「歴史公園」巡り紛糾、徹夜議会で決着つかず 京都・宇治

2018-10-16 12:27:02 | 政 governing

 京都府宇治市が市議会9月定例会に提案した「(仮称)お茶と宇治のまち歴史公園」整備運営事業を巡り、契約議案を審議する市議会建設水道委員会が紛糾している。当初は4日に採決予定だったが、市が「成長戦略」とうたう事業見通しに委員から批判が相次ぐ。日程延長した9日も、10日朝まで及ぶ異例の「徹夜議会」となったが決着が付かなかった。

 委員会は12日に再開するが、会期末の16日を控え、ぎりぎりの日程となっている。

 公園は市が2021年度開設を目指し、国史跡の宇治川太閤堤跡(2・5ヘクタール)に、修景茶園やミュージアムを整備する計画。市は約20年にわたり施設の設計や建設、運営を民間に委ねるPFI方式を採用。企業グループを優先交渉権者に選び、約25億4千万円の契約議案を提案した。

 委員会は委員長(自民党)を除き、共産党2人、自民、公明党、京都維新・宇治、市長の与党的立場である旧民進党系のうじ未来が各1人。共産、維新の委員は計画反対を明確にする。公明は過去に関連予算に反対した。

 4日の委員会は、公聴会開催や事業見直しを求める請願4件を審査。4年間で85億円の収支不足を見込む財政との兼ね合いや、経済効果、事業者の提案内容について、計画に反対する委員が市を追及。答弁の根拠や資料が不十分だとして中断が繰り返された。

 9日は公聴会開催の是非を巡り激しい議論に。午後11時すぎに請願を採決、賛否同数となり委員長裁決で不採択となった。10日午前2時すぎから議案審議に入り、午前7時前、3人目の委員の質疑途中で延会を決めた。12日も再び激論が予想される。市幹部は「大きな案件で、延ばすことはできない」と強調する。

【 2018年10月11日 17時00分 】



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