Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

ソウ3(ネタバレ注意)

2006-11-28 09:32:11 | 映画
やっと1週間ぶりに映画に行ってきました。面白そうな映画がたくさんありましたが、早く観ないと終わってしまいそうな「ソウ3」を観ることにしました。
内容は「ソウ」「ソウ2」の内側を描きながら、ジグソウとアマンダとの関係にまでせまるものでした。しっかり1と2を観ていないと、おもしろくありません。でも3を観るくらいですから、当然1も2も観てるでしょといった自信すら感じます。1のオープニングのシーン(二人の男の間に自殺した男の死体)はどうやって準備されたかなど、細かくみせてくれます。また、2の最後置き去りになされた刑事がその後どうなったのか(でも最後まではわからずじまいですが)もわかります。で、今回の物語はジグソウの哲学と、アマンダの性質にずれがあって、それがもとでアマンダが試されていくというのが、最大の特徴です。ジグソウは必ず、助かる道を残していましたが、アマンダは結局殺されるようにしか、装置を準備しないのです。ここに、ジグソウの葛藤があって、「結局アマンダ(あるいは、人全体)はどんなことがあっても、その性質は変らない」ということを改めて思い知ることになるのです。
痛さ加減は、2の方があります。今回はさほど痛くありませんでした。最後のどんでん返しは「アンノウン」よりおもしろかったです。
好き嫌いはある映画ですが、これで完結するのであれば、なかなかいい出来だとおもいます。

最近のファッションについて

2006-11-25 09:38:47 | ゲイ
今回は、最近の洋服について。このあいだ久しぶりに洋服を見にいきました。最近はどこも同じような洋服ばかりでつまらなくなったと思ったので、ひとこと書きたくなりました。僕が若いころはDCブランドブームで様々な洋服がありました。それぞれが特徴的でおもしろかったのですが、今はどこもトレンドを意識してか同じようで、つまらないですね。それだけ僕が歳をとったということですが(笑)。ファーのついたダウンや、ジャケット、コートの多いこと!びっくりしました。デザインも素材も似たりよったりで。「これだ!」というものには結局出会えずに帰ってきました。
あと、気がついたのはパンツも、トップスも細いですね。かなり小さくできています。これはゲイ好みですが(笑)。でも、フェミニンすぎるものもあり「これを普通の男の子が着るのか?」と疑問に思いました。
スペインの友人が「日本人の男の子はみんな、服装にかなり気を使っている」と感心していました。たしかに、僕がアメリカの大学に行っていたころは、ぜんぜんオシャレじゃないひとの方が多かったです。
個人的にゲイからいうと、もう少し男らしい服装がいいなあと思ってしまいました。

アンノウン(ネタバレ注意)

2006-11-23 10:11:04 | 映画
今回は今公開中の映画「アンノウン」です。これ、予告を見たときはけっこうおもしろそうだなと思ったんですよ。設定もなかなかだし、でもこういう話はおちのつけ方で、それまでのおもしろさが無くなってしまうから、どうやって作るか楽しみだったんです。一応お話から・・・。ある廃墟の工場で突然目をさました男達5人。みな一応に記憶を失っています。なぜこの場所にいるのか、自分達が何者なのかわからずにいると、一人が新聞記事をみつけます。ある誘拐事件があることを。どうやら自分達は誰かが犯人で、だれかが人質のようですが、まったくわかりません。でも、一味のボスがあと数時間でこの場所にやってくるという知らせが入ります。確実に人質は殺されることがわかっています。さあ、どうやってこの事態から抜け出すのでしょうか・・・・。

という話ですが、ここからはネタがばれるので、観てない人は読まないでください。

どうして記憶が無くなっているのか、予告で不思議だったのですが、どうやら有害な薬品を全員が吸ってしまうということ。これはうまいなあと思いました。ここで大切なのはキャスティング。これでミスリードしていく狙いがあったのでしょうが、主人公のジムカヴィーゼルはどちらかといえば、いい人の感じですがいちど別の映画で、奥さんを裏切る役をやっているため、怪しいかんじもあります。また誘拐されたのが社長と、財務担当の役員なのですが、これだけだと社長らしい人が見当たらないんです。これもうまい方法ですが、実際なら服装でわかるような気がします。ここで、比較的金持ちを他の映画で演じている俳優がそうかもと思わせる演出がありました。結局その社長は、以外?なバリーペッパーだったんですが、この俳優さん、比較的他の映画ではチンピラだったりスナイパーだったり、あんまり社長のイメージの無い人です。だからこそ、選んだのでしょうが、これが「やっぱり」と思わせてしまうところでもありました。また、社長の奥さんが、出てくるのですが、僕は最初から「この奥さんが裏でなにかしてるかも」と思っていたのですが、ラストで案の定この奥さんが社長と別れて、潜入捜査をしている刑事(これがジムカヴィーゼル!)とうまくやる予定だったことがあかされて、「やっぱそうじゃん!」と一人なっとくしました。この「潜入捜査している刑事」が誘拐事件の犯人にもなっているというところは見抜けませんでしたが(笑)。

