分の偉大さを誇示し、それを批判するものを許さない姿勢。ですが、悪いことをしている人たちの周りにはそれに対して、嫌悪感をもっている人たちが多数いることも事実なのだと感じます。悪事は長くは続かないのだと。



そして、最後の映画「フロスト×ニクソン」です。




ここで内容を・・・



1974年8月9日、第37代アメリカ合衆国大統領リチャード・ニクソン(フランク・ランジェラ)が、ウォーターゲート事件の汚名にまみれて辞職。その光景をテレビで見ていたトーク番組の人気司会者デビッド・フロスト(マイケル・シーン)は、ニクソンに対する単独インタビューを企画。ニクソンの代理人にコンタクトを取る。



と、書いてあります。



この映画はニクソンが辞任してからの話で、フェイクドキュメンタリーのような作りでこの映画は進みます。

ここで、この二人の思惑があらわになります。デビッドはもっと視聴率をとる番組にしたいこと。ニクソンはそれを利用して、再び政治の世界に帰り咲くこと。デビッドはニクソンとのインタビューに際して、彼のことを知り尽くし、なんとかニクソンに罪を認めさせたいボブとジェームスとともに、作戦を練ります。一方ニクソン側も自分に有利になるような条件を提示し、逆にデビットをうまく使って、自分に対してのイメージをさらに良くしようと企みます。
インタビューは4日間にわたって行われました。最初の3日間は完全にデビットがニクソンの雄弁さに負けて、ほとんどがニクソンの独壇場、自分の功績を自分で称えるインタビューとなってしまいました。これをみると本当にニクソンは映画の中でも言われていましたが、「最高の策士」なのだと感じます。どんな質問にも自分がいかに正しかったかを主張するのです。
ですが、4日目のウォーターゲート事件に関する質問をされる前日、ニクソンからデビッドに電話がかかってきます。明日はそっちも容赦しないでほしいと。デビッドは今までを反省し、ニクソンを追いつめる手段を何日も徹夜で練り上げるのです。
4日目、インタビューの前にデビッドはニクソンに言います。「昨日の電話のとおり、死闘になりますね。」ニクソンは「電話って?」。インタビューが始まると、3回までのデビッドとは違い、ニクソンの雄弁さを披露させる場面を封じ、次々と新しい事実を突きつけ、ついにはニクソン自ら、「国益のためなら、大統領は非合法なことをしても良いのだ」という言葉を引き出します。ここで、ニクソン側から、撮影を中断する指示がはいります。ニクソンは自分の取り巻きに言います。「今言わなければ、自分が後悔する」と。
再び、撮影が開始され、ニクソンは自分が罪を犯したこと、国民に謝罪することを語ります。
ここで、ニクソンは本当は自分のしたことを後悔していたのだとわかります。雄弁さの裏には自己嫌悪があったのだと。フランクランジェラの演技がものすごくうまいのです。視線と表情でそれを表現するなんて!


こうして、1970年代に起きたことが僕にとって、映画でつながったんです。1970年代といえば、僕は小学生か中学生だった。アメリカでこんな出来事があったとは全く知らなかったんです。でも、映画を通して、歴史を知ることができるのはすごく楽しいことであり、うれしいことでありました。

本当に映画っていろいろなことを教えてくれるものです。








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