まあ、すげーおもしろい!とはいいませんが、発想はなかなかよかったクライムミステリーでした。脚本がもう少しひねってほしかったです。

リトルダンサー

2006-11-20 10:17:07 | 映画
今回もイギリス映画で「リトルダンサー」をとりあげます。この映画も炭鉱で働く父と兄を持った少年がふとしたことからバレエと出会い、自分の表現方法として確立し、ロイヤルバレエ学校に入学する。というストーリーです。この父と兄は絵労働賃金をめぐってストライキ中で、「男がバレエを踊るなんか許さん!」という典型的なマッチョなんですが、自分とおなじではこの子に未来がないと思い、やりたいことをやらせようと思いなおすというところも泣けるんです。
最後にプロのダンサーであるアダムクーパーが主人公を演じ、男性版の白鳥の湖を演じるところでおわるのですが、この白鳥の湖は出てくるのが全部男性で、女装しているわけでなく、白鳥たちは上半身裸に白い羽のようなパンツのみなんですよ。つまり、こんな白鳥に恋するんですから、王子様はゲイってこと!
ここにもゲイに好まれる要素が入った映画だと思います。
そこに注目しなくても、十分感動しますのでぜひ観てください。

フルモンティ

2006-11-19 09:36:49 | 映画
今回はイギリス映画の「フルモンティ」をとりあげます。この間たまたまパンフレットの整理をしていた時に出てきて、ずっと内容を思い出していました。この映画なかなかおもしろいですよ。ゲイであれば見た人も多いはずです。なにせ最後は全部脱ぐ(フルモンティ)のですから。まあ、体も顔もいけてない人たちですが、炭鉱閉山で失業が多くなった貧しい街で、なんとかして稼ごうと必死な姿とコメディーがみごとにマッチした作品です。最初はいやがっていた男達も練習を積むごとにだんだん真剣になってきて。おもしろいのは、失業保険をもらう列に並んでいるときに、ラジオからドナサマーの「HOT STUFF」が流れてきて、しらずしらずのうちに体が動いて踊りだすところですね。また、メンバーうち二人がげいであることをここで自覚するというのも!
最後はショウの場面ですが、すがすがしくこういった作品はイギリス映画ならではだと思います。最近の日本映画では、「フラガール」がこの雰囲気ですが、こっちは感動物なので、コメディではないです。
ゲイなら観るべきですね(笑)。

日常生活

2006-11-17 10:32:01 | ゲイ
ゲイとして生きていると、いろんな意味で感覚が普通の人と違ってくることがあります。これって僕だけなのかもしれませんが、普通の日常生活の中で出会ってコミュニケーションする男の人に、性的魅力を感じないということがあります。たとえそれが世間で言うイケメンだったとしても。僕はカミングアウトしてないのでストレートとして生きているわけです。そうすると普通の男性に魅力を感じているとばれてしまうという警戒心からか、自分でも気がつかないうちにそんな感じになってしまいました。そういう生活をずっとしてくると頭が自然とそうなるものなんですね。不思議です。でも銭湯とか、海とかプールとか自分と関係のないところでは、「いい体してんな」とか思うんですけどね。そのかわり、ハッテン場とかにいったときは、それだけが目的だからなるべく好みの人を見つけてヤリタイ気持ちが出るんです。
普通の日常で出会って、僕と普通にコミュニケーションを持つ人とは「ヤレナイ」というのが、僕の正直なところです。

歳をとること

2006-11-16 17:47:27 | ゲイ
今回はゲイとして、歳をとると変っていくことについて。僕は仕事で二十歳くらいの若い人たちの前で、話をする機会があるのですが、以前ではなかった若い男の子に対して「おっこの子かわいいなあ」と思ってしまうことが増えました。これって歳をとったってことですかね。昔はそんな子供になんてまったく興味がなかったのに、今はなんだか親のように「かわいいなあ、がんばれよ」と思ってしまうのです。恋愛とかSEXとかっていう感情とは違うと思います。(でもそういう目で見ることもあるかも!)
歳をとると、若い人が気になるのも自然でしょうか?気持ちはいつまでも若いままと思っていてもだめですね(笑)。

テキサスチェーンソービギニング(ネタバレ注意)

2006-11-14 15:45:56 | 映画
今回は今公開中の「テキサスチェーンソービギニング」です。なかなかおもしろかったですよ。僕が一番怖いと思う「悪魔のいけにえ」のリメイクである「テキサスチェーンソー」のレザーフェイスの生い立ちとあの狂った家族の背景を描いています。結果的には全員死にます。そうでないとこれからどんどん人を殺していくことができなくなるからです。これがわかっていても、はやりなんとか生き残ってもらいたいと思いながらみていました。最近にしてはパンチのあるホラー映画でした。
とにかく、血しぶきと肉片がごろごろ出てくる映画です。こういうのが苦手な人は絶対に観ない方がいいでしょう。でも僕は楽しく観ることができました。
ゲイの視点からは、二人の男の子が出てくるのですが見た目も体もイマひとつでした。一人はたぶん、テレビシリーズの「トゥルーコーリング」で主人公の恋人役やっていた人だと思います。この人がレザーフェイスの顔になるんですが、ものすごいいい男というわけではなかったです。今回は男の子の質でいえばそうでもなかったです。

シカゴ

2006-11-12 09:40:52 | 映画
今回は僕の好きなミュージカル映画のうちの1本「シカゴ」です。これはアカデミーでも賞をたくさん獲ったので記憶に残っている方も多いはずです。この映画非常によくできているし、なんといっても主演の3人が歌もうまいし、特にキャサリンゼタジョーンズがこんなに歌って踊れるのかと感心しました。もともとブロードウェイに出演していたそうなので納得です。お話は単純で、主人公のロキシーがミュージカルスターを夢見て旦那も捨ててある男と接触するのですが、これがだまされているとわかり、拳銃で殺害します。ここからリチャードギア扮する弁護士と手を組み裁判をおこし、無罪を勝ち取るのです。刑務所には妹を殺害して服役している元有名ダンサー(ゼタジョーンズ)もいます。この映画はミュージカルなので歌や踊りがふんだんなのですが、このミュージカルのシーンがすべてロキシーの想像だというところも映画ならではです。僕はブロードウェイでミュージカルも観ているのですが、うまく映画にしているというのが印象でした。本場のダンサーはカッコいいですよ~。僕はゲイですから男の人に視線が集中してしまいました。特にこのミュージカルは衣装もセクシーなので体を存分に見ることができます。ダンサーにはゲイが多いと言われていまるので、「この人もゲイかな?」なんて思いながら観てしまいました。
これとは対照的に映画化がうまくいっていないと思ったミュージカルは「オペラ座の怪人」です。これは、舞台で見るからいいのであって、映画にするとなんだか冷めてしまいました(僕だけかもしれませんが)。豪華さや派手さはありますが、舞台でしかも生でみるのとは全く違うと感じました。

海辺の家

2006-11-11 07:54:11 | 映画
今回はスターウオーズのも出演していたヘイデンクリンテンセン主演の「海辺の家」です。これ、劇場公開の時は観にいけなかった映画だったんですが、一昨日風邪気味で寝込んでいた時に、偶然ケーブルテレビで観てしまったんですが、よかったですよ。主演は彼の他にケビンクラインも父親役で出ています。このお父さんがなかなかかっこいいんです。あまりくわしく言うとつまらないので言いませんが、離婚して今は奥さんの所にいるパンク狂いでジャンキーな高校生の息子(ヘイデン)をある目的から、海辺に家を建てるために呼び寄せるのです。最初は反発していた息子も次第に心が開いていって、やっとうまくいきかけたところに・・・。というかんじです。なかなか感動しました。
ここで、ゲイの視点でいえば、このヘイデン君ともう一人、イアンサマーホルダー扮するショッシュという男の子が、「2時間で300ドル」というおいしいバイトをするところがあるのですが、どうやらゲイの男にあそこをしゃぶらせるというバイトのようなんです。たぶん客は高校生のペニスをしゃぶりたいという金持ち(この人も後で、話にからんできます)がそういうことをするんだと思いますが、この高校生達はもちろんノンケなので、相手のものをしゃぶることはないのです(たぶん、セリフになるべく違うことを考えろというのが出てくるので)。これって楽しいんですかね(笑)。僕はどっちかというとやって欲しいほうなので、だめだと思いました(笑)。